今日は2/14。そう、今日は私の初めてのバレンタイン。
私は昨夜、寝ずにチョコレートを作って、彼のためにラッピングした。
「よし。準備完了。後はこれを渡すだけね……ふふん」
今年は去年より凄いわよ、何せ本命チョコなんだもの。
今年の私は一味違うわ。
見てなさいよ、あの変態吸血鬼。
私がこんなにも一生懸命作ったチョコを食べて悶絶するといいわ。
私は
だけど、この同居生活では、ただの一人の女として、毎日を過ごしている。
そして、その日々は、とても楽しい。
朝起きて、古城を起こすところから私の一日が始まる。
まず朝起きてシャワーを浴びる。
それから朝食の準備をして、歯磨きとか身支度を整えたら、古城を起こしてあげる。
一緒に食べて、そして二人で大学に行く。
講義を受けて、テラスでお昼ご飯を食べてから、午後は研究室でゼミをする。
終わったらバイト先のファミレスに行ってウェイトレスの仕事。
仕事が終わったら帰宅。夕食を作ってあげて、一緒に食べる。
洗い物を終えれば後は自由時間。
勉強をしたり読書したりゲームをしたりする。
寝るまでは ずっと一緒。夜は私の部屋で眠るだけ。それで次の日。
以上ね。簡単でしょ?
「ほら、早く起きる。もうすぐ朝食できるんだから。あんたが起きないと、私が怒られるんだからね。まったくもう……」
ベッドで寝ている古城を揺する。
「勘弁してくれよ、紗矢華。俺はまだ眠いんだよ。あと5分だけ……」
「ダメ。起きて。朝ごはん、できてるんだから。ほら、早く起きる」
「ったく、相変わらずだなお前は。俺は吸血鬼だぞ、早起きして死んだらどうしてくれるんだよ」
「どうもしません。はい、おはようの ちゅー。ちゅっ」
「お、おい、いきなりなにするんだよ!?」
「あら、嬉しくないの?」
「べ、別にそういうわけじゃねえけどさ。ただその……」
「もう。ホントに素直じゃないんだから。はい、もう一度。ちゅー」
「わかった。わかったよ。おはよう、紗矢華」
「ふふん。それでよし」
「んじゃ着替えてくるわ」
「あ、待って。私も一緒に行く」
こういうやり取り、古城はいつまで経っても慣れないみたい。
でも、そのたびにあたしが恥ずかしがっていたら話が進まないから、もう割り切ることにしている。
そうやって開き直った方が、案外平気だったりするのよね。
「お、おい。あんまりジロジロ見んなって。なんか落ち着かないだろ。ほら、さっさと行くぞ。急いで朝飯食わねえと」
そう言って古城はそそくさと部屋を出ていく。
まったく、いつもいつも人のことをいやらしい目で見ておいてよく言うわよね。
◆◆◆
今日は2/14。そう、今日は私の初めてのバレンタイン。
去年は色々あってそれどころじゃなかったけど、今年の私は一味違う。
新しい年になって、古城と暮らし始めて、女として一皮剥けたと思っている。
今日はそれを証明する日にしたい。
二人で朝ごはんに手をつける。
古城は眠そうに目玉焼きをつついている。
私はテーブルの上に小さな包みを置いた。
昨日作ったチョコレートケーキ。
もちろん、本命用だ。
そして私は意を決して切り出した。
……いざとなると緊張する。
心臓がどきどきする。
でも、勇気を振り絞って言うしかない。
深呼吸をして。
震えそうな手を握り締めながら。
私は精一杯の笑顔で告げた。
「あのね、暁古城。私、あなたの事が好きよ。大好きなの」
「え?」
古城がキョトンとした顔でこちらを見る。
私はその視線に耐えられず目を逸らした。
「あ、あれ? 今なんて言ったんだ?」
「き、聞き返すな、バカ! あんたのことが大好きって言ったの!」
私は真っ赤になって怒鳴った。
すると古城は呆然とした顔になり、それから耳まで赤くなってうつむいた。
(あれ?)
