※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

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第二部・最終決戦編
2-49.炎都カルデアへ


 翌朝、オレたちは王の間に集まった。メンバーは、レムール国王、その娘であり賢者カイの魔力を受けづいたアム姫。勇者の末裔であるベリーヌ公爵、エルフの魔法剣士パラム。そして、オレとらんまだ。パラムの件もあったのでベリーヌの取り巻きや城の執事や騎士団の方らには同席しないでもらった。

 

「しかし、大変な事になりましたね。情報を集めたところ、各地でモンスターが暴れているとのことです。目を赤くなり凶暴化したモンスターらは、僕が魔王の島で交戦したモンスターらと特徴が同一しています。魔王軍の総攻撃がはじまったと認識しています」

 

 最初に口火を切ったのはベリーヌだった。情勢は逼迫している事が窺えた。

 

「うむぅ……まだ、無事な我がレムール王国からも各地や各国に騎士団を派遣せねばなるまい」

「そうですね……ただ、すでにどこも人が足りていないという状況は否めないとか」

「それで、すでに魔王は復活しているのかね」

 

 レムール国王がベリーヌに問いかけた。たしかに今は情報を集める時期だ。そこから対策をせねば。

 

「いえ、宝玉の場所を探知しておりますが、宝玉は七つを誰かが集めてはおりません、各地域に散らばったままですし、ここの達也くんが2つ持っています」

 

 オレは雑嚢から赤い宝玉と青い宝玉を見せた。安堵するレムール国王だったが。アクアドラゴンとレッドスコーピオンを倒したときに手に入れた宝玉だ。どちらもゼノリスが宝玉を使って強化させた魔物。そして、紫の宝玉は騎士団に保護されている人間化したバハムートが持っている。

 

「うぬぅ、では、魔物が凶暴化した原因は……」

「おそらくは今回もゼノリスかと」

「うちのアムをさらった占い師に化けておった魔道士か。それでゼノリスの居場所は掴んでいるのかね?」

 

 オレも非常に気になる事を聞いてくれた。

 

「それがまだ……」

 

 そのときだった。王の間にひとりの騎士が駆け込んできた。ベリーヌの騎士団の団員だ。

 

「はぁはぁっ……はぁはぁ……ゼノリスの居場所がわかりました!ホログラード地方の炎都カルデアです」

 

「よっしゃ、すぐにでも行こうぜ」

 

 らんまが拳を平手に打ちつけた。

 

「わかりました、それではすぐにでもゲートを開きます。私もカルデアには行ったことありますので」

 

 ゲートは行ったことのある場所へは行く事ができる。逆を返せば、行ったことない場所に行くためにはその近くから移動しなければならない。

 

「お、おい、アム姫。オマエもいくのか。オマエはこの城で安全に過ごしていればいい」

 

 聞き飽きたくらいのお決まりの展開だ。この国王はまだまだ、自分本位な思考から抜け出せないらしい。

 

「……お父様に話す事はなにもありません。この状況で私はじっとしていられません、達也さんとらんまさんと一緒に行きます」

 

 アム姫が詠唱をはじめ、ゴッドロッドで空中にゲートを作り出した。

 

「パラムはどうする?」

 

「もちろん、私も行く。各地域の応援に行きたい気持ちは山々だが、ここはゼノリスを一気に叩かないと、それこそ、各地域の被害は増えるばかりでしょうしね」

 

 オレがパラムに意思を聞いたところ、オレとらんまとアムとパラムの4名でゼノリス討伐に向かう事にした。ベリーヌは各地に騎士団を派遣し、レムール国王はこの城を魔王軍対策の拠点とする事にした。敵軍が肉薄してくる前に親玉であろうゼノリスを討たねば。

 

「それじゃ、行ってきます……」

「くれぐれも気をつけてくださいね」

「お父様もお気をつけて……でも、私たちは負けませんから」

「そうだよ、オレたちに任せておけって♪」

 

