次の日、俺が目を覚ましたのは昼過ぎだった。その時にはルリーナはベットから消えていた。
どこに行ったんだろう? 部屋にもいなかったし……そんなことを思いながら、服を着て外に出てもルリーナはいなかった。
もしかして、昨日のことで嫌われてしまったのだろうか……そんなことを考えていると、ルリーナが宿屋に戻ってくる。
「ただいま戻りました」
笑顔でそう言うルリーナを見て、俺は安心すると同時に不安になる。
やっぱり昨日のことで嫌われたんじゃ……そんなことを考えていると、ルリーナはニコニコしながら俺の腕に抱きついてくる。そして耳元で囁くように言う。
「お掃除をしてきたんですよ。だって、あんなのが残ってると困りますからね」
ルリーナの言葉を聞いて、俺はよく分からなかったがとりあえず頷いておく。
「さて、それじゃあ行きましょうか」
ルリーナがそう言うと、俺たちは歩き出すのだった。
何をしていたんだろう?
そんなことを考えていると、不意にルリーナが言う。
「実はですね……クロさんにお願いがあるんですよ」
「お願い?」
「これから、ずぅーとパーティーを組んでくれませんか?」
「えっ……」
ルリーナの言葉に、俺は思わず聞き返してしまう。すると、ルリーナが恥ずかしそうにしながら言う。
「だから……これからも一緒に旅をしてくれませんか?」
そんなルリーナの言葉を聞いて、俺は嬉しくなってしまう。
そうか、そんなことを思っていたのかとそう思いながら、俺は返事をする。
「もちろんだよ」
俺がそう言うと、ルリーナは嬉しそうな表情を浮かべるのだった。
◆◇◆◇◆◇
ここで少し時間が遡る。
ルリーナside:in
今朝、ルリーナはクロさんと宿屋で一夜を過ごした後、すぐにお風呂でお掃除を始めた。
「うぅ……やっぱり恥ずかしいですね……」
そう言いながらも、自分の秘所に指を入れて掻き出すように動かす。すると中から大量の精液が溢れてくる。
こんなに出されたんですね……そんなことを考えてしまいながら、さらに激しく動かす。
「んっ……クロさんの……こんなにたくさん……」
そんなことを呟きながら、必死に精液を掻き出す度に指を舐める。
クロさんの精液……美味しいです。
そんなことを思いながら、夢中で自分の秘所を弄り続ける。そして、気づけば絶頂を迎えていた。
「はぁ……はぁ……」
秘所から溢れる精液を拭き取ると、身体を洗って出る。
身体を洗い終えて、部屋に戻るとクロさんは寝ていた。
疲れているんですね。ああ、そういえば、掃除もしなくてはいけませんね。
部屋の掃除ではなくあの害虫2匹の始末をしなければと思い、わたしは部屋を出て行く。
雨が降る中、路地裏を目指す。そこには2匹の害虫がいるはずだ。
「あら、こんなところにいたんですね」
路地裏で見つけた害虫2匹+虫1匹を見て、わたしは笑顔で言うと同時に『結界』を発動する。
『結界』は簡単に言えば、外からは入れず、中からは出れず、それ以外にも外側から内側からの音と衝撃を完全遮断する魔法。
「ルリーナか良い所に来たな。あのガキに痛い目を合わせる計画を立てるている所だ。あのガキの情報があれば教えろ。なんでもいいぜ」
リーダー格の害虫がそう言うと、他の1匹も同意するように頷く。もう1匹は黙っているだけだった。
こいつら、殺す。
わたしはそう決意すると、害虫に言う。
「いいですよ」
この害虫どもがクロさんの悪口を言うなんて……こいつら、殺す。この世界に肉片すら残さない。
「一個目ね……あの子、そんなに強くないですよ。だからあなたたちの罠にハマって簡単に死ぬと思います」
わたしはそう言うと、ニヤリと笑う。
「そうか……だったらその計画を実行するまでだ」
害虫たちはそう言うと、すぐに計画を練り始めるのだった。
クロさんならこいつらを殺せる。
そんな確信がある。だが……クロさんのお手を煩わせるわけにはいかない。
ならわたしの手で殺す。惨たらしく。今殺す。
リーダー格の害虫の後ろに回り込むと、心臓目掛けて手刀を放つ。そうするとリーダー格の害虫がわたしに気付いたみたいだがもう遅い。
。心臓まで貫いた後、心臓をつかみ引きずり出す。そして、そのまま握りつぶす。害虫は苦しそうにしながらもがいている。そんな害虫を見下ろしながらルリーナは言う。