なんだか妙な雰囲気だった。
てっきりいつもみたいに大騒ぎされると思ったんだけど。
その沈黙が耐えられなくて、私はさらに言い募る。
「今日はバレンタインデーでしょ。ほら、見てよ。手作りよ。がんばったんだから。食べてみてよ。感想聞かせてくれないと、私、恥ずかしくて死んじゃう」
「お、おう……そうだな」
古城がフォークを手に取る。
そして私が作ったチョコケーキを小さく切り取り、口元へと運ぶ。
「うめえな。お前ほんと料理うまいよな。毎日食いたいくらいだぜ」
その言葉を聞いて、私は胸が高鳴った。
いつもの軽口を叩いているだけなのに、どうしてこんなにも嬉しくなってしまうのか。ふとそんな疑問が頭を過り、思わず笑みが零れる。
「ごちそうさまでした」
古城が手を合わせた。
その顔を見つめながら、私は小さく微笑んだ。
彼の唇の端にはパンくずがついている。
それを指で摘んで取ってあげようとして、 私はふと思いつく。
(あ、そうだ)
台所から、試作のチョコを持ってきて、古城に見せてあげる。
ぱくっと一口で食べてしまうと、そのままぺろりと舌を出して唇についたチョコレートをなめ取った。
「ふふん。美味しい。古城にも分けてあげるわ。はい、あ~ん」
「お、おう。サンキュー。あ~ん……」
差し出されたチョコを、私の恋人が口に含む。
その瞬間を狙って、
「隙ありっ!」
「ん!? むぐ……!」
私は素早く彼の唇を奪い取る。
「んむ……ちゅぷ……んむ……くちゅくちゅ……」
口の中で溶けかけたチョコレートが、私たちの舌の上で混じり合う。
舌と舌で溶かし合いながら、私たちは唇を離した。
「ふは……はぁはぁ……はむ……んむ……」
「あ、あの……煌坂さん?」
「……紗矢華ぁ。紗矢華って呼ぶ約束でしょ……」
「ええっと……紗矢華さん?」
「さんもいらないわよ。紗矢華でしょ。紗矢華。ほら。呼んでみて。さんはいらない。言ってみなさい。さ・や・か。わかった? じゃあもう1回。さ・や・か」
古城、顔が真っ赤になってる。かわいい。
「お、おう、さ・や・か……って違う、紗矢華はこんな朝っぱらから何してるんだって、俺は聞いてんだが?」
だってしょうがないじゃない、古城が好きってそう思ったら、たまらなくなったんだから……。
「古城が好きなの。もう我慢できないの。お願い、ねえ、しよ?」
「ちょ、ちょっと待て! いくらなんでも早すぎるだろ!?」
「なによ、私のこと嫌いになったの!?」
「いやいやいや、そんなことはないけど、まだ朝だし、って脱ぐな! 話を聞け!」
ああもう、まどろっこしいんだから、この変態吸血鬼!
でも分かってるんだからね、
こうやってオッパイ押し付けてあげれば、ほら……すぐに元気になってくれるってこと。
もうガチガチじゃない。お腹に当たってる。
まったく、もう。
こんなに硬くなって。
ふふん。しょうがないわねぇ。
「……んむ。ちゅ。……えへへ。はい、どおぞ。食べてもいいわよ。……え? なんでって? だ・か・ら。ほら。はやく。早くしないと、大学遅れちゃうでしょ。あんたのせいなんだからね。責任とりなさいよね。はい、あ~んして……はむ……」
ああ、すごい、キスがこんなにも気持ち良いものだってこと、昔の私に教えてあげたい。
唇を触れ合わせるだけで、脳みそがふわっと浮くような感覚に襲われるのだ。
観念したのか、古城も舌を伸ばしてきた。その舌が口の中に入ってくる。
チョコと一緒に彼の味が染み込んでくる。
(これが暁古城の味)
ちゅぱっと音を立てて唇を離すと、暁古城がぼうっとした顔でこちらを見つめていた。
「どう? 美味しかった?」
「ああ……最高だ。お前はどうだ?」
「私も同じ。おそろいね」
はにかみながら言う。
……今日の予定は変更だ。
