【期間限定】魔鍵師育成学校N・T・R~爆乳美女たちを寝取ってハーレムを築く〜(未完) 作:ハルカ
エロを期待していた皆さま、申し訳ありません泣
資料室には、これまで行われたランク戦の映像が、個人やチームに限られず全てが記録されている。それは自分たちの長所と短所をシッカリと理解し、相手の行動パターンを調べる、という習慣を付けさせるためだ。実際、この試みは成功しており、多くの魔鍵師候補生たちは着実に実力を伸ばしていた。
「っと……リーパー隊の記録は……いや、これじゃないな……こっちも、ちがうか……」
だがしかし、設立してから全ての戦闘記録は膨大な量となる。そこから特定部隊のものを一から探すとなれば、特定の方法をしなければ時間がかかってしまう。その特定の方法を狗郎は未だに知らないままだった。リーパー隊の記録をどう探すのか、マリナに聞こうとも思ったが、数日前の言い合いから気まずい状態になってしまっている。
「ジャックたちに聞くのが一番なんだろうが……今は訓練に集中してほしいしなぁ……」
顔合わせの後にやった一対三の模擬戦で、リーパー隊が持つ実力は大体の把握ができた。
彼ら自身が言うとおり、やはり実力はB級中位を抜けきることが出来ない類の部隊だ。
しかし、だからと言って劇的に強くなれないわけではない。
ジャックは、機関銃型の魔鍵を扱い、中距離での援護射撃を主としているが、戦闘能力はそこまで高くない。いや、防御と攻撃の両立をすることが出来ず、攻めるべき時と守るべき時のタイミングを見極められない点を上げれば弱いと言ってしまえるだろう。
慶喜は狙撃手としてすこぶる優秀だったが、それは隠匿という点においてだけだった。模擬戦において彼は、一度たりとも狗郎を狙撃することは無い。足元や障害物を破壊するだけで、あとはずっと生き延びているだけだ。
対して、リリィは二人とまるで真逆。盾と短槍をバランスよく操り、攻守のバランスにも優れていた。彼女と相対している時は、狗郎も何度かヒヤリとしたものだ。しかし、優秀過ぎるがゆえにチームの二人を気にしすぎる癖があるようだった。
三者三様の欠点があり、どれも本人たちの気の持ちようで変わるものだ。それを正確に指摘し、戦術に加えるためにも、と思って記録室に来たのだが、と溜息を吐いて次のファイルへと手をかける。
「アンタ……さっきから何してるの?」
「む……ああ、茜か」
独り唸っていると、同じ様に記録を確認しようとしていた茜と出くわした。先ほどから同じ場所を行ったり来たりしている狗郎を見てられなくなったのだろうか。呆れたように溜息を吐きながら、歩み寄ってくる茜は、制服ではなくタートルネックの紅いセーターにミニスカートとサイハイソックスという可愛らしい恰好をしていた。
「いや、見たい戦闘記録があるんだが、如何せんこの量は探すのが大変でな……」
「そんなの検索かけて出せばいいじゃないの」
「けん……さく……?」
再び見当違いな場所を探していた狗郎が、呆けたように茜の言葉を繰り返す。聞き慣れないのは当たり前で、ここの使い方を誰からも教わっていなかったせいだ。首を傾げる狗郎を見ながら茜が溜息を吐くと、顎を使って着いてこいと命令してきた。
「ほら、この端末でキーワードで絞ればいいだけだから。リーパー隊だったっけ? 初回サービスで手伝ってあげるわよ」
「それは、助かるな。だが良いのか、竜城にまた文句を言われるんじゃないのか?」
ふとした疑問を口にすると、茜はギロリと瞳を吊り上げながら狗郎を睨みつけてきた。彼女が持つルビーのような大きな瞳は、やはりマリナと同じように薄らと桃色の光を帯びている。もしかしたらと思ったが、どうやら神楽坂茜も