 らんま、オレ、パラムの順番でゲートを通り、カルデアに移動した。最後にアム姫が通り、ゲートを閉じた。

 

「アム姫ありがとう」

「そうそう、そろそろ姫って呼び方をやめてくださいね。もう私たちは仲間のはずですよ」

「ふふふ、わかったよ、アム。でも、平和になったら、また姫呼びに戻させてもらうから」

 

◆◇◆◇

 

 炎都カルデアも魔王軍に侵攻されたソイツェストと同様だった。建物の一部は崩壊している。

 

「だぁー、こりゃ、ひでぇな」

「ゼノリスはどこだ……」

「これは、すでに他の地域へ行っているかもしれないですね」

 

 破壊の限りを尽くしたモンスター軍はすでにカルデアにはおらず、退去した後だった。

 

【挿絵表示】

 

 急ぎで、この地にゼノリスがいた事をレムール王国へまで伝え来るにしてもゲート以外の手段であれば、1日か2日以上はかかってしまったのだろう。

 

 オレたちが人の気配のないカルデアを散策していたところ、数名の男が現れた。

 

「あんたら、旅の者か? この中に達也って男はいるか?」

 

「達也なら……このオレですが」

「魔道士が、もしも勇者達也がカルデアに来たなら、『岩溶けの洞窟』へと来るように伝えろと言っていた」

「魔道士……ゼノリスか。わかりました、ありがとございます」

「達也……」

 

 らんまが心配そうにオレの顔を見た。ゼノリスからの伝言でひとりで来いとは言われていなかったが、らんまとアム、パラムに同行させるなら確認も必要だ。

 

「オレ、ひとりでもゼノリスのところへ行くつもりだが、みんなはどうする」

 

「なに言ってるんだよ、行くに決まってるだろ。ゼノリスをぶっ倒そうぜ」

「もちろん、同行します」

「ひとりで行かせるわけないじゃないか」

 

 オレは3人に、ありがとうと伝え、岩溶けの洞窟へと向かう事にした。

 

 

 岩溶けの洞窟は以前にも神斧ラブリュスを探しに来た場所だ。そのときは八宝斎と交戦した。このカルデア歩いても半日もかからずにたどり着ける場所だ。道はオレもらんまも覚えていた。

 

「岩溶けの洞窟に行ってから、もう半年?1年くらいは経ったか?」

「1年程度だろうな」

「お二人はすでに行ったことある場所なんですね」

 

 『岩溶けの洞窟』は地下のマグマが液体の溶岩として地表に噴出し、流下し流れている活火山地域にある。このカルデアから北東に歩いたところだ。並みの人間では立ち入ることがない最果ての奥地といった印象の強い場所だった。

 

 活火山地域に入ると、そこら中にモンスターがいるがオレたちを襲ってくる事はなかった。まるで、オレたちがゼノリスのところへ向かうことを歓迎するような素振りだ。

 

「ぜんぜん、襲ってこねーな」

「おそらく、ゼノリスはかなりの強さを手に入れている。その力でオレたちを倒そうとしているのだろう、このモンスターたちではオレたちに倒されるだけだからな。オレたちを倒した後に各地域を制圧するためにモンスター軍を温存しておくのだろう」

 

 しかし、これだけの多くの魔物を1人の魔道士が統率できている事に不思議を感じずにはいられなかった。おとなしくしているが、道脇のモンスターたちは、今にもオレたちに牙を剥いてきそうなほど、目を真っ赤にさせていたから。

 

 岩溶けの洞窟に入ると、ゼノリスの声が奥から聞こえてきた。

 

『よく来たな、達也……らんま……エルフのパラム……レムール国の王女アム』

 

 まるで監視カメラでオレたちのことを監視できているような口ぶりの声が響いている。

 

「ゼノリス、どこだー」

 

 らんまが甲高い声を洞窟奥に響かせると、それに反応するように不気味な声が返ってきた。

 

 

『ふっふふふ、そう焦らずとも我が新拠点『地底魔岩城』に招待しよう』

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