※この作品はR-18です。

【期間限定】魔鍵師育成学校N・T・R~爆乳美女たちを寝取ってハーレムを築く〜(未完)   作:ハルカ

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戦闘回。
おい、エロ回はどこだ。


第五話 剣客VS暴君

 連続した銃声が訓練場に響き渡り、それを鋼色の残光が斬り伏せながら突き進んでいく。黒のジャケットに最低限のアーマーを纏った彼、狗郎の振るう打刀の切っ先が地面をなぞり、二丁の大型拳銃を手繰るアズールへと下段の斬撃を振るった。

 

 脛を刈り取り行動不能にする一閃だが、瞬時に反撃したアズールの銃撃が刀身を捉えた。ガウンッと銃声が響けば狗郎の振るった刃が弾かれ、軌道をブレさせてしまう。

 

「ッ、チィ!」

 

「呆けるなよ、小僧!」

 

 僅かにバランスを崩し、手を地面に着いた狗郎へ銃口が向けられた。的確なエイムに息を吐く間もなく、法力の弾丸が仮装戦闘態の頬を裂き、肩を抉って法力の粒子を流出させた。

 反動によろけた狗郎をアズールが逃がすわけもなく、もう片方の拳銃が構えられようとする。そこから放たれる数撃の弾丸が仮想戦闘態を撃ち抜き、着実にダメージを蓄積させていった。

 

「ッ、舐めるな!」

 

 だが狗郎もやられっぱなしでは無い。打刀を逆手に構えて引き絞った体勢から斬り上げを放てば、鋼が擦れ合うかのような音が響いた。ギャリン、と火花が散ると共に銃口を弾きあげ、返す刃でアズールの首へ狙いを定めた。

 

「神裂一刀流――」

 

 肩に担いだ状態から身体を引き絞り、息を吐いて一刀流の刃を放つ。獣ではなく、人間との死闘を想定して産まれた剣技は、繋げることにこそ重きを置いている。数を繋げた連撃を畳みかけることによって、命を狩り取り生存を勝ち取るのだ。

 

「二つ牙、三葉――!」

 

 始めに二連、そこから三連の斬撃がアズールの弾丸を叩き落し、防御を潜り抜けて一太刀浴びせた。致命傷になるとは思えない浅い傷だが、初めての攻勢に狗郎が勢いをつけた。廻し打ちの要領で打刀を構え直し、下段から再びアズールへと斬りかかる。

 接近戦は剣術家の領域だ。アズールの得物が取り回しの良い拳銃だったとしても、狗郎に勝てる要素はない。

 

「おいおい、こんなもんか剣使い」

 

 だがしかし、繋げられた袈裟斬りはアズールの交差した二丁拳銃に受け止められ、ギリギリと鍔迫り合う形に持っていかれた。押しても引いてもビクともせず、寧ろ狗郎の方が圧されているとまで言える。そして至近距離で銃口の角度が変われば、引き金が引かれ狗郎の身体を抉った。

 

「飛ばすぜ、ついてこいよ」

 

 ギラりとした獰猛な笑みを浮かべたアズールが、至近距離という剣術家の間合いで適確に銃口を突きつける。突き出し、殴りつけるような銃撃を避け、柄頭で弾き弾道を逸らす狗郎だが、その衝撃に体勢が崩れて距離が開いた。

 まるで動きが読まれているようだ。舌打ちを漏らした狗郎が体勢を低くし、打刀を脇に構えた。

 

「神裂一刀流――」

 

 出来るだけ身体を小さく纏め、的を絞りながら打刀を構えた狗郎が先ほどと同じように飛び上がる。

 一度見た動きだ。愚直なのは結構だが、二度目の加速を見逃すほどアズールは間抜けではない。僅かな落胆の溜息を吐き、動きを予測して引き金に指を掛けた。

 

「っ、あぁ!?」

 

 だがしかし、それよりも先に狗郎の蹴りが銃身を蹴り飛ばし、空中で回転しながら引き絞った刃が放たれた。向かう先はアズールの首元。身体を捩じり、ギリリと放つ剣戟が空気を斬り裂く。

 

「一閃――!」

 

 初刀に全てを賭けた斬撃は、常人であれば速度についていき避けることも、受け身を取って防ぐことも出来ない威力だ。盾は斬り伏せられ、首は狩り取られて死合に決着がつくはずだった。

 

 それを受け止め、受け流し、射撃によって刀身を弾いたアズールは達人級と言えるだろう。

 

「これでもダメか……」

 

「ハッハァ! イイねいいねぇ! 喰らいついてくるじゃねえか!」

 

