丸呑みフェチの俺が憧れのセルになって色んな女の子を吸収する話 作:性癖
───小僧……いや、セルよ……後を頼んだぞ。
……最初に、声が聴こえた。聞き慣れていたしわがれた声が。俺と共に研究を手伝ってくれた仲間であり、今の「私」の親である彼の声。
───コンピューターへの入力がありません。遺伝子を固定し、成長促進剤を打ち込みます。
機械的なアナウンスと共に、チクリとした痛みが走る。そこから段々と、バラバラにほどけていた思考がぼんやりとまとまろうとしてくる。そうだ、俺は───
俺は「セル」であり「俺」だ。
───培養完了。状態:幼年期。実験体を解放します。
バリィンッ───!!
この身体を包んでいた培養液が抜け、幾つもの配線が外された瞬間、俺はガラスを破って床に落ちた。冷たいコンクリートの感触がする。
初めての呼吸をする。外気が身体に取り入れられて、赤血球が酸素を運び、二酸化炭素を口から吐き出す。今の俺はどうなっているんだろう。
五感の内の視覚がハッキリしてきたのか、前にあった姿鏡に俺が映る。その姿は茶色い昆虫のようで、小さな子供くらいのサイズだった。つまり今の俺はセルの幼年期ということだろう。確かこの姿は原作だと……トランクス達が脱け殻を見つけた位しか出番が無かったハズだ。ここからあの緑色の姿になるまで頑張らないといけない。その為にはまず生体エネルギーを手に入れて成長しないと。いきなりZ戦士達に挑むのは無謀が過ぎるからまずは一般人だ。
当面の目標も決まって外へ出ようと振り返ったその時だった。
(なんだよ……これ……)
ようやく嗅覚と聴覚も機能し始めたのか、焦げ臭いにおいとパチパチと燃える残火の音が聴こえる。
俺がドクター・ゲロとして5年間の月日を過ごした研究所は、大爆発でも起きたかのように壁に穴が開けられ、資料や研究書が燃やされていた。培養装置が無事だったのは奇跡か偶然か。
(一体、何が起きたっていうんだ……!?)
ここを出る前に何があったのかを知る為、俺は虫のような節足を動かしてカサカサと這って動き始める。研究所には幾つか部屋があったハズだ。人造人間達を封印する部屋や、サンプルを貯蔵する部屋等があった。
そして、内側から突き破られたかのように壊れたその扉を見て俺は悟った。
(人造人間達の封印が……解かれてる……!)
その部屋に入ると、21号までの人造人間を封印していたカプセルが全て開いており、恐らくは人造人間同士で戦ったであろう痕跡や砕け散ったパーツなどが散らばっていた。
(やったのは誰だ……? 17号と18号か? 17号以降の人造人間は確か生体改造のものが多いから、やられたとすれば血が散らばっているハズ……血痕は無いから、恐らく犯人は……)
止まりながら思考していると、俺は廊下から聞こえた足音に気がつき近くの人造人間の残骸に隠れた。この顔は恐らく13号……
「どうした17号? 何かあんの?」
女の声がする。それに17号という呼び方からして……この声は18号だ。やっぱりこの2人が研究所を破壊したに違いない。
「いや……気のせいだったみたいだ」
女の声がする。答えたこっちが17号……待てよ? 17号って確か男じゃなかったか?
少しだけ頭を出して、確認しようと見てみる。
衝撃を受けた。顔立ちとかは双子なので18号とそんなに変わらない、というかもう黒髪の18号って言った方が早い。あと胸がでかい。身長は18号より小さい。完全に女の子だった。
(……やっぱり俺の知ってるドラゴンボールとは幾らか違う部分が多い!)
もう1回隠れ直すと17号と18号は談笑しながら歩いていく足音が聞こえた。見つからないかとヒヤヒヤしたがセーフのようだ。外に出ようとすると、ゴロリと19号の頭が転がった。お前はやっぱり斬首されてるのね。
しかしその瞬間、閃光が俺を包んだ。
ドゴォォォンッ───!!!
(うわあああぁあぁぁぁっ!?)
