※この作品はR-18です。

性奴隷、純愛セックスと出会う   作:黒宮魚

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2話 お礼

「そんで昨日はどうだったん?」

 

 一日の授業が終わり、掃除の時間のことだった。大輔は、箒で掃き掃除をしている俺にそう問いかけた。

 

「え? 昨日って?」

 

「なにとぼけちゃってんのよ。昨日僕が恋のキューピッドになってあげたじゃんよぉ!」

 

 手に持ったちりとりで、ぱかん、と俺の肩を叩きながら言った。相変わらずよくわからないテンションに呆れる。

 

「キューピッドって……あれが?」

 

 昨日のことを思い出す。

 定員二名の資料室整理。三枝ともう一人というところで、俺は大輔に無理やり立候補させられたのだ。

 かくして俺は、資料室で三枝美咲と二人っきりというチケットを手に入れたのだった。

 

「そうそう。それで君はどうしたのかね、内田優一くぅん?」

 

 さら、と天パをかきあげながら大輔は再度問うてきた。こういう時のこいつはしつこくて手に負えない。

 

「……別に」

 

 屋上で目撃した、三枝とその兄の行為。それと資料室での「口止め料」。それは、友人である大輔にも言えないことだった。

 

「んー? 怪しいですなぁ」

 

 案の定、大輔は突っ込んできた。だが、こればかりは俺も言えない。三枝との約束だから。

 

「お前に言えることは何もない。ほら、ちりとり」

 

 誤魔化そうと、俺は箒でまとめたゴミを指さした。大輔はそれに素直に従ってちりとりを構えた。

 が、口は動かしたまま。

 

「つまり何かあったと?」

 

 かちゃ、と眼鏡越しに俺を見つめてそう言った。興味深そうににやけている。

 

「……何もなくはない。ただ、言えない。それだけだ」

 

 嘘をついてしまえば手っ取り早い。が、昔から親に「嘘はつくな」と教えられてきたせいでそれもできない。

 

「ほーん……優一がそこまで言うなんて珍しいね」

 

 俺の真剣さが伝わったのか、大輔は追及を止めた。おとなしく俺が掃いたゴミをちりとりで受け止めてくれている。

 何気にこういうところで察してくれるのは大輔の良いところだ。俺はそれに感謝しつつも、「すまん」と謝った。

 

「んじゃ、代わりにゴミ捨てよろー」

 

 あれ、と大輔が指さすごみ箱は、大分溜まっていた。うちの高校は外にゴミ捨て場があるから、そこそこ面倒だ。

 だがまあ、それくらいは甘んじて受けよう。

 

「わかった。いいよ」

 

 

 校舎の裏。ほとんど生徒も寄り付かない場所にゴミ捨て場はある。ゴミ袋を二つ抱えて俺はやってきた。

 だが、誰もいないと思っていたそこには先客がいた。それも二人。

 

「あ……」

 

 それは一組のカップルだった。それだけならまだよかったが、ちょうどキスしてる場面に遭遇してしまった。

 俺が気づいた時にはすでに遅く、女子のほうと目が合ってしまった。

 すぐに離れると、その女子生徒は「じゃあ」と彼氏のほうに残して、逃げるように去っていった。

 そうして残される、彼氏と俺。

 

「はは、悪りぃな」

 

 先に口を開いたのは、相手のほうだった。照れくさそうに頭をかいて笑っている。

 そこで気づいた。その顔には見覚えがある。

 昨日、屋上で三枝に口淫をさせていた男子生徒だ。つまり、彼が三枝の兄ということか。

 さすが兄妹というだけあって、三枝に似て美形だった。

 

「えっと……」

 

 突然のことにあっけにとられて、上手く言葉が思いつかない。すると、彼のほうからおもむろに俺に近寄ってきた。

 そして、ぽん、と俺の肩を叩いて口にした。

 

「今のは内緒な?」

 

「あ、はい……」

 