 呼吸とタイミングをわざとずらし、一度目を見切ったがゆえに対応できないようにした。それでも致命傷にならないとなれば、一刀流だけに頼ってはいけないのかもしれない。一つの技術を突き詰めれば何物をも凌駕する矛になるが、残念ながらそれを許されたのは一部の天才しかいない。

 

「ならこっちも、搦手を使わせてもらおう」

 

 刀法とは生き物だ。より精神を研ぎ澄まし、洗練なるものへと時代と共に昇華させなければ淘汰される。だからこそ、狗郎もN・T・Rに来てから新しい力を手に入れた。

 打刀を両手から片手持ちへと切り替えると、空いた手に青白い光球を出現させる。

 

「神裂一刀流、崩の型。試させてもらおうか」

 

 未だに実戦投入したこともない戦闘の型だが、付け焼き刃でも刃は刃だ。本来ならばランク戦で初見殺しを狙いたかったところだが、壱馬も気絶し他に見ているものもいない。

 ならば試験運用には丁度良いだろう。

 

「なんだぁ? ここからが第二ラウンドだとでも言いてぇのか?」

 

 嘲るような、しかし期待するような笑みを浮かべたアズールが二丁拳銃を構え直した。ボクサーのファイティングポーズにも似たそれは、彼がこれまで潜り抜けてきた戦いの経験を如実に表している。僅かな立ち合いで、アズールがどんな距離でも十二分に戦えることが分かった。

 だがそれは、狗郎が敗北を認める要因にはならない。

 

「お望みなら、最終ラウンドまで組んでやってもいいぞ」

 

「……っくく、いいねぇ。お前なら俺を満足させてくれるのかぁ?」

 

 狗郎も釣られるように獰猛な笑みを浮かべる。命がかかっていないとはいえ、気概としては殺し合いと何ら変わらない。空の記憶の中に残った戦闘への欲求が沸々と湧き上がり、打刀を肩に担いで腰を低くした。疾駆する準備をし、光球をバチリと弾けさせた。

 

 ここから先は、魔鍵を使っているとしても無事では済まないような戦いとなる。だとしてもそれで良かった。この愉悦と享楽に浸りきってしまいたい。

 

「残念だけど、もう閉幕にしてもらうわ」

 

 視界が黒く淀み、獣のモノへと変容しかけた瞬間、狗郎とアズールの空間を斬り裂く轟音が駆け抜けていった。鋼色の剣閃は訓練場を両断し、これ以上二人が戦うことを許さないと宣言しているように思えた。そしてカツカツ、とヒールの音を鳴らしながら訓練場に入ってくるのは、身の丈近くの長刀を携えた美女、千空だった。

 

「ヤリすぎたわね、アズール。これ以上は私たちへの攻撃と見なすわ。私と、控えているA級魔鍵師全員で相手になるけれど、どうする?」

 

 冗談ではない。弟を叩きのめされ、我が物顔で大砲を撃ち込まれたのだ。長である千空が黙っているだけの理由など一つもない。携えた長刀を抜き放てば、恐らく数舜前までの狗郎が繰り広げていた戦い以上のモノが繰り広げられるだろう。

 一つ、二つと時間が経ったとき、アズールの傍らにもう一人の誰かが現れた。

 

「申し訳ございません、竜城社長。本日は重要な案件で来たのですが……アズール社長が先走ってしまったようでして……」

 

 眼鏡をかけた彼女は冷静に言葉を紡ぎ、頭を下げながら場を取り持とうとしている。羽織っているのは深い蒼のジャケットで、アズールが着ているものと同じ紋章を刻み込んでいた。それだけでアズールの魔鍵師機関に連なっていることが分かる。

 

「クロエ……優秀な秘書はこう言っているけど、どうするのかしら?」

 

再びの沈黙。千空もアズールも、今すぐ死闘に持ち込んでも構わないと言う態度だったが、そんなことをしても一銭の得にもならないとお互いに理解している。

数秒の沈黙の後、先に折れたのはアズールだった。二丁拳銃をしまい、両手を上げて降参のポーズをとる。

 

「悪かったな。冗談が過ぎた。少し面白い小僧がいたもんでな」

 

 なぁ、と視線を向けられた狗郎はため息を吐いて光球を消した。そのまま打刀を左右に振り、鞘に納めれば戦闘態勢を解いたも同然だった。魔鍵を解除すれば、ドッと身体に疲労が押し寄せ、その場にへたり込んでしまう。

 

「そうだな。出来るなら別の機会に遊んでほしいものだ」

 

「ハッハァ! 言うじゃねえか小僧。そう言うわけだ、竜城」

 