身体が空中に投げ出される。研究所の方を見ると、入り口付近に浮かんでいた17号と18号が笑いながらエネルギー弾を撃っているのが見えた。次々に爆発が起こり、研究所が跡形も無くなっていく。きっとドクター・ゲロも無事ではない。原作通りあの2人に殺されてしまったのだろう。俺の憧れであるセルを産み出し、その身体に憑依させてくれた礼もしていないので無性に悲しくなってくる。どうか安らかにあの世へ行ってください。
どちゃっと地面に身体が叩きつけられる。高所から落ちた程度で死ぬほど柔でなくて良かった。空を見上げると、あの2人が飛んでいくのが見えた。きっと自分達の思うがままに生きていくのだろうが、そうはさせない。何故ならお前達は───「私」が完全体になるために必要だからだ。今に見ていろ、すぐに第一形態に進化してやる……
「ママー、変なのがいるよー!」
子供の声がする。振り向くと後ろには小学生くらいの小さな女の子が立っていた。その後ろから母親が歩いてくる。変なのとは俺の事だろう。今の俺は珍獣にしか見えないし、子供が興味を持つのも当たり前。親は野生の生き物に近づいちゃいけないと子供を諌めるだろう。
普通なら微笑ましい光景なのだろうが、今の俺には何の感慨も湧かない。いや、むしろ「初めての食事」に高揚している感覚がした。
素早く走って少女の背中に飛び付く。いきなり引っ付かれて驚いた少女は転んでしまうが好都合だ。複数ある足の内の2本で腕を押さえ、力を込めると尻の部分から針が飛び出す。これが後の尻尾だろう。
グサッ!!
「きゃああぁぁっ!」
腰の辺りに針を突き刺すと、金切り声のような悲鳴が上がる。今はそれが私の楽しみを増すだけだというのに。
ドクン……ゴクッ……ドクン……
「あ……ぐっ……」
この少女の生体エネルギーを吸い上げているのが伝わってくる。言いようもない満足感が俺の脳を刺激してくる。もっともっと吸収したいと、本能がせがんでいる。
バキッ……メキ……
「ぁ……や……やだぁ……っ」
抵抗しようと足をバタつかせているが無駄。それどころか生体エネルギーを吸い取られて、身体の先端から干からびるように細くなっていき抵抗も弱くなっていく。
ズズッ……ズヂュ……
「……が……ぁ……」
………ゴクンッ。
最後はミイラのように溶けていった少女の身体ごと生体エネルギーとして取り込み、完食する。丸呑み出来たわけではないが、これはこれで素晴らしい。
「あ……あぁっ……」
震える声に振り向くと、少女の母親であろう女性が恐怖に身体を震わせている。自分の娘が未知の怪物に目の前で食べられたのだから当然だろう。
だが安心してほしい。すぐにお前も娘の所に送ってやるからな……!
「きゃあああああああ!!!」
グサッ!!
ゴクンッ………
その後、俺は近くの集落を襲い片っ端から人々の生体エネルギーを吸い上げた。食事として見なしているからだろうか、人の命を奪うという罪悪感は特に感じなかった。
そして───
(か、身体が熱いぞ……! これは、恐らく……!)
背中がひび割れていく。自分のものだった窮屈な身体から飛び出す為、力を入れて「立ち上がる」。
バキ、バキッ……バリンッ!!
「ぶあぁぁ……これが、セルか……!」
襲った家の中にある鏡で、今の自分を見る。昆虫型から人型に進化し、緑色の肌に黒い斑点の怪物。以前の俺が知っているセルの第一形態になっていた。
試しに背中から伸びた尻尾を動かしてみる。自由自在に動くこの尻尾が大切なのだ。
「完全体」に進化する為、17号と18号を吸収する必要がある。そう、アイツらを丸呑みにしてやる事が出来るのだ。今から楽しみで仕方がない。
「フッフッフ……アーッハッハッハ! 待っていろ17号! 18号!」
エネルギーを吸い取るのも好き。
この世界の17号と18号は双子の姉妹です。
次回は17号ちゃんを丸呑みします。
18号の次の犠牲者は?
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21号
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ブルマ
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チチ
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パン(GT)
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ランチ
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ランチ(くしゃみ後)