「クロさんに手を出そうとするなんて身の程知らずですね」
そのまま、足でリーダー格の害虫の頭を踏み潰す。すると、残りの害虫が悲鳴をあげる。
「ひっ……ひぃぃぃ、ルリーナなんで……デボラネさんを……」
「クロさんに手を出そうとする奴は死あるのみよ」
害虫の言葉を遮りながら、わたしは害虫の1匹に近づく。そして、そいつの右腕を掴むと思い切り、引き千切る。
すると、害虫が絶叫する。
同じ様に次は左腕を掴むと思い切り、引き千切る。
害虫は悲鳴をあげる。
最後に、右足を掴むと思い切り、引き千切る。すると、そいつは痛みで気絶してしまう。
害虫が気絶したことを確認すると、そのまま思いっきり頭を踏みつける。グシャッという音と共に頭が潰れて血や脳漿が飛び散るが、気にしない。
そして、残り1匹の虫は背中の剣を抜き、構える。
「ルリーナ、なぜ……こんなことを」
「なぜって、向かってくる火の粉を払うのは当たり前でしょ?」
「…………」
「クロさんに手を出す奴は害虫よ。だからわたしが駆除するの……あなただって、自分の周りに小虫が飛んで来たら潰すでしょう、それと同じことよ」
「ルリーナ、なんで、……変わった」
「クロさんはわたしに祝福をくれた。だから、わたしは変わったの」
下腹部を愛しそうに撫でながら、わたしは言う。
「あなたはただの虫だから駆除する予定はなかったんだけど」
わたしは虫の剣を躱すと、その右腕を掴む。そして、思い切り引っ張ると引き千切る。
虫は痛みに顔を歪め、悲鳴をあげる。
「見られた以上、殺すしかない。じゃあね」
「なんで……ルリーナ、こんな……」
そう言いながら、わたしは虫の頭を掴むと力任せに壁に叩きつけるとその衝撃で頭が潰れ、あまりの速度で叩きつけたせいか、首が引き千切れる。
「はぁ……めんどくさい虫ね」
わたしはそう言うと、動かなくなった害虫の頭を投げ捨てる。
「まあ、虫の中ではうるさくなかったから好きな方だったわよ……ギル」
そう言うと、わたしは2匹の害虫と1匹の虫に近付き、財布を奪う。
「さて、後は証拠隠滅ね」
わたしは死骸を『フレイムブレス』で焼き払い炭に変え、『ウインドブレス』で炭を散らし、結界を解除すると路地裏から出て行くのだった。
宿に戻ると、そこにはクロさんがいた。
「ただいま戻りました」
クロさんに抱き付き。そしてわたしはクロさんの耳元で囁くように言う。
「お掃除をしてきたんですよ。だって、あんなのが残ってると困りますからね」
わたしの言葉を聞いて、クロさんよく分からなそうに頷く。
ふふっ、気にしなくていいんですよ。クロさんの障害はわたしが排除しますから。
「さて、それじゃあ行きましょうか」
わたしがそう言うと、クロさんとわたしは歩き出すのだった。
「実はですね……クロさんにお願いがあるんですよ」
「お願い?」
「これから、ずぅーとパーティーを組んでくれませんか?」
「えっ……」
わたしの言葉に、クロさんは思わず聞き返す。
「だから……これからも一緒に旅をしてくれませんか?」
「もちろんだよ」
そんなわたしの言葉を聞いて、クロさんは少し戸惑った様子だったがすぐに頷いてくれる。
わたしは嬉しくなって、微笑んだ。
ルリーナside:out
◆◇◆◇◆◇
俺たちは合流すると部屋に戻る。
ルリーナが部屋で待っていると、俺はソファーに座る。すると、ルリーナが俺の膝に頭を乗せるようにして横になる。そして上目遣いで言う。
「ねえクロさんぁ……わたし疲れちゃいました」
甘えた声でそう言うと、俺の太ももを撫でるように動かす。
「ルリーナこんな状況で言う話してもないんだが……」
「なんですか? クロさん」
「女の子に対して言う話ではないが、俺はハーレムを作ろうと思っている」
そう言うと、ルリーナは不満そうな表情を浮かべる。
「なんでですか? なんで女の子とハーレムを作るんですか?」
やっぱりそうなるよな……そんなことを考えていると、ルリーナが聞いてくる。
「ねぇクロ様ぁ……わたしは魅力的じゃないですか?」
「魅力的だよ。とってもね」
「だったら、なんで他の女が必要なんですか?」
ルリーナの質問に対して、俺は答える。
「それは……その……男としてハーレムが作りたくて……」
だって俺の夢だもん!