 それだけ言い残すと、三枝の兄はすたすたと校舎のほうへ去っていった。

 その後ろ姿をぼーっと見ていたが、ふと頭に疑問符が浮かぶ。俺はてっきり、三枝とその兄は付き合っているものかと思っていた。

 だが、彼は明らかに先ほどの女子生徒と恋仲にある様子だった。どういうことなんだろうか。

 三枝本人に聞くのが一番だが、この話は他に誰もいない状況じゃなきゃ無理だ。だがそんな簡単に、再び彼女と二人きりになるなんて都合のいいことはない。

 

 

「あ、内田くん」

 

 そんな都合のいいことはあった。

 ゴミ捨ての後、教室に戻ってくると彼女はいた。夕焼けの橙に染まる教室の中、ただ一人机で何かを書いている様子だった。

 

「あ……よう、三枝」

 

 ちょっとだけ面食らって、ぎこちない返答をしてしまった。

 昨日の件の手前、少し気まずい。が、三枝のほうはいつも通りの様子だ。

 

「もうみんな帰ったけど何してんだ? 自習でもやってるのか?」

 

「ううん。日誌書いてるんだ。もう一人の日直の子、帰っちゃって」

 

 あはは、と困ったように三枝は笑った。

 そういえば今日の日直は三枝だった。あともう一人は──

 

「大輔……あいつ何帰ってんだよ」

 

 そうだ。もう一人の日直は大輔だ。仕事を押し付けて帰るとは何事か。

 

「太田くんとは友達なんだっけ、内田くんって」

 

「ああ。悪いな。後であいつに言っておくよ」

 

「いいのいいの。これくらい何でもないから」

 

 そう言って三枝ははにかんだ。

 実際に話すようになってわかったが、三枝は本当に毒気がない。彼女の周りに人が集まるのも納得だ。

 

「内田くん、立ってないで座ったら?」

 

 ほら、と自らの向かいの椅子を指さして三枝は言った。

 

「あ、いや俺は──」

 

 断ろうとも一瞬思った。が、さっき見た三枝の兄のことを聞きたい。

 俺はうなずいて、その椅子に座った。三枝と机をはさんで向かい合わせ。

 机に広げられた日直日誌には、丁寧で綺麗な文字が綴られていた。

 

「ねぇ、内田くん」

 

「ん?」

 

 日誌にシャーペンを走らせながら、三枝は口を開いた。

 

「その、秘密にしてくれてる?」

 

 やや遠慮がちな口調。

 秘密、というのはもちろん昨日のことだろう。

 

「ああ。誰にも言ってない。約束だからな」

 

「そっか、そうだよね。ごめん、疑うようなこと聞いて」

 

 すまなそうな目をする三枝に、別にいい、と返す。

 そりゃあ不安にだってなるだろう。あんなこと、他のだれかに知れたら大変だ。

 

「あのさ、三枝。ちょっと聞きたいんだけどいいか?」

 

「うん? いいよ。私に答えられることなら」

 

 少し迷ったが、さっきからずっと気になっていることを口にする。

 

「その、三枝のお兄さんのことなんだけど」

 

 俺がそう言ったとき、一瞬だけシャーペンが止まった。

 

「お兄ちゃんが、どうしたの?」

 

 だがすぐにまた日誌を書き込み始めた。だが、心なしかその声には緊張があるような気がした。

 

「さっき、ほかの女の子と付き合ってるっぽいの見たんだけどさ。その、三枝とお兄さんは付き合ってるんじゃないのか?」

 

 三枝は、日誌に目を向けたまま答えた。

 

「……そっか。内田くんにはそう見えてたんだ」

 

「ああ……いや、ああいうことってやっぱ、付き合ってるからやるもんだしさ、普通そう思うだろ」

 

「普通、ね」

 

 三枝は、そこで声のトーンを落とした。何か気に障ることでも言ってしまったのだろうか。

 

「私とお兄ちゃんはさ、付き合ってるとか、そういうのじゃないんだ」

 

「じゃあ、どういう関係なんだよ」

 

「そうだなぁ……セフレって言うのが近いのかな。まあ、体だけの関係ってことだね」

 

 あくまで平坦な声で三枝は言った。日誌を書く手も動かしたまま。

 だが俺は、それが感情を抑えているようにも見えた。

 