「今日の予定だけどさ、朝ごはんを一緒に食べて、エッチして、水分補給して、エッチして、お昼ご飯。それからキスして、エッチして、古城はお昼寝して、私はバイトに行って、帰ったら晩御飯。ごはん作ってあげるね。……ウエイトレスの制服好きでしょ? あれでしよ? そしたら後は私の部屋でずーっとエッチ。それで次の日。以上ね。簡単でしょ?」
「……勘弁してくれぇ、またゼミでからかわれるぜ……」
古城が情けない声を出す。
そのくせ口元はだらしなく緩んでいるのだ。
あっ、鼻血。
ペロッと古城の鼻血を舐めとって、唇を重ねる。
ちゅぱっと音をたてて離れると、私は満足げに微笑んだ。
古城がぽわ~とした顔で私を見つめている。
いつもとは、ちょっと違う朝の光景。
でもいいよね、我慢できないんだもん。
◆◆◆
ベッドになだれ込んで、唇をぶつけ合う。
そのまま舌を絡ませて、互いの唾液を交換する。
キスをしながら服を脱がせ合い、下着だけになって抱き合った。
古城の逞しい胸板で、私の胸が潰れて形を変える。
柔らかさを感じさせてあげると、古城はイイみたい。
昔は大きすぎてコンプレックスだったけど、今は凄く大切な私の武器。古城がいっぱい揉んでくれるから、最近は少し大きくなった気がする。
そのせいでブラジャーがキツくなって、買い換えなきゃいけない。
そんな事を考える余裕があるくらい、私はもう気持ちよくなっていた。
「紗矢華、好きだ……。愛してるよ……。俺の子供産んでくれ……。俺を幸せにして……」
「あふ……んん……♡ こじょう……わたしも……♡」
古城は私の腰を持ち上げて、自分の膝の上に載せた。彼のお腹に私の秘部が密着する。そしてそのままゆっくりと前後に揺すり始めた。
私はもうすっかり蕩けてしまっていて。
興奮しすぎて、気持ち良すぎておかしくなりそうだった。
「紗矢華、好きだぞ……」
彼が耳元で囁いた。
その言葉が嬉しくて。
私はぎゅっと彼を抱きしめるとキスをした。
舌を絡め合って唾液を交換し合うような激しい口づけ。
彼の舌が私の舌の上に乗っている。
私は舌でそれを転がすように味わった。
彼は私の頭を撫でてくれる。
気持ち良くなって目を細めていると、ふいに唇が離れた。
「やぁ……」
名残惜しくて見つめてしまう。
すると彼も私を見下ろしていて。
私は恥ずかしくなって顔を逸らした。
「可愛いよ」
彼が呟く。
私は真っ赤になって俯く。
顔が爆発しそうなくらい熱い。
恥ずかしくって私は枕で自分の顔を隠してしまった。
「紗矢華、見せてくれよ。お前の顔が見たいんだ」
「でも……」
「なんだよ、お前が誘ったんだろ。責任取れ。俺を誘惑した罰として、今日は俺が満足するまで付き合ってもらうぞ。覚悟しろ」
枕を取られて、古城が覆い被さってくる。
彼の唇が私の首筋に押し当てられ、そのまま舌が這い回る感触に肌が粟立つ。
血を吸われるときの気持ちよさを思い出して、ぞくりと背筋が震えた。
(ああ、もう、ほんとうに……)
私は抵抗しない。
されるがままになっているだけだ。
ただただ、快楽に身を任せるしかない。もうどうでもいい。もうどうでもよくなった。
(ああ、私、こんなに幸せになっていいのかしら)
「ほら、もっと誘惑してみろよ」
「もう、言われなくてもやってやるわよ、 このド変態吸血鬼が……!」
私はそう言いながら彼の首筋にキスをする。
そしてそのまま舌先で軽くなぞった。
すると彼はビクンっと震えた。
その反応が可愛くて私は思わず笑ってしまう。
私は自分の胸を押し当てて、さらに挑発する。
私のおっぱいは彼の顔に押し付けられる。
私は両手で彼を抱きしめながら、舌で耳元を刺激する。私は彼に囁いた。
「……ふぅ、はぁ……はぁ……。もう、バカ古城。……えっちすぎ。こんなにガチガチにして。ほんっとにスケベなんだから」
「……お、お前がエロい格好で誘うからだろ。俺悪くねえよ」
「そ、そんなことないもん。悪いのはこの服。ほら、この紐パンとか」