『アンタが何を思ってるか知らないけど、壱馬をバカにするなら許さないからね。あんなでもアタシらの隊長で、その……とにかく、止めてよね』
「……ああ、すまない。少し過敏になってたな」
そう軽く謝罪をすると、茜の瞳が元の色に戻り鼻を鳴らした。ああ、やはりそう言うことなのか、と軽く頷く。どうやら竜城壱馬に関わり、心酔している美女たちには何かしらの力が働いている。それが何かは分からないが、だとしても正常であるとは到底思えなかった。
「……別にいいわよ。ほら、出来たわよ。まさか字も読めないなんて言わないわよね?」
「ああ、大丈夫だ。本当に助かった」
茜がモニターに出してくれたのは、リーパー隊の戦闘記録が集められたファイルだ。読み書きがなぜかできるお陰で問題なく必要な映像を選ぶことが出来る。一つずつ精査し、狗郎は情報を見極めながら一番上のファイルを開いた。
「それにしても……戦闘記録なんて見て何になるの? 実際に訓練とか模擬戦とか、そっちに時間を割いた方が良くない?」
茜が机に腰かけ、むっちり♡とした肉厚な太腿を組んだ。恐らく無意識なのだろうが、その無防備さやサイハイソックスに出来た段差など、男の欲情を掻き立てるようなイヤらしさを持っている。ゴクリと生唾を呑み、目を見開いて凝視しそうになるが、寸でのところで堪えた。
「知識や俯瞰した視点は重要だ。実際に手合わせをして三人の実力は把握できた。あとは、今までの記録を確認して、何が必要かを見極めればいい」
訓練は大事だ。鍛錬は重要だ。だがそれと同じく、知識や研鑽は必要不可欠なものだと言える。ひとつの策を考えたら、また次の策を。それを考えたらそのまた次の策を。そうしなければ、少なくとも今のリーパー隊がランク戦を上位で抜けることは出来ない。
「意外と勤勉なのね……教本は忘れるくせに」
「ぐっ……あと三日、我慢してくれないか……そうしたら迷惑はかけない」
「三日もかかるの?普通だったら次の日には届いてるんだけど」
ふと、言葉が止まり茜が不審を覚えた。基本的に物資はありとあらゆる問屋を通して即日に取り寄せることが出来る。それが三日もかかるとなれば、余程の量か調達に時間がかかる貴重な物資か何かの可能性が高い。
だが、今回の場合はそのどちらも否だ。
「……何かよからぬ事でも起こってるのか?」
嫌な予感が狗郎の胸中に生まれ、茜も眉間に皺を寄せた。
まさか、そんなことがあるはずがない。軍も動いているし、魔鍵師機関が多くある現代で、事件や何かが滅多に起きるわけが無い。
そう頭では理解している茜だが、胸の内では不安が拭えない。この数か月で、彼女は壱馬と共に謎の襲撃者や他企業からの暗殺者などを相手にしてきた。
「まさか、ね……」
そう再び呟く。まるで言い聞かせるように、不安を消すかのように。
その不安を狗郎は気づき、何も言わずに思考を巡らせていた。この先、きっと何かが起きる。そう確信しながら、謎の高揚感を抱いていった。
**********
マリナは一人、寮に宛がわれた自室のベッドで横になっていた。ブレザーとスカートを脱ぎ捨て、ワイシャツのボタンも臍のあたりまで開けられている。そのせいで赤いランジェリーに包まれた巨乳が大きく露出し、形を崩さず見せつけられていた。
「私が……戦おうと思った、理由……」
小さく、彼女にしか聞こえない程度の声量で呟いた言葉は、数日前に狗郎から問いかけられたものだった。今まで考えたこともなかったかもしれない、根本的な疑問に直面したマリナは、ここ数日の間なにも手が付かなかった。
シードフィールド家は、優秀な魔鍵師を数多く輩出してきた家系だ。父も母も、兄も国家に仕える魔鍵師として世界を飛び回っている。だからこそマリナもそう望まれた。誰かのために生き、私利私欲を捨てた高潔さを忘れるな、と。