そんなことを考えていると、ルリーナは不貞腐れたように言う。
「クロ様、嘘が下手ですね。本当は別の理由があるんじゃないですか?」
「えっ……」
本当なのに!?
ルリーナの言葉に、俺は動揺する。
「俺って性欲が強くて、昨日のルリーナとのSEXだって、1%ぐらいしか満足していないんだ」
そう、ルリーナとSEXしてからどんどん性欲が膨らんで、昨日のSEXだってまだまだできるがルリーナに合わせて寝た。
「たった1%ですか?」
ルリーナが驚いたように言う。
「ああ、そうなんだよ。このままじゃ、全力でやったらルリーナ本当に壊してしまう。それなら沢山の女の子でハーレムを築いて、ローテーションでルリーナを抱けばいいと考えたんだ」
俺がそう言うと、ルリーナはため息をつく。そしてしばらく考えた後言う。
「分かりました。クロ様の考えを尊重します。ただし、条件があります」
「条件?」
「女の子を平等に愛すること、それが条件です」
「分かったよ。約束する」
そんな俺の言葉を聞いて、ルリーナは満足げに微笑むと、俺の唇にキスをするのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次の日、朝から雨が降っていた。そのため、今日は外に出ることをやめて宿で過ごすことにしたのだ。
ルリーナは、ベッドの中でゴロゴロしながら本を読んでいた。そして、俺はと言うと……窓の外を見ながらぼーっとしていた。
ぼーっとしていたがお腹がお昼時を示しているので一階に降りて昼食を食べることにする。
「ルリーナ、昼食を食べに行かないか?」
俺がそう言うと、ルリーナは頷く。
「はい、行きましょう」
そして俺たちは宿の一階にある食堂に行くのだった。
そういえば、今日の昼食は何が出るんだろう?
そんなことを考えていると、メニューが書かれている看板が見える。そこには『特製ローストビーフ』『黒パン』と書かれていた。
食堂に入るとほぼ満席状態だった。
「お~い! エレナ」
俺は手を上げてエレナを呼ぶ。すると、エレナは俺たちに気付いてこっちに来てくれる。
「混んでるね」
俺がそう言うと、エレナが笑顔で言う。
「ああ、雨のせいで外の屋台が全滅らしいですから。雨が凌げる店にお客様が集中するんですよ」
食堂を見渡し、座れる場所を探すがどこにもない。
「すみませんが座れる場所がありませんので、お部屋でよろしいですか?」
エレナが申し訳なさそうに言うので、俺は頷く。そして、俺たちは部屋に戻るのだった。
部屋に戻った俺たちは、昼食を注文する。しばらくすると、食事が運ばれてくる。
このローストビーフ美味いな。そんなことを考えていると、ルリーナが言う。
「黒パン美味しいですね」
そう言って笑うのだった。
昼食を食べ終えた俺たちは、部屋に戻るとベッドの上に座る。
そして、俺はルリーナを後ろから抱きしめると、手をショートパンツの中に入れて、ショーツ越しにマンコを弄り始める。
「んっ……クロさんぁ……」
ルリーナが甘い声を上げると、俺は耳元で囁くように言う。
「可愛い声だね」
「だって……クロさんに触られると気持ち良くて……」
そんなルリーナの言葉を聞いて、俺は嬉しくなりさらに強く刺激を与える。すると、ルリーナは身体をビクつかせる。
「あっ……ダメぇ……イッちゃう……イグぅぅぅぅぅ」
その言葉と同時に、絶頂を迎えたらしく身体を大きく震わせると力が抜けたように俺に寄りかかってくるが、弄り続ける。
「クロさんぁ……これ以上はダメぇ……」
そんなルリーナの言葉を無視して、俺はさらに激しく責め立てる。
「やぁぁ……またイクぅ……」
再び絶頂を迎えたらしく、ルリーナは身体を痙攣させる。そして、ぐったりと脱力すると寄りかかってくる。
「はぁ……はぁ……」
そんなルリーナの耳元で俺は囁くように言う。
「気持ちいいか?」
俺の言葉に、ルリーナは素直に頷く。そして、潤んだ瞳で俺を見つめると口を開く。
「はい……すごく気持ちよかったです」
