女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
翌朝、ジャマールの霊魂石を探すため、オレはらんまさんとアッサラームの南東にある洞窟ダンジョンに入った。ジャマールの霊魂石は、ジャマールという兎型のモンスターを倒せば、手に入るらしい。
石灰岩に覆われた洞窟の内部へと入っていく。足元は不安定な石畳みで天井は低く、狭く曲がりくねったような道が続いていた。
入るとすぐに暗くなったので、オレは魔法で松明に火を灯して、らんまと一把ずつ持った。
「気をつけて進みもうぜ、落ちたら、大変だ」
らんまが言った。
たしかに足場が悪く、脆い。落とし穴でもあったら、一貫のおしまいだ。
いくら、オレたちが伝説の勇者とその武闘家の能力は受け継いでいるとはいえ、空も飛べないし、身体の強度も並みの人間と変わりがない。
緊張しながら進んでいくと、先に進むための穴を見つけた。その周りの壁には、古くて荒廃した旧文明の文様が描かれていた。
「古代遺跡が洞窟化したダンジョンなのかもしれないな……」
穴を通り過ぎると、次の部屋にたどり着いた。そこは、錆びた鉄の扉があり、真っ暗だった。オレたちは松明で照らした扉を開け、先に進むことにした。
続いて、また違うタイプの壁が現れた。この壁には、不気味な蛇の目の文様が刻印されていた。かなり入り組んだ迷路だ。これまで挑戦してきたダンジョンの中でも内部構造の広さは一番かもしれない。
「へへへ、本当、こういうところに来ると冒険って感じしちまうな。わくわくしちゃうぜ」
らんまがニカっと笑っている。汗が豊満な谷間を滑り落ちている。
たしかに、蒸し暑い。そりゃそうだ、冷房完備の洞窟なんか、この世界にあるわけがない。
「だな。ま、オレの勇者の力と、らんまがいれば、負けることはないからな。よろしく、頼むぜ!相棒」
「おう!」
オレたちは腕を組み合わせ、指揮をあげた。こういう行動をしていると、恋人や夫婦というよりも、友達って感じもしなくはない。
その後、広い部屋に到着した。太い石柱があり、天井が高かった。不思議な青い光が照明している場所で、美しい壁画が刻まれていた。床にはきれいな池があり、その周りには、色鮮やかな花が咲いていた。俺たちは、その先に現れたモンスターたちと戦うことになった。
ゲームで言えば、中ボス戦かもしれない。
最初に出現したのは、おばけキノコだった。放たれる一つひとつの胞子から、強力な催眠を引き起こすと言われ、非常に苦戦を強いられた。しかし、ここに来る直前にモンスター図鑑で調べておいた俺は、鼻をつまみ、息を吸わないようにして、剣を振って応戦した。
次に現れたのは、かえんムカデだった。こちらはらんまが槍で攻撃した。その体表には炎が燃えるような模様があり、非常に熱く、高温の攻撃を行う。俺は魔法で水を放ち、らんまを援護した。オレたちのコンビネーションはバッチリだ。
らんまは槍を振って攻撃し、うまく撃破することができた。
最後は、昔から古代エジプト史に登場する謎の生き物、ミイラおとこだった。3体のミイラ男が襲いかかってきた。大中小、様々な大きさのミイラ男たち。その外見は乾燥したもので、機敏で無感覚だ。目を合わせると狙われる危険があるとも噂されていたが、俺は魔法の知識を駆使し、らんまさんは蹴り技を使って挑んだ。しかし、ひとりのミイラおとこは俺の魔法によって燃え立つと、大きな声をあげて、逃げていった。
「あちぃ!あちちちー、こりゃ、たまらん、退避ぃ!!」
ひとりのミイラ男が逃げていくと、残りのミイラ男らも追いかけるようにして、逃げていった。
「なんだ、あいつ、まるでモンスターってよりも人間だな……?」
「まぁ、世界は広い、人間みたいなモンスターがいても不思議じゃない。さっさと行こうぜ、らんま。飲み水も残りも少ない」
「そうだな、さっさとジャマールを見つけないとな、よし、先へ進もう」
オレたちは人間めいたミイラ男を深入りはせずに、洞窟の奥へと進んだ。
それから、雑魚モンスターを蹴散らしながら、らんまを先頭に洞窟を進むこと、数時間。
ついに、お目当てのモンスターに遭遇するのだった。