※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

145 / 480
3-15.青龍討伐

「どうかな……? 似合うか?」

 

 いつもの天真爛漫ならんまとは違ってドレスに着替えたらんまはオレに似合うか問いてきた。オレはしっかりと頷くとらんまも微笑み返した。いつものビキニアーマー姿とは違って、ドレス姿のらんま。その美神っぷりは女神であるフレイヤ様以上だ。

 

【挿絵表示】

 

 薄いブルーのシルク生地が重なったタイプのドレス。頭は白い大きなリボンで結び、髪はウイッグも付けているようでらんまの背中を覆うほど伸びていた。

 

 オレは同行していなかったが、たしか、南の島で桃磨というガキと戦った『桃源郷』のときのドレスとよく似ていた。オレはらんまのドレスアップした姿をなびきから買った写真で知ったのだった。あのときは写真の中でしか、らんまの姿を拝めなかったが、こうやって、目の前でその姿を観れる日が来るとは。

 

 ぽよんと大きく実ったらんまのバストが目についた。思わず、ごくっと喉を鳴らしてしまった。

 

「はは、たしか、桃源郷で着たドレスもこんな感じだったな。婆さん、ありがとよ」

 

「よくお似合いじゃ、さ、奥の神殿に行ってくるが良い。青龍様はリヴァイアサン様を守っているだけじゃから」

 

 サハギンやコロンからの話をまとめると、人間たちの手に一度は渡ったリヴァイアサンの稚魚を守るために、奥の神殿にいるらしい。

 

 オレも海パンから和風の服に着替えさせてもらい、気分は浦島太郎と乙姫で神殿へと向かった。

 

「ってか、青龍と会ったところでどうするんだ? まさか、バトルさせてくれなんてお願いするのか?」

 

 たしかにらんまの言うとおり、会っても勾玉の姿へと変えるためには倒さなければならない。玄亀のときもそうだが、基本的には無抵抗なわけで無理やり、戦わせて倒すのは気が引ける。

 

「話し合っても通じるわけじゃないしな……魚語も喋れるわけないし」

 

 サハギンを連れていこうにも断られた。これもジェスチャーで教えてもらったのだが、神に近い存在である青龍に会うのは滅相もないとのことだった。

 

 まぁ、人間だって神様に会うのは気疲れするのと似たようなものか。

 

◆◇◆◇

 

 オレたちが着くと、青龍は眠っていた。神殿の奥の池ではリヴァイアサンの稚魚が元気に泳ぎ回っている。

 

「よし、チャンスだぜ……達也。脳天に一気に突き刺しちまおう」

 

 玄武と同じように額に勾玉がある。らんまとまるで寝起きドッキリのように、声を潜めて近づいた。なるべく体重をかけないように青龍の身体を登っていく。顔の部分に到着し、オーラダガーを静かに作り出して、勾玉を狙った。

 

「よし、いくぜ……よっ」

 

 オレがオーラダガーを振り上げた瞬間。

 

 青龍がゴゴゴゴッと大きく動き出した。

 

「うわぁ、しまった!」

 

 らんまと一緒に青龍から振り落とされて、地面に叩きつけられた。

 

 次の瞬間。

 

 青龍が襲いかかってきた。

 

「グガアアァアッ!」

 

 目が真っ赤に血走り、完全に怒っている。

 

 オレたちが命を狙いにきたのだと思っているのだろう。まぁ、そうなのだが。

 

「だぁあー、話せばわかるって。ちょっくら封印されてろよぉ」

 

 らんまと神殿の中を逃げ回った。

 

 青龍は大暴れして、神殿中に地響きが打ち鳴らされる。

 

「しゃぁない、戦うぞ、らんまっ」

「おう、その言葉、待ってたぜ!」

 

 オレたちは壁を踏み台にして、クルっと一回転して、青龍へと向かっていく。

 

「出でよ! 雷鳴っ、ライトニングボルトォ!」

 

 オレが雷鳴呪文を無詠唱で放ち、青龍を足止めした。

 その間にらんまが両腕に神獣のツメをはめる。

 

「達也、こっち、こっち! 充電させてくれ」

 

 らんまが神獣のツメを頭上に掲げた。

 

 賢者カイと魔法剣士パラムのコンビネーションをオレらなりにアレンジした技を繰り出すつもりなのだ。しかし、言い方が、iPhoneの充電足りないから充電器をちょっと貸してくれといった類になっている。

 

「よっと! ライトニングボルト」

 

 バチバチィイっと高圧電流をらんまがツメの刃部分に受け止めた。

 

「よしよし、キタキタぁあーっ、無差別格闘早乙女流奥義!雷鳴天津甘栗拳っ」

 

 らんまの元の世界時代から使い続けてきた技と、オレの異世界での勇者呪文のコンビネーション技で青龍にダメージを与えていく。

 

 バキィイ!バチイィ!!バキバキィイ!

 

 その威力は凄まじく、青龍も怯むほどの破壊力だった。

 

「もいっちょ、いくぜ。達也、こい」

 

 らんまはまた、雷鳴を刃に宿そうと神獣のツメを掲げた。

 

「おっけ、おっけ。雷鳴呪文、ライトニングボルトォ……! あれ、あれ……」

 

 おかしい。オレが呪文を唱えても、上から雷鳴が落ちてこない。

 

 今度は、無詠唱ではなく、呪文を唱えてみる。

 

「ディアナ・スカイ・ボルティカ・サンドラ……雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト!」

 

 たっぷりと時間をかけて呪文を唱えるも、雷鳴が現れることはなかった。

 身体に脱力を感じる、これだけ元気なのに。

 

「これ、もしかすると、魔力が空になっているのかも……」

 

「はぁあーー?! なんだってぇ?!」

 

 らんまが声を裏返しながら、驚いた。

 

「で、でも、魔力なしの技だっていくらでも!」

 

 オレが魔法を使わずに戦いはじめると、青龍は口から青白い液体を吐き出した。

 

 それが、らんまのドレスにあたると、じゅわっと燃えた。

ドレスの一部分が地面に落ちて、灰となった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。