「去年の冬だったかな。『セックスの練習させろ』って言われて、そのまま断れなくて。……私、今よりずっと気が弱かったから」

 

 そうか。だから屋上で見たときと、さっきゴミ捨て場で見た時の態度が違ったのか。

 三枝としているとき、彼はどこか高圧的だった。兄のほうから関係を持ち掛けたというのなら、それも納得だ。

 

「それから今までずっと。お兄ちゃん、最近は彼女もできたっていうのにね。まだ彼女さんとエッチできてないからかな」

 

 くす、と三枝は笑った。それはどこか、自身の兄を憐れんでいるようにも見えた。

 

「……あ、内田くん。これもヒミツだよ?」

 

 そこで三枝は、やっと顔を上げてくれた。しーっと口元に人差し指を当ててはにかんだ。

 夕日で赤く染まるその微笑み。肩まで伸ばした黒髪が黄金色に輝いているのも合わさり、思わず見惚れてしまった。

 

「その、よかったら『口止め料』も払うから」

 

 俺が黙ったままだったからなのか、三枝は少し恥ずかしそうにそう口にした。おまけに、指で作った輪っかを上下させる仕草までしながら。

 つい、昨日三枝としたことを思い出してしまう。手だけじゃなくて、口にまで射精させてもらった、夢のようなひと時。

 

「いっ、いやいいって!」

 

 ぶんぶんと思いっきり首を振りながら否定する。童貞丸出しな反応。

 

「そう? 遠慮しなくてもいいのに」

 

 そんな俺の反応に軽く目を細めて三枝はそう答えた。冗談なんだか本気なんだかわからない。

 正直してほしい。けどなんというか、そんな理由で三枝とするのは嫌だった。

 

「っていうかさ、三枝は嫌じゃないのか?」

 

「ん? 何が?」

 

「お兄さんとするの。聞いた感じ、三枝が進んでやってるってワケじゃないんだろ?」

 

 俺がそう聞くと、三枝は「えっと」と言葉を詰まらせた。そのあと、少し考えるような間が開く。

 

「……私には、拒否権とかないから」

 

 そして、言いにくそうに目を伏せてそれだけ口にした。

 

「三枝、それってどういう──」

 

 つい気になって身を乗り出してしまう。その時だった。

 

「あっ……」

 

 俺の肘が当たって、三枝の消しゴムを落としてしまった。俺が拾おうとしたが、三枝に「いいよ」と制された。

 机の下に落ちてしまったようで、三枝はかがんでそれを拾った。その時、三枝はなにやら「あ」と口にした。

 

「はい、大丈夫」

 

 だが、三枝は特に変わったこともなく、拾った消しゴムを俺に見せた。

 

「それでさっきのことだけど──」

 

 それで、会話を再開させようとした時だった。唐突に全身がびくん、と震えてしまった。

 その原因を探すと、それは俺の股間からだった。

 

「さ、三枝……なにやってんだよ」

 

 見ると、制服のズボンの上を三枝の足にさすられていた。きちんと上履きを脱いで、白いソックスでズボンの膨らみを撫でている。

 

「さっき勃ってるの見えちゃったから、さ」

 

 えへへ、と恥ずかしそうに笑いながら、三枝はそう口にした。

 それでやっと、自分が勃起していることに気が付いた。先ほど口止め料の話をされたときに、想像してしまったのが原因だろう。

 

「抜いてあげるね」

 

 穏やかな微笑みをたたえたまま、三枝は言った。あの時と同じ、何気ない優しい口調の誘惑。それなのに、いやだからこそドキリとしてしまう。

 

「三枝、別にそんな──」

 

「遠慮しなくていい、って言ったでしょ? いいの」

 

 その言葉に言い返そうとしたが、「それにね」と続けられた。

 

「君とエッチなことするの、お兄ちゃんにされるのとは違う感じがするの。私のこと、ちゃんと人として扱ってくれるっていうのかな……なんていうか、全然イヤじゃないんだ」

 

「三枝、そんなの──」

 

