女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
悪い人ではないのだが、なにかを企てたといったそぶりで話を切り出した。
「いったい、なんの勝負を……?」
「ワシと勝負して勝てたら、おとなしく青龍様の元へ案内しんぜよう。ただし……」
「「ただし……?」」
らんまと口を揃えて聞いた勝負の条件は。
「もしもワシに負けたら、この異世界の男溺泉に浸かり完全な男の姿となってから元の世界に帰ってシャンプーの婿になってもらおう」
「はぁ?! なんだって、シャンプーの婿になるだとぉ?!」
心がざわついた。もしも勝負に負けたら、結婚解消どころか、オレの大好きな女らんまが消えてしまう。絶対にこの勝負は受けてはいけないとおもった。らんまが先走る前に絶対にオレが断らなければ。
「できません! それはできません! オレとらんまはこの世界で結婚したんです。もう結婚してから半年以上は経っています。それに式にはシャンプーさんも出席してもらっています」
言い切った。我ながら、すべて言い切った。ちょっとは自分を褒めたいくらいに、堂々と言い切った。オレはらんまと『結婚』したんだ。今さら、それに横槍を入れられる筋合いなんかない。
「ほぉ、べつにワシに勝てばいいだけなのに。ひっひ」
「らんま! コロンさんの挑発に乗るな」
少しの沈黙を経てから、らんまもオレに同調した。
「その勝負、引き受けられないな。ばあさん。オレも達也と同じ意思だ。シャンプーにも認められて結婚している」
「ほぉ……」
らんまと二人でこれで良い。無駄な戦いをすることはないと目配せした。
「では、シャンプーをもらい受けると約束せぬうちは、ここを通すわけにはいかんな」
コロンが立ち上がると、戦闘がはじまると察したのか、サハギンらがテーブルや皿らをそそくさと片付けはじめた。
オレとらんまも立ち上がる。
勝負の取り決めはしないが、コロンを倒すしかなさそうだ。女傑族の長とはいえ、オレとらんま、二人がかりなら……。それにオレはらんまとの結婚を否定されたことが嫌だった。
負けるのは怖い。
でも……。やっぱり許せないよ。らんま。
「コロンさん、やっぱり、その勝負受けさせてもらいます。もしもオレたちが勝ったら、青龍の居場所だけではなく、オレたちの結婚を認めてください!」
べつにコロンはらんまの母でもないのに、そう口走ってしまった。
「達也……」
らんまがオレのほうへと向いた。今日はオレが先走ってしまった。でも、負けなければいい。勝てばいいんだ。
「今の言葉、忘れるでないぞ。ほっ!」
コロンはスイカを杖でオレたちに1つずつ渡し、自分もスイカを持った。
「スイカ割りで勝負じゃ。攻撃方法は自由、ワシのスイカが1つ割られるか、婿殿と達也のスイカ、2つ両方が割られるかの勝負じゃ」
よし、その勝負なら。受けられる。もしも、ひとつが割られても、もうひとつを守りきればいい。
「よーし、乗った! いいぜ、その勝負受けてやらぁ」
ハイレグ水着姿のらんまと、海パン姿のオレがスイカを抱えて、コロンと向かいあった。スイカを持たない手には棒を持ち、構える。
「コロン、勝負だ!」