あーもう!可愛いすぎる。
そんなルリーナの反応に、俺は我慢できなくなってキスをする。すると、ルリーナも嬉しそうに舌を絡めてくる。しばらくキスをしていると、唇を離す。
「ねえ……クロさんぁ……」
トロンとした瞳で俺を見つめると、甘えた声で言ってくる。
「性欲はね我慢すればするほど強烈な快楽になるんだよ。だから夜までSEXはお預けだよ」
俺がそう言うと、ルリーナは不満そうに言う。
「そんなぁ~、クロさんぁ……もっとしたいです」
理性が吹っ飛びそうになるがなんとか耐えると優しく頭を撫でる。そして、キスをするのだった。
◆◇◆◇◆◇
午後に暇つぶしの為に1階に降りる。
一階は食堂と宿の受付になっている。
食堂カウンターにはエレナが疲れた顔で座っていた。
「ああ、クロさん、先ほどはすみませんでした」
エレナは申し訳無さそうに言う。
「いや、気にしなくていいよ」
「それで、どうしたんですか」
「ちょっと暇つぶしに」
カウンター席に座る。
「暇つぶしって、と言っても何も無いですよ」
「とりあえず、何か飲み物あるかな?」
「はい、ありますよ」
奥に行って飲み物を取ってきてくれる。
「はい、どうぞ。ミラの果汁です」
自分の分もあるのか俺の前に座って果汁を飲む。
「この果汁、甘くて美味しいですよ」
エレナは嬉しそうに言う。
そして、俺も飲むと確かに美味しかった。酸味が効いていて爽やかな感じがするのだ。
しかし、物足りない感じがした。物足りないのは冷たさだった。
あっ、魔法で冷やせばよかったのか。
「この果汁に『氷魔法』をかけてもいい?」
俺の言葉を聞いたエレナは不思議そうな顔をする。
「はい?いいですけど」
許可が出たので、俺は魔法でミラの果汁を冷やす。そして、一口飲むと美味しかった。
「クロさん、『氷魔法』も使えるんですね」
感心したように言うエレナに俺は言う。
「魔法は結構得意なんだ」
すると、エレナは嬉しそうに言う。
「でも、珍しいですね。魔法が使える人ってあまりいないんですよ」
そうなのか?
エレナが思い出したように言う。
「あっそうだ……クロさん、一つお願いがあるんですけどいいですか?」
「うん、いいぞ」
「わ、わたしにもお願いできますか」
美味しそうに飲んでいるとエレナがコップを差し出してくる。
別に断ることじゃないので、エレナのコップを『氷魔法』で冷却する。「ありがとうございます」
嬉しそうにコップに口を付ける。そして、驚いたような表情を浮かべると笑顔になる。
「美味しいです!」
そんなエレナの姿を見て、俺は嬉しくなるのだった。
◆◇◆◇◆◇
結局夕飯までエレナと一緒に駄弁って過ごしてしまった。
俺は暇つぶしになって良かったが、エレナは仕事をサボったとして母親に大目玉を食らっていた。
夕食後、俺たちは部屋に戻るとルリーナが抱きついてくる。
「クロ様、早くSEXしましょう」
ルリーナが潤んだ瞳で言ってくる。
そんなルリーナを見て、俺はキスをするとそのままベッドに押し倒すのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次の日の朝、ルリーナの声で目が覚める。
「クロさん、起きてください」
目を開けると、俺の顔を覗き込むようにルリーナがこちらを見ていた。
ギルドに向かうため2人で宿を出る。
宿を出た瞬間……。
「遅かったですね。クロさん」
声を掛けられる。そこには、不機嫌な表情を浮かべたフィナがいた。
「待っていたのに遅いなんて……私、嫌われてしまったんでしょうか?」
フィナは目に涙を浮かべると俺に抱きついてくる。
可愛い。そんなことを考えていると、ルリーナが間に入ってくる。
「ちょっと!何なんですか!」
ルリーナは怒ったようにフィナを睨む。
「私はクロさんの彼女です」
そう言って、フィナに見せつけるようにキスをするのだった。
おいおい、こんな所で……そんなことを考えていると、周囲の視線が俺たちに集中するのを感じた。
やばい!早く離れないと!