 当たり前だろ、という言葉を言いかけて、飲み込んでしまった。そんな、人として扱うなんて当然のことだ。

 三枝は兄にどんな扱いを受けているというのか。俺はそれを聞くのが怖くて、口を閉ざしてしまった。

 

「だから、君は気にしないで。全部私に任せてくれればいいんだよ」

 

「三枝……」

 

 そして、それを平然と口にする三枝本人がなにより恐ろしかった。いや、俺に心配をかけないようにわざと平然を装っているのかもしれないが。

 

「ほら、おちんぽ出して。誰か来たらバレちゃうから、このまま足でシてあげるね」

 

 だが、その誘惑には抗えなかった。期待で先ほどより固くなっているそれは、ズボンに押し付けられて痛みすら感じている。

 俺は三枝にいわれるがまま、ジッパーを開けてソレを露出させた。

 

「ん……やっぱりおっきいね、内田くんのおちんぽ」

 

 ぴと、と三枝の両足が触れる。俺が準備している間に靴下も脱いだのか、触れている足は裸足になっていた。

 今は夏だから、蒸れた感触が伝わってくる。べたついた感じがするが、全然嫌じゃない。

 むしろ興奮する。靴下を脱いで間もない、三枝の蒸れた生足なんて希少だ。

 

「あは……びくん、ってしたよ。早く気持ちよくなりたいんだね」

 

 三枝は楽しそうにそう口にすると、両足で勃起した陰茎を挟んだ。靴下で凝縮された熱が生殖器全体に伝わる。

 

「このまま足で扱いてあげるね……っん」

 

 ゆっくりと三枝の足が俺の陰茎を扱き始める。ずり、と熱い足が竿を滑り、快感がぞくりとこみ上げる。

 足でするのは慣れていないのか、ぎこちない動き。だが、昨日の慣れた手つきを知っているから、それはどこか新鮮だった。

 

「ん、どうかな……ちゃんと気持ちいい?」

 

「ああ……三枝の足、気持ちいいよ。すべすべで柔らかくて、めっちゃいい」

 

「ふふ、そっか。なんか、君が気持ちよくなってくれると私も嬉しいな」

 

 柔らかく顔を綻ばせて三枝は言った。

 その言葉にどくん、と心臓が高鳴る。笑顔でそのセリフは、童貞の俺には殺人的だ。

 

「気持ちよくなったら、好きな時に精液出していいからね」

 

 三枝はそう言うと、少しはさむ力を強くした。ほんのわずかな変化だけど、快感は数倍に膨れ上がる。

 そのままぞりぞりと擦られる。足での奉仕だから雑な感じが否めないが、それが気持ちいい。

 

「んっ、ん──気持ちよさそうだね……内田くん」

 

「え……」

 

 三枝の足の快感に夢中になっていたが、その声で顔を上げた。忘れていたが、俺と三枝は机をはさんで向かい合っていたんだった。

 

「とろん、って顔してる」

 

「なっ……見ないでくれ、恥ずかしい」

 

「いいじゃない。可愛いよ、内田くん」

 

 いや、さすがに女の子に可愛いっていわれるのは恥ずかしい。

 だがそれで気づいたが、この状況はなかなか背徳的だ。俺の視界に映っているのは、三枝の上半身だけ。見慣れたいつもの夏服姿だ。

 だが見えていない机の下では、三枝の足が俺の陰茎に絡みついている。そのギャップがぞくぞくする。

 

「あ……またちょっとおっきくなった。精液昇ってきた?」

 

 ああ、と頷く。すると三枝は一度足を離した。

 

「じゃあ、こういうのはどうかな」

 

 三枝は、片足の裏を竿にぐり、と押し付けてきた。そのままずりずりと上下に擦られる。

 さっきよりも力強く、ちょっと乱暴だ。だがその強い刺激が、陰嚢の中の精液を押し上げてくる。

 それだけじゃない。もう片方の足は、そっと玉が入っている袋に添えられた。それをさすさすと撫でられる。

 

「うあ……っ、三枝、それやばい……っ」

 

「いいよ、我慢しないで──ほらっ」

 

