女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
「この船が捕まえられた人らを運ぶ奴隷船だったっていうわけか…」
真っ暗な船室(檻)の中、オレが手を伸ばすと柔らかいものに当たった。この感触をオレの手は完全に覚えている。らんまの巨乳おっぱいだ。オレがこんな状況にも関わらず、らんまの乳を揉んでいると、らんまからドスの利いた声が聞こえてくる。
「馬鹿達也!こんな状況で、なに、人の胸触ってやがんだ」
「悪ぃ、悪い〜、つい」
オレは気を取り直して、声を出してみる。
「どなたかいますか?」
「旅の者ですか?あなたたちもアイツらに捕まったんですね」
しゃがれ声の男の声が聞こえた。
それから、そのしゃがれ声の男と真っ暗なまま、状況を説明してみた。目が慣れてくると、わずかに外の光で見えるようにはなってきたが、辛うじて、近くのらんまの顔が見えるだけだ。
奴隷として捕獲されているのは全部で6名。その中には少年と同じ村から連れ去られ、盗賊たちから逃げたものの、また、捕まえられてしまった者もいた。
「しかし、扉も鍵をかけられちまってる、どうする事もできないか」
オレたちは船に揺られながら、わからない目的地に向かわされる。
「らんま、どうする?」
「どうするって言ったって、外の奴らが開けてくるまで、なにもできねえよ」
しばし、考えるオレ。つまりは目的地に着いて、扉が開いたところで奇襲攻撃をしかけるしかないか。たしか、盗賊らの数は4名くらいだった気がする。扉を開けてきた盗賊を1名か2名、倒して、捕獲されている6名とオレとらんまを合わせて8名が残りの盗賊を倒す事は不可能じゃないな。
問題はどうやって、扉を開けてきた盗賊を倒すかだ…、なにか油断させる方法はと思考を巡らせる。
「みなさん、オレにいい考えがあります。今から外の盗賊らに聞こえないように小声で話してもらえますか」
暗闇の中、オレは腰に着けたナイフで静かに室内の方たちの縄を解いた。このナイフを奪わなかったのが仇となったな。このオークを倒したナイフでこのピンチも切り抜けてやるぜ。
それから、オレたちは作戦の準備を施して、目的地に到着するのを待った。
船にドンっと重たい音が床を通して、響いた。揺れが止まった。どうやら目的地に着いたようだ。想定通りに船室の扉が開く。作戦開始だ。眩しい太陽の光が数時間ぶりに目に戻ってきた。
扉が開かれ、盗賊の男が1人、船室へと入ってくる。オレたちをここに閉じ込めた奴だ。
「縄が食い込んで痛いのぉ〜、はやくぅ、解いてよ〜」
「ん?女が一人?他の奴らは?」
「んもぉ、そんなのどうでもいいじゃない、縄が食い込んで痛いんだから、はやく解いてちょうだい」
「わかった…、今すぐ…」
船室の奥にいる縛られたらんまへと男が近づく。
『今だ!』
オレは、そいつの頭を後ろから、おもいっきしナイフの柄の部分で殴りつけた。
「おわ?!」
男が前向きに倒れたのを確認するとオレは、縄を解いた方たちに合図する。
「今です!皆さん、外へ」
奴隷にされてたまるかと、全員が外にいる盗賊らに襲いかかっていく。盗賊がどんな武器を持っているかわからない危険な作戦だったが、皆、賛同してくれた。オレもらんまの縄をほどき、船室の外へ出ていく。おっと、鍵をかけておかないとな。
「船を港に戻すと、盗賊団の仲間が乗り込んでくるかもしれない。沖へ戻してください!」
再び、錨を上げ、沖へと船を戻す。
「へいへいへい、へーい、よくもオレたちをあんな暗いところへ閉じ込めてくれたな、タダじゃおかねえぞ」
さっきまでのぶりっ子らんまとはまったく違うガラの悪いらんまが盗賊たちを脅す。
「くそ、数が多い」
オレの予定どおりに3対8となった盗賊は海へと飛び込み、逃げていった。
「あ、待ちやがれ」
逃げた盗賊を追いかけようとするらんまをオレは制した。
「今はこの人たちを解放する事が先だ、らんま」
「次、会ったときは覚えておいてやがれ」
そのまま、船は当初の予定だった港ではなく、そこから近い漁師町へと航路を変えた。
船は漁師町へ無事に到着し、暗い船室にオレたちと同じように閉じ込めた盗賊も解放する。盗賊から得た情報だと、奴隷たちは貴族たちに売られているらしい。あくまでも盗賊団はその仲介業者だった。