俺が急いで離れようとするが、フィナは俺の腕を掴んで離さない。
「……クロさん、私の方がいいですよね?」
上目遣いで見てくるフィナに、俺は思わず見惚れてしまうがすぐに正気に戻る。
まずい……このままだとルリーナと喧嘩になってしまう。
「フィナ、離してくれないか?」
俺がそう言うと、フィナは悲しそうな表情を浮かべる。
そんな顔されたら困るんだが……そんなことを考えていると、ルリーナが俺を後ろから抱きしめる。
「クロさんは渡しません!」
そう言って俺にキスをしてくるのだった。
「2人とも、こっちに来い!」
俺はルリーナとフィナの腕を掴むと、急いで路地裏に向かうのだった。
◆◇◆◇◆◇
路地裏に入ると同時に『結界』を発動すると、2人を解放する。すると、ルリーナが不機嫌そうに言う。
「あなた、クロさんに抱きつかないでください」
ルリーナがそう言うと、フィナは悪びれた様子もなく言う。
「別に良いじゃないですか。クロさんと私は愛し合っているんですから」
フィナは、俺に抱きつこうとしてルリーナに阻止される。
「クロさんはわたしのものなんです!勝手なことしないでください」
そんなルリーナの態度に、フィナはさらに挑発するように言う。
「あなたがいると邪魔なので帰ってもらっていいですか?」
「ちょっと待った。いい加減にしろ2人とも」
俺はそう言うが、2人の口論が止まる。
「命令だ、ルリーナ、フィナと仲良くしろ。フィナもだ、同じパーティーメンバーになる以上、ルリーナと仲良くしろ。」
俺がそう言うと、2人は不満そうな表情を浮かべるが、渋々頷く。
「わかりました」
「わかりました」
2人の返事を聞いて俺は安心するのだった。
なんとか解決できたな。そんなことを考えていると、フィナが言う。
「それでクロさん……私はどうすれば?」
「今日からまた解体とお母さんのための薬草採取で」
俺がそう言うと、フィナは嬉しそうな表情を浮かべる。
「ありがとうございます!クロさん大好きです」
ルリーナは不機嫌そうに催促する。
「早く行きますよ!」
2人は俺の腕を掴むとギルドに向かうのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
1週間後……。
ゴブリンキングを討伐したあとギルドで様々な依頼を受けていって、この度、俺はDランクになった。
Dランクになるため狩った魔物はフィナが解体したが、その素材はアイテムボックスに入れてあるのだが、その件でギルドに素材を下ろしてほしいと言われてしまった。
ギルドを出て隣の建物の素材買取カウンターに向かう。
カウンターは3つあり、2つは接客中。自然に空いているカウンターに向かう。
「よう、坊主、久しぶりだな、買取かい」
ゲンツが笑いながら挨拶をしてくる。
「まあな」
「おお、そうか。ギルドは売り物になれば何でも買い取るぞ」
とりあえず、アイテムボックスからウルフ10匹分の素材を出す。
次に一角ウサギ10匹分の素材を出す。
「あとオークもあるんだがここに出していいか?」
「何体ぐらい出すんだ?」
「オーク10体だな」
「ちょっと、待ってくれ。まずはウルフと一角ウサギの会計からしていいか」
そう言うと、ゲンツは奥からギルド職員を呼ぶ。すると、奥の方から受付嬢がやってきて素材の査定をしてくれる。
「それではウルフ10匹分と一角ウサギ10匹分の毛皮で銀貨30枚、ウルフの牙と魔石で銀貨20枚、一角ウサギの角と魔石で銀貨30枚、になりますので銀貨80枚になります」