 ごしごしとさらに強く擦られる。敏感な裏筋の部分を全部刺激されて、全身を快楽が突き抜けていく。

 そして、吐精を急かすように陰嚢を愛撫してくるもう片方の足。その快感に為すすべなく射精欲がせり上がってくる。

 

「三枝、もう出る──っ、さえぐさっ……!」

 

「うん、いいよ──出して、あっついの、私の足にいっぱい射精して──!」

 

 甘やかすような言葉で最後の一押しをされる。

 どくん、とひときわ強く性器が脈動し、絶頂に達した。

 

「わっ……! あっついの、どくどくって──ひゃっ、すごいいっぱい……!」

 

 どぶん、どぶん、と洪水のように精液があふれ出る。それを三枝が余すことなく受け止めてくれる。

 片足で優しく竿をさすりながら、もう片方で亀頭に栓をする。そこへびちびちと白濁を吐き出すのが、のけぞってしまうほど気持ちいい。

 

「ん……ふふ、いっぱい出したね」

 

 射精が終わった後、三枝はそう言って笑った。どこか満足そうなその表情に、今更恥ずかしくなってしまう。

 

「あ……悪い。今拭くから」

 

 それを誤魔化すように、そういってポケットからハンカチを取り出した。そして、白濁に塗れた三枝の足を拭く。

 

「あ……ありがとね、内田くん」

 

「いや、俺が汚しちまったんだし、当たり前だろ」

 

 照れくさくて三枝から視線を外して答えた。

 前もそうだったが、自分でもびっくりするくらい射精してしまった。足の指の間にまで白いのが入り込んでしまっている。それをできるだけ丁寧にふき取った。

 

「はい。こんなもんで平気か?」

 

「うん。綺麗にしてくれてありがとう」

 

 はにかむ三枝に、俺は「別に」と目をそらして答えた。

 すると三枝は、綺麗にしたばかりの足先でまた俺の陰茎に触れてきた。

 

「さ、三枝、何してんだよ」

 

「んー? やっぱりまだおっきいままだなぁって」

 

 意地悪そうな笑みを浮かべながら三枝は答えた。その言葉通り、精液でどろどろの陰茎は勃起したままだ。

 

「もっかいしてあげるよ」

 

「いや、さえぐ──」

 

 反論しようとした俺の口を、ぴと、と三枝の人差し指で塞がれた。

 

「内田くんはさ、ちょっと気を遣いすぎだよ」

 

「んなことない。三枝だって、別に好きで俺とこういうことしてるわけじゃないんだろ?」

 

「ううん」

 

 そこで三枝は、首を横に振った。

 

「ちょっと、楽しいの」

 

「楽しい?」

 

 聞き返した俺に、三枝は少し考えるそぶりを見せた。

 

「えっと、なんだろう。嬉しいのかな。私がしてあげると、ちゃんと『気持ちいい』って言ってくれたり、そういう顔してくれるからさ」

 

「そりゃ、三枝すごい上手いんだから、そうなっちまうだろ……普通」

 

 俺がそう答えると、三枝は表情を曇らせた。

 

「そうなの、かな。……お兄ちゃんは全然違うんだ。いつも私のこと道具みたいにして、口を開くのはなにか命令するときだけ」

 

 そう口にする三枝に、何と答えたらいいかわからなかった。

 俺が思っていたよりも三枝兄妹の関係は酷いものなのだろうと、その言葉が物語っていた。

 

「あ、ごめんね! こんな話、聞きたくなかったよね……?」

 

「あ、いや……別に構わねぇよ。こういうこと相談できる奴とか、そんないないんだろうし」

 

 俺の返答に、三枝は寂しげな笑みを浮かべた。

 

「……そうだね。君が初めて。──なんかちょっとだけ楽になったよ」

 

 そうして、ありがとう、と三枝は口にした。

 儚げに笑う三枝を見ながら思う。俺は、三枝のことを何も知らなかったんだと。そんなことを自分だけで抱えていることなど、俺は想像もしなかった。

 

「だから、今日のは『口止め料』じゃなくて『お礼』として受け取ってほしいな」

 

「え?」

 

「それなら君もちょっとは罪悪感、感じないんじゃない?」

 