私は古城に覆いかぶさって、お気に入りの紐パンを古城の顔に近づけた。
「……鼻息荒い。えっち」
「うるせ」
「ふん。スケベ。変態」
「うるさいな」
「この変態。すけべ。ド変態吸血鬼め」
「あのなあ。その変態にいつも乗っかってくるのはどこのどいつだよ?」
古城が私のアソコにキスしてきた。
唇が触れるだけの軽いものだけど、私はそれだけでもう頭がふわっとしてしまう。
そうすると上の唇がさみしくなってきたので、またキスをおねだりした。
「ん……ねえ……」
「はいはい。わかったよ。ほら。これでいいのかよ」
「……あは。いいよ。ありがと……」
私は古城の唇を奪い、口内を犯していく。
舌で歯茎を刺激し、唾液を流し込む。
「ねぇ、私のこと好き? ふぁ……♡ ちゅ……♡ んむ……♡ はむ……♡ ん……♡ ぷは……♡ えへ……♡」
彼の舌を吸い上げながら、私は自分の秘所に手を伸ばす。
指先でクリトリスに触れてみる。
もうそこはすっかり濡れていた。
私はショーツを脱ぎ捨てると、彼に跨ったまま、ゆっくりと腰を落としていった。
ぬちりという音と共に、熱い肉棒が私の中に入ってくる。
「あぅ…………、入ってくる……!」
全身が震えて力が入らない。お腹の奥が熱くなって頭が真っ白になった。
目の前がチカチカする。
息を荒げながら、私は恋人を見つめた。
「はあっ、はあっ……。おなかのなか、あったかい……。ふふ、赤ちゃんできそう……。もっとしたい。古城が欲しい」
私は自分の秘所に手を伸ばして、指で弄り始めた。
「あん……気持ち良い……」
古城は私の胸を揉みながら乳首を吸ってくる。
「んふ……古城ったら赤ちゃんみたい。可愛いわ。もっと強くしても大丈夫よ。そう、上手上手。いっぱい飲んで大きくなってね」
私は古城の頭を撫でながら、優しく囁いた。
「ああ、紗矢華……好きだ。愛している。お前が欲しい。お前が居ないと俺は生きていけないんだ。俺を一人にしないでくれ……」
私の胸に顔を埋めていた彼が顔を離すと潤んだ瞳で私を見つめてきた。
その表情に胸がキュンとなる。
(もう、そんな目で見ないでよ。我慢できなくなるじゃない)
もう何度目かもわからないキス。
唇を離すと、名残惜しそうに唾液が糸を引く。
「紗矢香……愛しているぞ。お前は俺のものだ」
「うれしい。あなただけの私だよ。もっとキスしよう。ちゅ……」
古城が私の胸に触れる。
見なくてもわかるくらい乳首が勃起していた。
それを指でつまんで転がされる。
気持ちよくて声が出てしまう。
そのまま乳首をいじられながら、私は腰を振り出した。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ♡! 古城のおちんちん……気持ちいい……!」
おなかの奥が熱くなって、頭が真っ白になって、何も考えられなくなって。
でも、そんな風に乱れている自分が嫌じゃなくて、むしろ心地よくて。
もっとしてほしい。
もっともっと気持ち良くなりたい。
いっぱい突いて、子宮の奥まで犯してほしい。
なのに、彼は私を抱き締めたままで、キスをしたり、おっぱいに吸い付いたり、乳首を舌で転がしたりを繰り返すだけで、全然動いてくれない。
「ちゅ……、ふぁ……あむ……」
私の唇にキスをして、そのまま舌を入れてくる。
私もそれに応えた。
「ぷはぁ……、んむ……、んっ……」
お互いの唾液を交換しながらの激しいディープキッス。
それだけで、頭がぽわ~っとしてくる。
キスをしながら、お互いの体温を感じているだけで、幸せな気分になれる。
でも……そろそろ限界かも……。
「ふわぁ……。ごめんね、もう我慢できない……。私も、もっと気持ち良くなりたいよぉ……。ねぇ、古城のおちんちんで、私のこと、たくさんいじめてほしいの……。お願い……♡」
私はそのまま古城の耳元で囁いた。
すると、彼はこくりと小さく首を縦に振った。
