女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
オレたちは数日間、カジノで働いてお世話になった。カジノを後にする前に支配人に挨拶しに行ったんだ。
「達也君、らんまちゃん、本当にお疲れ様でした。おかげで、カジノの評判が上がりましたよ。このカジノの警備は四カ国でナンバーワンだってね」
支配人はにこやかに微笑んで言った。
オレは彼に感謝の気持ちを伝えながら、旅の目的について話したんだ。
「実は、オレたちレスランドの神について調べる旅をしているんです。知っていることがあれば教えてください」
支配人は少し考え込んだ後、答えた。
「レスランドの神は、古来から豊かな収穫と大地を守護する存在とされている。また、いたずら好きな神であるとも言われているね。まあ、あくまで伝承の範囲だけど」
オレはさらに質問した。
「その神様の封印が解かれているとか、そんな噂は聞いたことありませんか?」
支配人は首を振って言った。
「このカジノには、レスランドだけではなく、他3カ国の様々な情報も集まってくるが聞いたことはないな」
「しかし、もし何か手がかりがあれば、教えてほしいのですが。」オレは頼んでみた。
らんまも続けた。
「なんでもいいんだぜ?」
支配人は深く考え込み、景品担当者に特別な地図を持ってくるように頼んだ。
「ああ、そうだ。カジノの景品として保管していた古代神殿への地図があるんだ。ただ、古代の文字で書かれていて解読できず、捨てることもできない状態だ。そもそも、本物かどうかさえわからないんだよ」
「ぜひ、見せてもらえませんか?」
「うむ、構わないよ。それに、その古代神殿ではどんな願いでも叶うと言われているんだ。まあ、伝説に過ぎないけれどね。何せ、まだ誰も行ったことがないからな」
「願いが叶う場所か……」
自分の願いは何だろうか。らんまを幸せにできることだろうかと思案した。
景品担当者が地図を渡すと、カジノの客らしき青年が話しかけてきた。
「こんにちわ。初めまして。ロランと言います」
彼は、友好的な笑顔で言った。無意識に髪の房を指でいじりながら、親しみやすさを感じさせる態度を見せていた。
「ぜひ、その地図を見せてください!」
ロランに地図を渡すと、まだ、髪をいじる手を止めずに見入っていた。
この男が、すぐにでも解読できれば、話は早いのだが……。
「古代の文字なら、うちの爺さんが詳しい。一度、うちの爺さんに見せてみたらどうだ?」
オレは興味津々で尋ねた。
「そんな爺さんがいるのですか?どこにお住まいですか?」
「このカジノから北上した村に住んでいる。そして、うちの爺さんは、プタゴラスという名前だ」
「じゃあ、オレたちは、そのプタゴラスさんのところへ行ってみることにしよう。ありがとう、教えてくれて。」
客は忠告してくれた。
「ただし、ちょっとスケベで癖のある爺さんだから、気をつけてな」
「スケベで癖のある爺さんねぇ……なんか、嫌な予感がするぜ」
荷物を整理し、出発する間際に、支配人から餞別として、いくつかのアイテムを受け取った。これらのアイテムは、元々カジノの景品だったものだ。
ひとつめに、グリンガムのムチという伝説の武器をらんまに渡された。ムチの使い手なら誰もが憧れるこの武器は、女性にしか扱えないことから、らんまが装備することになった。
「まったく、こんなムチまで使わなきゃいけねぇのかよ…」
らんまは不機嫌そうに言ったが、槍と併用して使うことにした。
ふたつめに、ポラロイドカメラをオレに渡された。支配人がオレとらんまを撮影して、カメラの性能を教えてくれた。元の世界のポラロイドカメラと同じ性能で、シャッターを押すと写真が出てくる。ただし、数は無限だ。多くのコインでの交換数を要することから、この世界では貴重品のようだった。
「これは、すごいな。写真がすぐに現れるんだ。」
そして、みっつめのアイテムは、最強の女性防具だった。支配人はらんまにこれを着てほしいと言った。らんまはしぶしぶ着替えに行った。オレは今までのビキニアーマーもすごく良かったからと残念がっていると、戻ってきたのは、バニーガール姿のらんまだった。
「おい、またバイトする気か?」
オレはからかって言った。
らんまは不機嫌に答えた。
「これは、不思議な繊維で作られたバニーらしくて……。って、なんで、オレがこんな格好で旅しなきゃいけねーんだよ、これじゃ、まるっきり変態女じゃないか」
らんまは支配人に怒りをぶつけた。
支配人は苦笑しながら説明した。
「だが、このバニースーツは見た目に反して、防御力が高く、動きやすいんだ。だから、らんまにぴったりだと思っているんだよ。」
らんまは、バニースーツを着たまましぶしぶ馬車に乗り込んだ。オレたちはプタゴラスの家を目指して、カジノを後にした。
馬車が進む中、オレとらんまはそれぞれの装備を試しながら話し合った。
「このムチ、すごいんだぜ。よく伸びるし、操りやすい。」
らんまはグリンガムのムチを振り回しながら言った。
「それは良かったね。あれだけ嫌がってたくせにさ?」
オレはらんまを励ました。
らんまは少し照れながら、「まあ、なんだかんだで役に立ちそうだし、悪くないかもな。これで、無差別格闘早乙女流・鞭殺法でも極めよっかな」と答えた。
オレはポラロイドカメラをいじりながら、この旅の写真を撮るのもいいかもしれないと思った。その時、馬車の揺れに合わせて、バニーガール姿のらんまがふらついた。
「やっぱり、この格好は恥ずかしいな。」
らんまは顔を赤くしながら言いつつ、バニースーツの耳を触っていた。
オレは思わず笑いがこみ上げてきて、「でも、バニーガールのらんまはめちゃくちゃ可愛いんだぜ。まるでバニーらんま♪」と言葉を連ねた。
らんまは「ちょっと!変なこと言わないでよ!」と反論しつつ、顔をさらに赤くして、恥ずかしそうに耳を隠した。
オレたちがプタゴラスの家に向かって進む間、道中で様々なモンスターと戦い、新しい装備を試す機会も増えた。バニーガール姿のらんまも、徐々にその恥ずかしさを忘れ、戦闘で活躍するようになった。
「でもね、考えてみたんだけど、これから会いに行くプタゴラスが古代文字を解読できるんだったらさ、あのロランってやつが地図を手に入れて、解読して、願いを叶える場所に行けばいいんじゃないかな?」
「確かに、らんまの言う通りだよね。でも、カジノの景品だったことを考えると、もしかしたらロランはそのことを知らなかったのかもしれないね」
「まあ、どっちにしろ、行ってみないとわからないしな♪」
らんまは、そんなことを気にしない様子で村へと向かった。
数日後、オレたちはプタゴラスが住む村に到着した。村は静かで平和そうな雰囲気だった。オレたちは村人にプタゴラスの家を尋ね、彼の家を訪ねることにした。