 三枝はそう言うと、おもむろに片手を胸元に持って行った。そして、ブラウスのちょうど胸の膨らみにあたる部分のボタンをぷち、と二つほど外した。

 そうして、それを両手の指でくい、と開いて見せる。そこからちらりと覗く、水色のブラと白い素肌。

 

「ね? 内田くんもまだ足りないだろうし、もう一発白いの抜いてあげるよ」

 

 ごく、と思わずつばを飲み込んでしまう。

 囁くような誘惑の声と、その仕草。それだけで、その先の快楽を想像して生殖器がまた活気を取り戻してしまう。

 まだ俺のものには三枝の足が添えられている。彼女は俺の興奮を見透かして、くすりと笑った。

 

「じゃあ内田くん。私の前に立ってくれる?」

 

「え……あ、ああ」

 

 興奮で思考が鈍ってきた俺は、いわれるがまま従う。チャックの間から陰茎をいきり立たせながら、座っている三枝の前に立つ。

 びん、と勃起した俺のものは、三枝のたわわな乳房に向いている。まるで見せつけているようでちょっと恥ずかしかった。

 

「ちょっと待ってね。……んしょ」

 

 三枝は手をブラウスの下に入れると、なにやらもぞもぞと手を動かし始めた。そして、ぷち、という音と一緒に、何をしているのか理解させられた。

 ぶるん、という効果音も聞こえそうなほど、三枝の胸が揺れた。しかも一段階大きくなった。

 

「ん……ブラジャー外すのはちょっと恥ずかしい、かも」

 

 俺から目線を外しながら三枝が言ったが、正直それどころじゃなかった。普段から明らかに巨乳なのに、下着という枷を外したらさらに膨らむなんて。

 しかも、だらしなくならない絶妙な大きさ。おまけに、ぷくりとした突起がブラウスに浮き出ている。

 

「あー……内田くん? その、おっぱい見過ぎ」

 

「え? あっ、ご、ごめん!」

 

 やや呆れたような声でやっと我に返った。完全に三枝のおっぱいの虜になってガン見していた。

 だが三枝はそんな俺に、しょうがないな、とばかりに笑ってくれた。

 

「じゃあ大好きなおっぱいに──そのがちがちのおちんぽ、挿れちゃおっか」

 

 そうして三枝は、笑顔でそんなとんでもないことを口にした。

 

「え──」

 

「ほら、どうぞ」

 

 くい、と先ほどしたように、ボタンを外してできた隙間を開いて見せる三枝。それは、エロ漫画なんかで見る「くぱぁ」によく似ていた。

 あまりに刺激が強すぎるその誘惑に抗えるはずもない。俺はそのまま腰を突き出して、入口に先端を触れさせた。

 

「ん……」

 

 ふわん、という柔らかな感触に受け止められる。そこからさらに腰に力を入れる。

 すると、ずぶん、と簡単にその谷間へと挿入された。ただ柔らかいだけじゃなくて、弾力にも富んだその乳房。

 

「ん……おちんぽあっつい……ほら、もっと奥までいいよ」

 

 三枝は両手で乳房を軽く持ち上げながら、優しい声でそう言った。その言葉に導かれるように奥へ突き進む。

 三枝の熱と柔らかさが凝縮されたソコに、温かく包まれながらの挿入。もうそのまま射精してもいいくらいだ。

 

「あは……すごいね、先っぽが谷間から出てきちゃってる。ふふ、一回精液出したのに、すっごい元気」

 

 三枝は胸元で顔を出す亀頭を見て、どこか嬉しそうに言った。

 俺のものは根元まで三枝の乳房に飲み込まれ、ふわふわとした感触に竿全体が包まれている。しかも、ブラを外しているとはいえ服を着たままだから、適度な締め付けまである。

 それだけでも眩暈がしそうなほどなのに、これからこの乳肉で擦られるのだと思うと、期待でどうにかなりそうだ。

 

「じゃあ……ぱいずり、しちゃおっか。君が腰振っちゃうと誰か来たとき大変だから、私が動かしてあげるね」

 

