女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
「間違いありません、奥にらんまさんがいるはずです」
「よし、それじゃ、オレが突っ込んでいくので姫は後ろから援護してください。危なかったら、ホント、逃げてかまわないので……」
「こんなスリリングな冒険から逃げるわけないじゃないですか」
横顔にらんまのことを思い出す。そう、アイツもこんな緊急事態でも、むしろ、その状況を楽しむかのように笑う事があった。でも、それは悪ふざけではない、あくまでもポジティブな気持ちからだ。
今、隣にいる姫がいたずらに笑う顔はらんまとなにひとつ変わらなかった。
—バーサク!
髪が白くなり、鋼鉄の身体へと変貌を遂げる。バーサーカーの姿となり、姫を背にして洞窟の奥部へと突っ込んでいく。このような状況なら勇者モードよりもバーサーカーモードのほうが相性が良いとの判断からだった。巨大な芋虫系のモンスターたちが道を塞いだが、オレは神斧ラブリュスを振り回して、なぎ倒していった。
ビュッ! ビュッ! ビュッ! ビュッ!
無数の芋虫たちに毒を吐かれ、オレの腕が炎症を起こす。強力な毒が身体にまわりはじめた。
「くぅ、毒か、面倒な相手だな」
「任せてください。フォウ・ザ・フィアル・フィール・ヒアル・ヒール!」
後方のアム姫のゴッドロッドから放たれた白い柔らかい光がオレの腕の炎症を抑え、みるみるうちに治していった。
「これが治癒魔法か、すごいな……」
「治癒魔法だけではありません。エルフから風の呪文も教わっています。ウィンディ・ブロウ・フェレ・イング・ウィンドウェーイブ!」
ビシュン! ビシュン! ヒュンッ!
次は姫が詠唱をはじめるとおさげ髪がなびき、2対の真空の刃を放った。刃は芋虫にヒットして、体躯を真っ二つに割った。
「そこを、どくいもむしー。なんちゃってね」
らんまも相当に戦闘狂だが、まったく同じ顔のアム姫もよっぽどの戦闘狂とみた。
オレの斧技と姫の治癒魔法と風魔法で洞窟の内部へとどんどん進んでいった。
そして、最深部に到着。ボロボロのドレス姿のらんまが倒れていた。泥だらけのらんま。その姿に連れ去ってきた犯人の実力に油断はできないと悟った。
その犯人は案の定、予想どおり。褐色の占い師リムドだった。
「きさまぁ、よくも……らんまを!」
怒りで我を忘れそうになりそうなくらいに斧を持つ手が震えた。かつて、これほどまでに怒ったことはないというほど、オレは怒りに満ちていた。冷静にならなければとは思うものの、どうしても、どうしても許せなかった。