「ありがとな、紗矢華……。もう十分だ。ここから先は俺の番だ」
耳元で囁かれた言葉。
「……ああぁあ♡!」
急に強く腰を掴まれ、下から突き上げられ始めた! いきなりの激しいピストンに、思わず悲鳴を上げてしまう。だけどすぐにそれが快感へと変わっていく。
「あぁっ!? はげしいっ♡ やだぁっ、はげしいよぉっ!」
激しく揺すられてるせいか、声が裏返っちゃってる。
もう何も考えられなくなって、ただひたすらに喘ぎ続ける。
「あっ、あっ、あっ♡ んんっ、あっ♡ あああっ♡」
喘ぎすぎて呼吸ができなくなるけど、声を上げないととても耐えられない。
苦しい。
気持ち良い。
もっと欲しい。
ああ、でも、そろそろ限界かも。意識が薄れていく。
もう何回絶頂したのかもわからないくらい、頭の中が真っ白になってて。
それでも腰だけは勝手に動いていて。気付いたら目の前には彼の顔があって。
古城にキスされた瞬間、絶頂感が最高潮に達したのを覚えている。
唇を塞がれて。
舌が絡まる。
唾液が混ざり合う。
もう何も考えられないくらい気持ちよくて、幸せで、満たされていて── 気がついたら、私は泣いていた。
うれしいの。すごく、幸せなの。もう死んじゃっても後悔しない。この先何があっても生きていけそうな気がする。私、この人に一生ついていこうって思う。本当にそう思った。だから嬉しくって泣いちゃった。それだけ。
そう言いたかったけれど、口がうまく動かない。
古城が私を横に転がして、そっと抱きしめてくれた。
その優しさがまた涙腺を刺激してくる。
「泣くなって。お前の泣き顔なんか見たくないんだよ。俺はお前の笑顔が一番好きなんだ。いつもみたいに笑ってろよ」
いつもみたいな笑みを浮かべろと言う彼。
無理だよ。そんなの。
だって今私はすごい顔をしていると思う。
きっと、ぐしゃぐしゃでひどいことになっているはずだ。
「む、無理よ……っ。こ、こんなの……っ」
「……ったく、しょうがねえなぁ」
彼が呆れたように呟き、そして再び私の口を自分のそれで塞いだ。
優しく、ゆっくりと。まるで子供をあやすかのように、私の身体を抱き寄せた。
「……ん……ふぅ……ちゅ……はぁ……」
何度も繰り返される優しい接吻。
「………………はぁ……落ち着いたか?」
心配そうに訊ねてきた彼に、私はコクリと小さくうなずいた。
「ごめんなさい、取り乱したりして」
「気にするなって。まあ、ちょっとやり過ぎたかなとは思ってるけどさ」
苦笑いしながら頭を掻いている古城を見て、少しだけ胸が痛んだ。
「別にいいわよ。元はと言えば私がいけないんだもの。あなたは何も悪くないわ。むしろ私の方が謝らないと……ええと、ごめんなさい。それから……ありがとう、古城」
「おう。どういたしまして」
「あの……その……わ、私は、あなたのことが好き。大好ぎなの」
「……脈絡ねえなあ、俺の彼女は」
古城が困ったような表情になる。
「だ、だって仕方がないじゃない! 段取りなんか分かんないわよ、こういうの初めてなんだから! わ、悪い!?」
「いや、悪いとかじゃなくてさ……疲れたんだろ、ちょっと寝ようぜ、今日は一日、二人で楽しむんだろ」
そう言って彼は部屋の電気を消した。
カーテン越しに差し込む日の光だけが頼りの部屋の中、私たちは互いに向き合ったままベッドの上にいる。
私は彼の胸に顔を埋めて、背中に手を回していた。
彼の腕がそっと私の肩を抱く。
「お休み、紗矢華」
「うん。お休み、古城。大好きよ」
私は目を閉じる。
「起きたらおっぱいで挟んであげるからね、古城……」
「……お手柔らかに」
ダーメ。
(了)
もうちょっと、ツンデレをイジメるようなプレイにしたかったんです。
ところが、メモリに[バレンタインデー]と入れたら凄い勢いでデレ始めたので、その勢いのまま書ききってもらいました。
次はラフォリアをイジメる話にしようかなと。