 三枝はそっと自らの両胸に手を添えると、控えめに俺のを挟み込んできた。さっきよりもほんのわずかに強く包まれる。

 だが、マシュマロのような柔らかさのおかげか、きついという感じはしない。根元までとろかされるような感覚だ。

 

「んっ……いくよ──えいっ」

 

 そして、上下に胸を動かされる。肉感のある膨らみが、三枝の両手でゆさゆさと揺れる。

 それだけで、全身が痙攣するほどの快楽が走った。生殖器全体が三枝の乳房の感触に支配されて、先端から根元まで全部が気持ちいい。

 

「ふふ……どう、かな。私のおっぱいでおちんぽ擦られるの、ちゃんと気持ちいい?」

 

「あ、あ……っ、これ、ヤバい──めちゃくちゃエロくて、おかしくなりそうだ」

 

「ほんと? 嬉しいなぁ。じゃあもっとシてあげる。──ほらっ、ずりっ、ずりっ……!」

 

 俺の反応で火がついてしまったのか、三枝は動きを早くし始めた。

 ぶるん、ぶるん、と二つの果実が揺さぶられて、反り返った肉棒を容赦なく擦られる。根元からぐつぐつとした快感がこみあげて、のけぞってしまいそうだ。

 しかも、俺がさっき出した精液で濡れているから、それが潤滑油の役割を持ってしまう。滑らかに乳肉に愛撫されて、ぬちゃぬちゃといやらしい音まで響いてしまっている。

 

「は、あ……あ──すご……これ、すごくえっち──。濡れてきちゃうよ……」

 

 その言葉に三枝の顔を見ると、惚けた瞳で俺のものを見つめていた。そこには酔ったような妖しさがあって、彼女自身もこの淫らな行為に興奮しているようだった。

 そして、荒くなる彼女の吐息に共鳴するように、俺の射精欲も引き上げられてしまう。三枝の谷間から漂う汗と精液の匂いもそれに拍車をかける。

 

「三枝……もうすぐ出るから、そろそろ抜くぞ」

 

「え……? え、どうして?」

 

 三枝は俺の言葉に不思議そうに首を傾げた。

 

「いや、このまま出したら、三枝の胸と制服汚しちまうだろ」

 

「ああ……そっか」

 

 俺の返答に、三枝はようやく納得したようだった。

 

「でもいいよ。このまま精液出して?」

 

「いやでも……」

 

「遠慮しないで。……その、ね? 私もなんていうか、えっちな気分になってるの。……だから、その──君の精子、かけてほしいな、って」

 

 さすがに恥ずかしいようで、「なんてね」と誤魔化すように笑った。

 だが、そんな言葉を聞いて止まれるほどの自制心はない。

 俺はゆっくりと腰を引いてから、激しく胸への抜き差しを始めた。

 

「ひゃあっ──!? えっ? あっ、あの、内田くんっ?」

 

 驚いて三枝が顔を上げたが、それに構わず腰を振る。ぱんぱんと音を立てながら、三枝の胸を犯すように抜き差しを繰り返す。

 熱く、柔らかい乳肉を好きなように堪能できるその行為は、すぐに射精を近づけてくる。

 

「あっ……おちんぽ、膨らんで──射精きちゃう?」

 

「ああ……っ、もう無理──このまま、いいか──?」

 

「んっ、あっ……いいよ、出して? 私のおっぱい、君の精液でどろどろにして──!」

 

 興奮で互いに熱くなる声。それに押し上げられるように、尿道を精液が駆け上がってくる。

 その白濁を一番気持ちよく出せるように、思い切り腰を打ち付ける。誰かに見られたらやばいが、そんなの頭から消し飛んでいた。

 ずっしりとした肉感と、むっちりとした柔らかさの果実。それを押しつぶしてしまうほど激しく犯す。

 

「イクっ──! 三枝、でるっ!」

 

「いいよ──っ! 白いの出して──ひゃっ!」

 

 ずぶん、と思いっ切り生殖器を押し込んで精液を吐き出した。

 びゅくく、と凝縮された白濁液が一気に押し出されていくのがわかる。それが、三枝の胸の中でびちびちと暴れる。

 