「はい、ありがとうございます」
俺は代金を受け取る。
「こんなところにオークを10体置かれても困る。奥の冷蔵倉庫に行くから来てくれ」
ゲンツにそう言われたので、俺はついていくのだった。
◆◇◆◇◆◇
ゲンツに連れられて、冷蔵倉庫に入る。
倉庫に入ると氷系の魔石が使われているためか、ひんやりと寒い。
「入ったら、ドアを閉めてくれ、倉庫の中の温度が上がっちまうから」
中には魔物の解体された肉や素材がたくさん積まれていた。
職員たちが一生懸命に仕事をしている。
「寒いけど我慢してくれ、温かくすると肉が腐るからな」
ゲンツは一番奥の大きなテーブルに向かう。
それでも、オークが一体乗るぐらいのスペースしかない。
「オーク1体、ここに出してくれ。残りはその近くの床に置いてくれればいい」
そう言われて俺はオークを10体出すのだった。
「ありがとうな。流石にオークを運ぶのは大変だからな。でも、いいのか。俺たちが解体すると買取金額が下がるぞ」
「オークは解体できないみたいだし、お金に困っていない」
「まあ、確かにこれだけ売れば金はあるか。話は変わるが坊主はランクはいくつになった?」
「今日さっき、Dランクになった」
「Dランクか、それはそうか、オークを倒せるんだもんな。少し頼みを聞いてもらえないか」
「なんだ?」
「坊主は剥ぎ取り、解体苦手だろう? そこでだうちに来ている若い者の一人に解体の仕事を与えてやってくれないか?」
「まあ、いいけど」
「その子はまだ、未成年でギルドの職員じゃない。おまえさんも知っている女の子だ」
「もしかして、フィナのことか?」
「ああ、そうだ。おまえさんはあの子と行動しているんだろ?」
ゲンツが笑いながら言うので、俺は呆れながら答える。
「確かにそうだが、フィナはまだ子供だろ」
「そんなことはないぞ、解体の腕はかなりいいと評判だ。フィナの家族のことは知っているか?」
「父親はいなくて、母親は病気、3つ下の妹がいると聞いたことがある」
「俺もあいつには仕事を与えているが、基本的にギルド内で仕事が回らないときだけ、ほとんどがギルド職員で事が回ってしまう」
「つまり、俺からフィナに仕事を回してやってほしいってこと?」
「ああそうだ。もう1回言うがあの年で解体はかなりの腕だ。剥ぎ取りも上手い。報酬は解体した素材の売り上げの1割でいい」
「ゲンツさん、一つ謝らないといけないことがある。もう、フィナと一緒に行動して、解体をお願いしているし、あと報酬は等分に分けている」
「なんだ、そうなのか。まあ、それでも良いからお願いしたい」
「わかったよ」
俺は頷くとゲンツに言う。
「フィナを連れてくるよ」
そう言って、ギルドに戻るのだった。
◆◇◆◇◆◇
そんなことを考えていると、ドアが開く音がして、フィナが入ってくる。
「クロさん!」
フィナが嬉しそうに抱きついてくる。
「フィナを解体の手伝いに正式に雇いたいんだ」
そう言うと、フィナは目を輝かせて言う。
「本当ですか!私、頑張ります!」
「ああ、頼むよ。ゲンツさんが言うには報酬は1割でいいと言っていたから1割になってしまうけど。ごめん」
「構いません、元々がもらい過ぎていたぐらいですから」
「じゃあ、よろしく頼むよ」
俺がそう言うとフィナは頷く。
「それで、わたしは明日からどうしたらいいの?」
「いつも通りに俺が泊まっているの宿に集合だ」
「うん、わかった」
フィナが頷くのを確認すると、俺はギルドを出るのだった。