※この作品はR-18です。

「居眠り磐音艶記゛」   作:松友 清司

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居眠り磐音艶記゛:第十三巻 残花ノ庭 第三章 夜半の待伏せ 145ページ

磐音とおそめ:居眠り磐音江戸双紙 第十三巻 残花ノ庭 第三章 夜半の待伏せ p145 6行目と7行目の間に挿入

 

   一

 

竪川の岸辺は花明かりにおぼろに浮かび、萌え出る若草の匂いが漂ってきた。

磐音が背におそめの温もりを感じながら歩いていると、

「坂崎様」

とおそめがそっと声をかけた。しっかり者のおそめは磐音に助けられると知る

と泣きやみ、自らを律しようと耐えているのが感じ取れた。

「どうした」

 

 

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ここからが挿入部分です

 

 

「お訊きしてもよろしいですか。」

「おそめちゃんとそれがしのなかではないか。

 遠慮することはない。」

「あの・・・。」

「ん。」

「男の人は わたしのような子供が好きなのですか。」

「おそめちゃんならば 男でなくとも 女衆にも 好かれているではないか。」

「そのようなことではなくて・・・。

 あのお屋敷の方のように。」

「そうか それならば 人による あのような男もおる としか言いようがないかな。」

「あの・・・坂崎様は・・・。」

「それがしか・・・ ・・・ それがしは いままでそのような気持ちになったことはない。

 ただ あの男の年になった時にはわからぬ。

 先のことなのでな」

磐音は おそめが 磐音に背負われながら 磐音の耳元で囁くように話すことに 今回のことがおそめに深い傷を残さないようにと 答えを選んでいた。

「そうですか。」

「おそめちゃん あの男が子供を相手にしたくなったのは 子供の時の育てられ方に関わっていると思われる。

 子供の時から 躾・教育と称して 周りの大人たち 男からも女からも 厳しく育てられたのであろう。

 その折に 大人は怖いものと 思い込んでしまったのであろうか。

 その代わりに 欲しいものは何でも与えられたのであろう。

 大人になれば それ相応の権力を持ち 周りのものから 諫められることもなくなったのであろう。

 そこで 幼い時の 大人は怖いものであった記憶が 子供ならば 怖くはない 自分の思い通りになると思い込んでしまったのであろう。

 それがしはと言うと そのように育てられた記憶はない。

 父や母から 何度となく言われたことは 坂崎家は中老の家柄 中老は藩主のため 家臣のために いつもその声を聞き ご家老を助け 分け隔ての無い言動をとれ と言うことであった。

 なので あの男のようになることが 想像できぬ というのが 今の気持ちなのだが・・・ 解ってくれるか おそめちゃん。」

「はい 教えていただいて よかったです。

 ありがとうございます。

 私の お父っつぁんも おっ母さんも 怒ると怖いけれど 普段は優しいです。

 幸吉さんのところも同じです。

 安心しました。」

「ん そうだな。

 賢いおそめちゃんなら 分っていると思うぞ。」

磐音は おそめを 背負いなおすと おそめの腰に回した手で 子供を寝かしつけるように 優しくなんども叩いていた。

おそめも それに応えるように 磐音の肩にかけていた両手で 改めてしっかりと 磐音に抱きついた。

お互いの身体の温もりが 二人の絆を強く深くしていった。

 

 

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ ここまでが挿入部分です

 

 

「坂崎様・・・。」

「なんだな おそめちゃん。」

「この格好で長屋に戻りたくないんです」

おそめは、化粧をさせられ、びらびらの長襦襷を着せられた姿を家族に見られたくないと言った。

 

 

 

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