そう望まれたから、マリナは血の滲むような研鑽を重ね、今ではN・T・R内だけでなく国が定めるランク規定においてA級の一人として名を連ねている。
「でも……それは私が望んだことじゃない……」
親に、会社に、仲間達に望まれたから強くなった。
気高い象徴でいることを願われたから
彼らに何も請われなければ、今のマリナは何も憂いを持たないただの少女でいられただろう。そんな夢をくれたのは、年下のヒーローとも呼べる壱馬だ。
――あんたは、無理に戦わなくっていい。俺が全部何とかするから。
そんな言葉が彼女を救った。気負い過ぎていた荷を降ろさせ、只一人の少女へと変えてくれたはずだったのに、再び彼女の思考を不安が埋め尽くしている。上手くいかない物事や、ひずみ始めた人間関係、そして壱馬への恋心が絡み合って、憂鬱が晴れることは無い。
むしろその逆だ。狗郎から言われた言葉が脳裏に焼き付き、朝から晩まで考え込んでいる。
どうして自分が戦おうと思ったのかを。
「言われたから、のはずなのに……戦いなんて、嫌いなはずなのに……」
嫌だ、と跳ね除けることが出来ない。考え続けてしまう。狗郎の力強い目が、言葉が染み込む。壱馬に戦わなくて良いと言われてからモヤがかかっていた思考を晴らしていく。
自分がどこに向かいたいのか、何をしたいのか、改めて思考せよと自分自身に言われているような気分になった。
「私は……どうしたいんだろう……」
再びの呟きに応える声は無い。ただただ、脳裏に浮かんだ靄がユックリと消えていく感覚に身を任せながら、思考の海へと埋没していった。
眠りについた彼女を叩き起こしたのは、それから一時間後のN・T・Rに響き渡る警報だった。
ザワリ、ザワリ、ザワリ――
まるで一区切りをつけられるかのように、波乱が巻き起こる予感がマリナのみならず、N・T・R全体を飲み込んでいった。
**********
社長室で仕事をこなしていた千空は、新たに入ってきた情報に頭を抱えていた。それを持ち込んできたのは、ここ数日講義や訓練に参加していなかったシルビィだ。短いスカートが捲れ、筋肉質な太い太腿が見えることも気にせず、ソファーに横たわりながら大きな欠伸をしている。
「この情報は……危惧してたことが当たったみたいね……」
「みてぇだな。姉御の言うとおり、こっちに向かって真っすぐ変異体の大群が向かってきてやがる」
溜息を吐いた千空にシルビィが相槌を打つ。ここ数日、彼女は千空の要望で遺跡周辺の実地調査へと赴いてた。なにか異常事態が起きないかどうか、個人ランク戦で上位に位置して単独行動を得意とした彼女でしかできないことだ。
その最中で見つけたのは、群れを成して行進する変異体たちだ。目測でも数万を超えるそれらは、真っすぐN・T・Rの拠点へと向かってきていた。
「物資が遅れてるのも、これが根本的な理由ね……次から次へとトラブルだらけだわ……」
「ホントだぜ……で、どうすんだよ。どっかに救難要請でも出すのか?」
ソファーから飛び上がり、軽く伸びをしたシルビィが未だに項垂れて溜息を吐いている千空へと問いかける。ここ最近は会社と訓練施設を設立してから類を見ないほどトラブルや事件に巻き込まれていた。厄年かと苛立ちも覚えたが、そればかりを言ってもいられない。
「いえ……これ以上、他会社に弱みを見せるわけにはいかないわ。徹底抗戦のスタンスを崩さず行くわよ」
そして千空が警報を鳴らす。守るのではなく殲滅を命じながら彼女も魔鍵を手に取る。
接敵まで……残り三日。
それでは諸君、戦闘を始めましょう。