 ギラリと笑みを浮かべた彼に、千空も呆れたようなため息を吐いて長刀を収めた。狗郎の汎用魔鍵とおなじように消えないのは、それが原本という特別な魔鍵だからだ。気絶している壱馬のクラウソラスが腕輪型になっているように、原本は特殊な形で収納される。

 

「クロエと、ウチの秘蔵っ子に感謝しなさい。この荒くれ者」

 

 そう言うと、千空はアズールを手招きして訓練場から出ていった。重要な案件、というモノの話をするのだろう。残ったのは意識を失ったジャックと壱馬、そして狗郎とクロエと言う名の女性だった。真面に動けるのは彼女だけだろう。

 

「申し訳ありません、神裂狗郎様。アズール様が、その……無茶をしたようで」

 

「ああ、本当に無茶をしてくれたよ」

 

 眼鏡をかけた彼女が狗郎へとより、申し訳なさげに目じりを下げる。アズールとおなじように青のメッシュが入っているが、荒々しさは微塵も感じない。正しく秘書と呼ぶに相応しい落ち着きと知的な雰囲気を纏っていた。

 

「改めまして、クロエです。アズール様の率いるサウダージで副社長……秘書を務めています。また何かありましたら、こちらにご連絡してください。すぐさま、アズール様を回収に向かいますので」

 

 何か、というのがアズールで確定されていることに思わず笑いそうになっていると、段々と訓練場に人が集まってきた。騒ぎを聞きつけた訓練生たちだろう。ここにいては目立ってしまう。それは狗郎にとってもクロエにとっても良いことでは無かった。

 

「それでは、お手数をおかけしました」

 

 クロエが軽く頭を下げてアズールの後をついていった。僅か十数分にも満たない戦いに、精神的な疲労で膝を折った狗郎は、深くため息を吐いてその場に座り込んだ。

 その疲労感は、仮面憑きと戦った時よりも重く、別種のモノに感じていた。

 

**********

 

「それで、一体どうして押しかけてきたのかしら?」

 

 そう聞いた千空は、狗郎の前で見せたような無防備な恰好ではなく、きっちりとしたレディーススーツに身を包んでいた。歩くたびに弾む爆乳も、安産型というだけでは足りない巨尻も一切見せないように隠されている。

 

「あぁ? んなもん、原本のことに決まってんだろうが。クラウソラスを身内に渡した時点で、お前の信頼度は低いんだよ」

 

「少なくとも、クラウソラスは壱馬にしか適合しなかったから渡したのよ。身内贔屓ではないわ」

 

 応接室にバチバチとした剣呑な空気が流れ出る。アズールと千空は出会った当初から性格的な相性が悪かった。のらりくらりと受け躱す千空と、溜め込んだ怒りを問答無用で爆発させるアズール。それでも長年の間、親交を断たなかったのは互いの実力を認めていることにある。

 

「ったく……まぁいい。今回に至っては当たりだったみてぇだからなぁ」

 

「当たりってあなたね……狗郎の実力は資料で渡した通りよ。確認するまでもないでしょう」

 

「強さってのはな、直接確かめなきゃ意味がねぇんだよ。実際、片方は大外れで、もう片方は当たりだったわけだ。で、一つ提案がしてぇんだが」

 

 アズールがそう言いながらクロエに目配せをする。すると彼女が出してきたのは、旅行にでも出るのかと勘違いするほどの大きなケースだった。それの留め具を外し開けると、中に敷き詰められていたのはいくつも重なった札束の数々だ。

 

「こいつで、神裂狗郎をウチに移籍させるってのはどうだ?」

 

「……は?」

 

 予想外の提案に千空は思わず間抜けな声を漏らしてしまった。だがアズールの瞳は本気だった。

 強さを重んじるサウダージの社長が狗郎の強さを認めたということだ。

 それがこれから起こる波乱を教えているようで、千空の背筋に否な汗が流れる。

 

「ウチでなら、神裂狗郎の原本所持を認めて指導してやる。それ以外では、今のところ認めない。どうだ、悪い話じゃないだろう?」

 

「呆れたわね……私は生徒を金で売るようなことはしないわよ」

 

「……まぁ、そうだろうな。忘れてくれや。少し欲が出ただけだ」

 

 本気ではあったのだろうが、無理やりというほどでは無いようだ。

 千空が一度息を吐き、ボタンを緩めて息を吐く。

 だが、未だに波乱は消えていない。そんな予感を抱きながら、千空は次の交渉に運んでいった。




ご心配をおかけして申し訳ありません。
無事に復活することが出来ましたので、更新します。
次回は本編中のエロ回なため、また時間が空くと思いますが、よろしくお願いします。
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