※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

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2-50.地底魔岩城

「地底魔岩城だと……」

 

 オレたちは、そのまま、ゆっくりとどんなトラップがあるのかと警戒しながら、岩溶けの洞窟を進んだ。八宝斎と戦った最深部には、前に来たときはなかった岩石でできた階段を降りていく。何十メートル降りただろうか。黒と紫の霧に覆われた道を通り抜け、階段を降りた先の大空洞には、魔王の城とそっくりの城が洞窟内にそびえ建っていた。

 

「これが、地底魔岩城か……」

「ゼノリスのやつ、こんな城を、こんなとこに作りやがって」

 

 中が空洞の鎧兵2名に案内されて、オレたちは地底魔岩城の中に入っていく。そのまま、王の間まで通された。そこには憎っくき、魔道士ゼノリスが鎮座していた。

 

「へぇー、ゼノリス。ずいぶんと出世したじゃねーか。魔王の復活はやめて、オマエが魔王になったか」

「ふふふ……ようこそ、我が地底魔岩城へ。魔王の力を復活させずとも、私は強大な魔力とパワーを手に入れた。しかし、この世界を制圧するには、やはり勇者は邪魔だ。消えてもらおう」

 

「みんな……気をつけろ」

 

 オレの合図でアムはゴッドロッドを手に持ち、パラムはダモクレスの長剣を鞘から抜いた。らんまはロンギヌスの槍を中国棒術の構えを取った。最後にオレも聖剣エクスカリバーをゼノリスへと向けた。

 

「達也とらんまが魔王サキュバスを倒してから、私は人間どもから恐怖エネルギーを集めてきた。人間だけではないモンスターからもだ。この世に生きるものは恐怖からは逃れられない。だが、私は下等生物とは違い、奪った恐怖を魔力とパワーに変えた。今こそ、見せよう……恐魔の力を」

 

 ゼノリスの身体を包んでいたローブが剥がれ、山羊の仮面が黒く染まり、そこから黒い身体が生え変わり、白と黄金の装束が身を包んだ。背後には大きな黒翼が2対、生え、六芒星が山羊の仮面の額部分に浮かび上がった。

 

「四人同時にかかってくるが良い。100年前の魔王は4人のパーティに負けたらしいからな、私がその魔王よりも上である事を証明するためにも、まとめて殺してくれる」

 

 余裕の素振りを見せるゼノリスに対して、オレたち4人は身動き取れなかった。これだけの口ぶりだ。相当な余裕があるのだろう。

 

 らんまとパラムがアイコンタクトを取った。2人同時攻撃を仕掛けるつもりだ。オレとアムは後方から援護するように意思疎通した。

 

「魔法剣!フレイムソード」

 

【挿絵表示】

 

「火中天津甘栗突きぃ!」

 

 パラムがダモクレスの長剣に炎を宿した、その炎剣でゼノリスに斬りかかった。らんまは無差別格闘早乙女流槍術で多段攻撃を放っていく。

 

 ゼノリスは片手でらんまの攻撃を受け止め、もう一方の手でパラムの魔法剣を受け止める。

 

「ふむふむ、この程度の魔法剣士か……まだまだ緩いな、ブリザードシグナル!」

 

 指先で止められていたパラムの炎剣を一瞬で凍らせた。

 

「くっ……」

 

「先に言っておくが、私の魔法はすべて無詠唱だ」

 

「無詠唱なら、私だって……ウィンドウェーイブ!」

 

【挿絵表示】

 

 アムが風切りの刃を作り出し、それをゼノリスに放った。

 

「アム、挑発に乗るな」

 

「ほぉ、賢者カイの愛弟子はこれほどのものか」

 

ザギャンッ!

 

 ゼノリスは避けずにアムが放った風切り刃を身体で受け止めた。

 

「そよ風の魔法か?はっはっはっは、私は最強……ほらほら、達也もかかってこい」

 

「アム、無詠唱なら威力が下がるのは当然……」

「はい……すいません」

 

「箱入りの王女が来るところではないぞ、ここは、ふふふ」

 

 実力差が開きすぎている。どうりでゼノリスはオレだけではなく、3人もこの場に呼んだのだろう。

 

「それでは、こないなら、こちらから行かせてもらうぞ、私はオマエたちを殺したくてウズウズしているんだ。幻夢爆撃雷鳴放呪!」

 

 ゼノリスが雷鳴呪文と爆撃呪文の2種類を同時に放ってきた。

 

 オレたち4人は王の間の端に追いやられていく。

 

「はははは、雑魚雑魚雑魚。そうだな、勇者達也の技でも真似するか。オーラソード!」

 

