※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

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3-9.東都キサラズ

 夜のキサラズに船が着き、もう、どこの店も閉まっていたので宿屋へと向かった。ガルテオたちは日帰りの予定だったが、湯太郎のおかげもあって、予定よりも大幅に到着が早かったため、宿に泊まり、翌日に帰ることとなった。

 

 翌朝。

 

「それじゃ、ありがとうございました」

 

 らんまと二人で漁船に乗り込んだガルテオたちを見送る。思えば、今回の四聖獣討伐の旅は幸先が良い。こんな素敵な人らに出会えたんだから。

 

「おう、また、いつでも船が必要なときは来てくれよな。世界中のどこの海にだって行くぜ」

 

 ガルテオの船は大きくはないものの。漁船としてはしっかりとした造りで、たしかにどんな航海にも耐えうる素晴らしい漁船だった。

 

「ふふ、ありがとうございます。それじゃ、お気をつけて」

 

 船が遠くに見えなくなるまで、オレとらんまは笑顔で手を振り続けた。航海中に港町ソイツェストで喫茶店を営んでいることも伝えたら、ぜひとユマと行きたいと行ってくれたので、また、そのうち会えるだろう。むしろ、また会いたい。

 

 

「さてと……これで、また青龍探しだな」

 

 縮尺を広げて、探知機での反応を探す。青龍の反応はどうやら、このキサラズ近くの海を示している。

 

「どうだ? 見つかったか?」

 

「うーん、どうも、海の中なんだよな。潜ってしまっているのか」

 

 反応が動いている様子はないので、海の中で眠っているのかもしれない。

 

 オレとらんまはボートを借りて、キサラズの海へと行ってみることにした。

 

◆◇◆◇

 

 水着に着替えて、貸しボート屋でボートを借りた。らんまが着替えたのがスリングショット水着ではなく、競泳タイプのワンピースであることは残念だったが、胸部にBOYと書かれたその白い水着はよく似合っていた。しかも、ハイレグだ。

 

【挿絵表示】

 

 ボートを手押して沖に出し、再び、湯太郎の身体と繋いだ。

 

「そのまま、進んでくれ」

 

 ぐいぐいっとボートが壊れない程度にゆっくりと進む湯太郎。

 

 探知機を頼りにナビゲートすると青龍の反応の真上まで着いた。

 

 ここの真下に青龍がいるはずだが、まったく見えない。オレとらんまは海に顔を突っ込んでみるが、まったく見えない。水深もかなり深そうだ。

 

「湯太郎、ちょっと潜って見てきてくれるか?」

 

 らんまがお願いすると湯太郎は元気よく潜っていった。

 

◆◇◆◇

 

 それから、数分後。湯太郎が戻ってきたが、青龍らしき者はどこにもいなかったという。

 

「ひゃぁー、こりゃ、参ったな」

「海底のところの洞窟とかあるのかもしれないな。入り口は別のところにあって、洞窟を進んだ先がこの辺りとか?」

「こんなんだったら、先に白虎のほうに行くべきだったか?」

 

 オレは探知機で縮尺を大きくし、白虎の反応を見る。今、いる地点から真西の方向だ。距離にすれば、急いでも3日はかかる距離だ。

 

「青龍は後回しにして、他行くなら、朱雀のほうが近いかもしれないな」

「ま、それならさ、2、3日は青龍を探すとするか」

 

 たしかに以前の宝玉を集める旅のときは八宝斎や楽京斎が争奪のライバルがいたので、急ぐ必要もあったが、今回はそうでもなさそうだし。そこまで急ぐ必要性は薄かった。とは言いながらも呑気に数年かけて探す事もできなそうではあるが……。

 

◆◇◆◇

 

 結局のところ、オレたちは一度、キサラズの街へ戻ることにした。

「こういう情報集めのときは酒場へ行くのが鉄板だよな?」

 

「まぁ、そうだな」

 

 

 キサラズはソイツェストに次ぐほどの大きな港町で冒険者や旅人で溢れていた。気温も高く、まるでリゾート地の顔も持ち合わせているところが、ソイツェストとの違いだろう。

 

 オレとらんまは酒場に入り、まずは話しかけやすそうな酒場のマスターに聞いてみる事にした。

 

「あの、ちょっといいですか?」

「はいはい、なんでしょう。旅のお方」

「この辺りに、そこの海底に通じている洞窟とかあるはずですけど、知りません?」

「はて、洞窟……。私は知りませんなぁ」

「そうですか……」

「青龍がいるはずなんだけどさ、なんか、そういう情報とかないのかよ?」

 

 また、早とちりならんまが、機密情報である青龍の名前を出した。オレが口を押さえる前に話はじめるから、ホント、せっかちだ。

 

「青龍? うーん、わかりませんが。そこの海はドラゴットの海と呼ばれていまして、ドラゴットというのは龍神が語源だそうです。季節ごとに1度ずつ、胡瓜を海にお供えするんです」

「ほぉ、ドラゴットの海」

 

 ここ数週間か数ヶ月で復活した青龍となにか関係があるのかもしれない。例えば、大昔には青龍がここに住んでいて封印された後に、龍神が伝説となり、海の名前になったときかもしれない。

 

「あぁ、思い出しました。小さい頃によく祖母から聞かされたんですけど、ドラゴットの海には竜宮城があり亀を虐める事なかれと」

「亀を虐めるなだって~?」

「どうかしました?」

「あ、いえ、なんでも……あ、ありがとうございました」

 

 らんまと冷や汗をかきながら、出ていく。

 

 緑の勾玉を布袋から取り出す。

 

「竜宮城が存在しているかどうかはわからねーけど、玄武をいじめたばかりのオレらが招待される可能性は薄そうだな……」

 

「あぁ、まったくだ……、これは先に朱雀のほうへ行くべきかもな」

 

 後回しにするにしても青龍討伐の最大のヒントである竜宮城への道のりは遠そうだった。

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