「わ……あっ、精液、すご……あっ、すごいいっぱい、びゅるびゅるって──」

 

 自らの胸の中で痙攣する陰茎を感じながら、三枝が陶酔するように口にする。

 射精はなかなか止まらず、三枝の滑らかな肌を白く汚してしまう。だが、そうやって彼女を俺で染めるのがどうしようもなく興奮する。

 その劣情で、奥からまた精液が昇ってくる。

 

「っ──さえぐさ……」

 

「あんっ──ぁ……内田くん、すご……」

 

 ぶびゅ、とまた大きな塊が吐き出される。驚いたのか、三枝は可愛い声を漏らした。

 それでやっと吐精が終わった。だが全身をアルコールにも似た余韻が浸す。

 

「三枝……今、抜くから」

 

 それでも、ぐっと力を入れて三枝の胸から陰茎を引き抜いた。

 

「わ……あは、精子すごいね。糸引いてる──」

 

 驚きつつも、心なしか弾むような声で三枝は呟いた。

 その言葉通り、引き抜かれた肉棒からは大量の糸が引いていた。そして、さっきまで俺のを受け入れていた制服の隙間からは、たらりと白いものが零れていた。

 その様子を直視するだけでもおかしくなりそうだった。

 

「その、悪い。こんなに汚しちまって……」

 

「ううん。いいのいいいの。気持ちよくなってくれたんでしょ?」

 

「ああ、そりゃまあ。ちょっと自分でもドン引きするくらい出しちまったし」

 

 さすがに冷静になってきて、三枝と目が合わせられない。それでも、三枝は優しく俺に言葉をかけるのだった。

 

「ふふっ──お疲れ様。内田くん」

 

 

「いやー、危なかったね」

 

 暗くなり始めた道を歩きながら、隣の三枝が口にした。色々と後片付けをして、つい先ほど校門を出たところだった。

 うちの高校は街中に位置している。街灯が灯り始める歩道は、学生や会社帰りのサラリーマンであふれていた。

 

「ああ、ちょっと遅れてたら先生に見つかっちまってたよな」

 

 だが、その後片付け中に担任が教室に入ってきたのだ。忘れ物をしたと言っていた。

 幸い、自習をしていた、という三枝の嘘に騙されてくれた。彼女の素行が良いおかげだろう。

 

「でもほら、ちょっとスリルがあって良かったじゃない」

 

「そりゃ結果論だろ」

 

 苦笑交じりに答える。

 三枝は俺が思っていたより楽観的なのかもしれない。

 

「あー……あの、さ」

 

「うん?」

 

 だが、三枝は唐突に声のトーンを落として呟いた。

 

「お兄ちゃんとのこと、なんだけどさ」

 

 思わず身構える。さっきの夢のような時間で忘れていたが、三枝は重いものを抱えているのだ。俺は唯一、それを知ってしまった。

 

「内田くんは関わらないでおいて欲しいんだ」

 

「え?」

 

 驚いて足を止めてしまう。

 

「あ……いや、その、君が邪魔だとか、そういう意味じゃ決してないの。……君に迷惑はかけたくないだけ」

 

「迷惑なんて」

 

 思ってない、という言葉を目で制された。穏やかな目線なのに、どこか有無を言わさない迫力があった。

 

「いいの。平気だから」

 

 俯いて口にする三枝は、どこか痛ましかった。俺は何とか言葉を探すが、上手い具合のものが見つからない。

 

「じゃあ、私こっちだから」

 

 そうこうしているうちに、大きな交差点に差し掛かっていた。三枝が渡ろうとしている信号は、ちょうど青になったところだった。

 三枝はばいばい、と俺に手を振って背を向けた。

 

「あ」

 

 ──と思ったら、何かを思い出したように俺に近寄ってきた。

 

「口止め料、欲しくなったら言ってね」

 

 三枝は楽しそうな微笑と一緒に、こそ、とそれだけ言い残すと、足早に横断歩道を渡っていった。俺はその後ろ姿をただ呆然と見ていた。

 

「……なに、嬉しいって思ってんだ」

 

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