 ゼノリスは両腕に2本のオーラソードを作り出して、それでオレたちに斬りかかってきた。

 

「くっ……オーラシールド!」

 

 オレは4人全員が隠れるほどのオーラシールドを作り出し、それを受け止める。

 

 ゼノリスのオーラソードとオレのシールドがぶつかるたびにキャィン、キャインとレゾナンスの強い音が響いた。

 

 不気味な笑い声をあげながら、何度もオーラシールドを破ろうとオーラソードを振ってくるゼノリス。

 

「アム!なにしてるの、はやくシールドに補助呪文を」

 

「はいっ!シールス・レイダ・グビ・トルクス……大盾強化補助魔法」

 

【挿絵表示】

 

 パラムの呼びかけの後に、アムが青白いバフ魔法を作り出した。オレのシールドを強化していった。

 

「軟弱な補助魔法だな、補助魔法だな。補助魔法はこうやるのだ、教えてやろう。双剣強化魔法」

 

 ゼノリスのオーラソードの輝きが増し、オレのシールドに亀裂が入った。

 

「くっ……」

 

「らんまちゃん!ここにいても、時間の問題ね、もう一度、左右から攻撃しましょう」

「わかった、そうするしかねえ」

 

「二人とも、待って……!」

 

 オレの制止も聞かずにパラムとらんまがシールドの中から飛び出していった。

 

【挿絵表示】

 

「魔法剣士奥義・雷鳴剣!」

「飛竜降臨弾!」

 

 パラムが剣を振るうと雷鳴の閃光がゼノリスに放たれた。らんまの両手から『気』が放たれる。

 

「小娘が……こざかしい小技を。己の技を喰らうが良い、リフレクション・反射呪文」

 

 ゼノリスまで迫った雷鳴の閃光がパラムのほうへと、らんまの飛竜降臨弾がらんまのほうへと反射して、二人の身体を襲った。

 

「くぅっ……!」

 

 パラムは咄嗟に雷鳴を剣で受け止めたが、数秒後にそこで被雷してしまった。

 

 跳ね返された飛竜降臨弾はらんまの身体を吹き飛ばした。

 

 被雷し、その場で崩れるパラム。壁に身体を打ち付けたらんま。

 

「脆い、脆いなぁ、人間は」

 

「くっそぉ……!」

 

 オレはシールドを解除し、聖剣エクスカリバーでゼノリスに斬りかかった。ゼノリスのオーラソードと鍔迫り合いになる。

 

「これが、聖剣エクスカリバーか。銅の剣の間違いじゃないか。ふんぬ!」

 

 力任せにゼノリスがオレの聖剣エクスカリバーに己のオーラソードをぶつけると、オレのエクスカリバーに亀裂が入った。

 

「な……なんで」

 

「だから、持ってくるものを間違えたのだろ? はははは、ふんっ」

 

 聖剣エクスカリバーの刃は半分に折られ、王の間の床に突き刺さってしまった。

 

「くっそぉおー、ゼノリス、でも、まだまだ!」

 

 オレはそれでも、オーラソードを作り出した。ゼノリスと同じように二本のオーラソードを作り出した。

 

 二本のオーラソードがエネルギーの消費が速いのは知っている。だが、それはゼノリスだって同じはずだ。

 

「いいぞ、かかってこい。聖剣を失って、なにができる」

 

「覚悟だ!ゼノリス」

 

 オレは二本のオーラソードでゼノリスと打ち合っていく。

 

 カン!キャキン!!キャキン!!カキン!とオーラソード独特の音が響く

 

「私はこの世界の人間やモンスターに恐怖を与え、それが今、この私を形成する無限の魔力と無限のパワーを与えた。何人たりとも私に敵うわけがない、私が最強、私がこの世界の神となる」

「うるせぇ!ゼノリス、絶対にオマエの隙にはさせない」

「無駄だ、無駄だ。それと、私はオマエとらんまが嫌いだ。ただの繁殖行動に愛だの恋だの、大事だの大げさに。虫けらが……」

「くぅ…………そ、それがなんだって言うんだ」

 

 オーラソードを打ち合いながら、オレはゼノリスと口論する。

 

「気に食わないと言っているのだ、この世界に必要なのは、この恐魔ゼノリスだけで良いのだ。愛と名付けられた繁殖行動も必要ない」

 

「くそおぉお…………ゼノリス……」

 

 たしかにゼノリスの言う通り、今のゼノリスはオレたちの何倍もの強さを手にいれた。

 

 

 そのとき、声が聞こえた。カイの声だ。

 

『達也……聞こえるか、私だ……カイだ。』

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