磐音とおこん:居眠り磐音江戸双紙 第十七巻 紅椿ノ谷 第五章 法師の湯 p318 「三」の前に挿入
磐音はおこんの帯を解いた。雪の中に立っていたおこんの姿がそこにあった。
「今宵から坂崎磐音とおこんは夫婦となる」
「はい」
磐音はひしとおこんの細身を抱き締めた。
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磐音は おこんを抱き締めながら 耳元で囁いた。
「おこん 少し寒いかもしれぬが 灯りの側に立ってみてはくれぬか。
そなたのすべてを 眼に焼き付けたい。」
「まあ そんな 恥ずかしゅうございます。」
「それがしも そなたにすべてを見せておきたい。」
磐音は 思った。
剣術家として いつ己が斃されることがあっても 悔いのないおこんとの暮らしをしたい おこんのすべてを見 心に焼き付けておくことが その一歩だと。
おこんは 磐音の真剣な眼差しに 浴衣をはおり 行灯の脇に立った。
背中を向けてゆっくりと 浴衣を肩から外していった。
「きれいだ。
そなたと夫婦になることができ うれしくも 誇らしくも思う。」
ゆっくりとでよい こちらを向いてくれぬか」
おこんの細い体がゆっくりと動いた。
「きれいだ。
そなたの体 いつまで見ていても 見飽きぬな。」
「それでは こんは 悲しゅうございます。
こんを 見るだけではなく 捉まえてくださいまし。」
おこんは 両の乳房と陰部に当てていた手を 磐音の方に差し出して言った。
腰を落としておこんを見ていた磐音が 立ち上がり おこんの両手をしっかりと握り
「勿論じゃ これからは 二人で 歩んでいこう。」
と言い切った。
6尺余りの磐音が立ち上がると 磐音の腰は おこんの胸近くにくるほどであった。
大きく角度を付けた磐音のそこは しっかりとおこんの方を向いていた。
「まあ 磐音様、・・・、このようになって、・・・、こんは、・・・、うれしい。」
「おこんにも それがしのすべてを見てもらった。
寒かったであろうな。
蒲団に入ろうか。」
蒲団に入った二人は 手を握り合い 身体が暖かくなるのを待ちながら 見つめ合っていた。
「おこん 実はそれがし そなたが初めての女御じゃ。
あまりうまくできぬと思うが 許してくれ。」
「何をおっしゃいます。
二人で いろいろ試すのも 楽しいのでは?
こんは いろいろ試されるのが うれしゅうございます。
・・・
磐音様は 遊郭に上がったことはないのですか?」
「琴平、慎之輔と一緒に 一度だけ 上がった。
奈緒と祝言をあげた後のことに 自信がなかったのでな。
花魁に 初めては 許婚としたい ただ 自信がない どのようにすればいいのか 教えてほしい と頼んだ。
『なんと初心な』と 笑われた。
その後 このようにするのだ と事細かに教えてくれた。」
磐音の唇が おこんに触れた。
二人の唇が重なり おこんの軽く開いた唇の間に 磐音の舌が入り込んだ。
それに応えるように おこんの舌が 磐音に絡まった。
磐音の片手が おこんの乳房にあてがわれた。
びくっとしたおこんに
「冷たかったか?」
と訊いた磐音に
「いいえ 磐音様の手が熱く感じられます。
磐音様の唇も 手も、・・・、熱く感じられます。」
「よかった。
それならば」
と言いつつ 磐音の手は 胸から背中へ 背中から腰へ 腰から太腿へと 行きつ戻りつ ゆっくり移動していき 再び 乳房に帰ってきた。
おこんの乳房にあてがわれた磐音の手は 円を描き そっと絞られたりした。
磐音の手が動くたびに おこんは 小さな声をあげた。
「花魁に 初めての女御の時は 急いではならぬ と教えられた。
ここに 掌をあてがい 中指でそっと 潤いの具合を確かめて 十分すぎるほど 潤ってから ゆっくりと挿し入れろと 言われた。
とはいえ 十分すぎるというのが どのようなものか 分からぬ」
と言いながら おこんのそこに 掌をあてがい 中指を動かした。
磐音は中指を おこんの溝の奥に行きつ戻りつさせていると 中指が濡れ 溝の外を濡らすまでになっていくのが分かった。
おこんは 磐音の手指の滑り具合の変化を感じていた。
磐音の手が そこを離れ 身体を撫で擦る間にも 潤いが湧き出てくるのを感じていた。
磐音は 掌をおこんのそこに置いて 中指を溝の中に滑り込ませた 何度目かの時 掌にまで潤いを感じた。
「おこん よいか?」
「はい」
「上を向いてくれぬか。
脚の間に入るでな」
「はい」
