女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
間一髪・火だるまになりそうだった。らんまを助けたオレは、八宝斎と向き合っていた。
「ほほう、達也も水の魔法を使いこなせるようになったか。だが、そんなもので倒せるほど、この八宝斎は老いてはおらんわい」
八宝斎は、再びキセルを振るい、オレとらんまに襲いかかる。しかし、オレたちも闘志を燃やし、一歩も引かずに立ち向かっていった。
「では、達也の魔法を使って、全力を出せるように場所を変えるかのぅ、こっちへ着いてこい!」
「八宝斎、どこに行くつもりだ!」
「ふふ、それはお楽しみだな。」
追いかけながら、八宝斎の狙いについて考えを巡らせるオレ。逃げていく八宝斎を追いかけていくオレたち。
しかし、旅館に従業員の姿はない。無人の旅館をオレたちは八宝斎を追いかけていった。
「おい八宝斎、お前の狙いは何だ!」
「ふふふ、それはじゃな……」
八宝斎は得意げに笑いながら言った。
「この“ジャマールの霊魂石”だ。それを手に入れれば、魔皇からお礼をもらえるのさ。」
ジャマールの霊魂石を見せつけてくる八宝斎の言葉に、オレとらんまは驚きの表情を浮かべる。ジャマールの霊魂石はアッサラームでオレが入手したレアアイテム。持っているだけで魔力を増強させる品だが、そこまで貴重なものではない。この世界に数十と出回っているはずだ。
「何だって? そんなものが必要なんだ?」
「達也のジャマールの霊魂石と引き換えに魔皇がワシにブラジャーやパンティを大量にくれるって約束したんじゃ」
オレたちは、八宝斎を追いかけて、とうとう旅館の温泉浴場にたどり着いた。蒸気に包まれたその場所で、八宝斎は得意げに笑っていた。
「ここで、決着をつけようじゃないか。この温泉が最後の舞台だ」
「まったく、お前はいつまでスケベ心を抱いているつもりだ?」
「スケベ心は人生のエネルギーじゃ。それを忘れたら、死んだも同然だわい」
オレとらんまは、八宝斎に挑むために戦いの構えを取った。温泉浴場だからこそ、達也は自分の魔法を思い切り使える状況だった。
戦いが始まり、八宝斎はキセルを振るってオレたちに襲いかかる。しかし、オレは水の魔法を使って八宝斎の攻撃をかわし、らんまも素早い動きで跳び回って反撃を狙う。
「さて、達也よ。勇者の魔法を使ってみせるがいい!」
八宝斎の挑発に応えるように、オレは雷の魔法を詠唱し始めた。
「あぁ、いいぜ、見せてやるよ、勇者魔法をな! ライトニングボルト!」
オレの魔法が発動し、八宝斎に向かって強力な雷が放たれる。しかし、八宝斎は機敏に身をかわし、雷を避ける。しかし、それは計算済みだった。
オレは一発目は威力を下げ、二発目の詠唱を終えていた。
それをらんまの拳へと放った。
「らんま、次はお前だ! 雷を拳に充電して、強烈な一撃を与えてやれ!」
「任せろ、達也!」
らんまは、オレの雷の魔法を受け取り、拳に充電する。らんまの拳が夜空に光り輝きはじめた。そのまま、八宝斎に向かって突進していった。
「よし、らんま! 今だ!」
らんまは、充電された拳を振りかざし、八宝斎に向かって振り下ろした。八宝斎は驚いた様子で、何とかかわそうとするが、らんまの拳は八宝斎の防御を突き破り、強烈な一撃を叩き込んだ。
「ぐぬぅ…!」
八宝斎は、その一撃で吹き飛ばされ、湯船の向こう側に激突した。しかし、なおも立ち上がり、ジャマールの霊魂石を掴んだまま逃げようとする。
「なるほど、無差別格闘流に勇者の魔法のコンビネーション攻撃か。なかなかじゃな。武器くらいは返してやろう。しかし、ジャマールの霊魂石は頂いていくぞ」
「くそっ、この一撃で倒せなかったか…」
オレたちは、八宝斎がジャマールの霊魂石を奪って逃げるのを見て、悔しさに顔を歪めた。
八宝斎が逃げていくと、その場にオレたちの武器防具がバラバラと落ちてきた。