おこんは 上を向いて 磐音が脚の間に来るのを待った。
磐音が 脚の間に入った時 おこんは膝を軽く曲げ 磐音を挟んだ。
磐音は 右手で自分の体を支え 左手で握ったその先端を おこんにあてがった。
左手をゆっくり動かすと おこんの潤いが感じられた。
「おこん 蒲団をとっては寒かろう。
おしえてくれ、・・・、ここか?」
「はい あっ もう少し下、・・・、あっ そこっ」
「まいる」
磐音は ゆっくりと 腰を前に突きだした。
「いっ!」
おこんの膝が ビクンと伸びた。
「おこん 初めての時は 出血することもあると聞いた。
動かなければ すぐに治まるそうな。
しばらく 動かずにこのままでいよう。
痛くはないか?」
「磐音様のが、・・・、いえ 今は痛くはございません。
とても 熱く感じます。
じーんと 痺れているような。
磐音様と ひとつになれて うれしくて、・・・、涙がでます。」
「一心同体とは よく言ったものじゃな。
ただいま それを 実感しておる。」
磐音は おこんの眼に溜まった涙に 口を付け 吸い取った。
おこんは 眼をつぶり 軽く唇を突き出し 接吻をせがんだ。
磐音は それに応えながら 力を入れた。
「あっ んっ うごきました!」
「わかるか? 力を入れてみた 痛いか?」
「いいえ なにか 押し広げられたような」
「そなたも 力を入れてみてくれぬか」
「えっ? できるかしら、・・・。」
「うん わかる それがしのを締め付けた。
もうしばらく」
磐音と おこんは その一か所で 語り合った。
「おこん すこし 抜き挿ししてみるが 痛かったら 申せ。
我慢するようなことではないからな。」
「はい」
磐音は ゆっくりと 腰をうごかした。
腰の前後の動きが 新たな刺激となり 硬さと太さが増していくのが おこんにも感じられた。
しばらく動かしたあと
「おこん 一度 そなたから離れるが よいか?」
「えっ? はい、・・・。」
磐音が ゆっくりと おこんから離れた。
磐音のそこが おこんから抜け出るとき おこんは
「あっ! いやっ!」と ちいさな声を 切なげにあげた。
磐音は 手拭いを おこんのその部分に軽く当てて
「痛くはないか?」
と訊いた。
「大丈夫です。すこし火照っているような、・・・。」
「そうか よかった。
痛みがあるようならば 少し休もうかと思ったが、・・・。」
と言いながら 手拭いを見た。
「やはり わずかだが 出血したようじゃが この具合では すでに治まっておる。」
「恥ずかしゅうございます。」
「出血がか? これは そなたと結ばれた証じゃ。」
「はい うれしゅうございます。
痛みはもうありません。
続きを 磐音様の気のいくまで、・・・。」
「うん それがしから 頼もうと思っておった。」
磐音は 再び おこんを慈しみ おこんの中へ入っていった。
磐音の腰が 前へ押し出されるたびに おこんは
「あっ」「はっ」「んっ」
と声を漏らした。
磐音の腰の動きが速くなり 果てた。
「あ~っ 熱いものが、・・・。」
おこんと 磐音は 再び そこの動きで 語り合っていた。
「少し 休もうか」
と ゆっくり離れた時 おこんは 前と同じように 「あっ! いやっ!」と ちいさな声を 切なげにあげた。
磐音は 左手で おこんのそこに手ぬぐいをあてがって 右手でおこんを引き寄せた。
おこんは 磐音の胸に右手を当てて 頷いた。
一刻ほど後 磐音はおこんの動きで 目が覚めた。
眼を開けると おこんの顔が そこにあった。
どちらからともなく 顔を近づけ 唇を重ねた。
「もう一度 よいか?」
「はい お願いいたします、・・・、うれしい。」
「痛みはないか? つらくはないか?」
「はい ただ、・・・。」
「ただ?」
「磐音様が 今も こんの中にいるような感じがいたしております。」
「そうか これからが 本当のそれがしじゃ。」
磐音とおこんは 一刻半前のことを なぞっていった。
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三
夜明け前の山道を磐音が走っていた。
野袴を高々と絡げ、武者草鞋をしっかりと履いて足元を固め、菅笠を被った磐音は、
湯宿の玄関にあった心張棒を携えて山道を駆け上がり、駆け下り、ときに
雪の斜面に転び、谷川を飛び、走り回った。
その磐音に、湯宿の飼い犬しろが従っていた。
雪は夜半に降りやんだようだが三寸ほど積もっていた。
磐音の脳裏にはおこんの姿態が刻まれ、手にはその柔肌の感触がしっかりと残っていた。