女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
パーティが始まる前、オレは城の者にボロボロの鎧から貴族の服に着替えさせられていた。オレは少し緊張していたが、ウェスティリアの人々に感謝されることに喜びを感じていた。
パーティ会場に入ると、華やかな装飾と楽団の演奏が迎えいれててくれた。ウェスティリアの人々がにこやかに談笑し、おいしそうな料理が並ぶ食卓を囲んでいた。街から国境の村まで一緒にいった兵士も、己の武勇伝を熱く語っていた。オレは自分がこんな場所に立っていることが信じられないくらいだった。
その時、ウェスティリア王がオレのもとにやってきた。
「達也よ、その貴族の服がよく似合っておるぞ。今宵は思う存分楽しんでくれ。お前たちの勇気と努力を讃える夜だからな」
オレは、王に感謝の言葉を述べた。
「ありがとうございます、陛下。こんなに素晴らしいパーティに招いていただき、光栄です」
王はにっこり笑って、オレに励ましの言葉をかけた。
「達也よ、恐れることはない。お前はこの国の英雄だ。人々はお前を讃え、尊敬している。だから、胸を張って楽しんでくれ」
その言葉に勇気づけられ、オレは少しずつ緊張がほぐれていった。そして、パーティが始まった。ウェスティリアの人々と笑い、踊り、食事を楽しんだ。
慣れない服ながらも、パーティを楽しんでいると、青いドレスを着た美しい女性が目に入った。その美しさに見惚れてしまい、思わず足が止まった。
遠目に見ても、その女性のスタイルは抜群で、髪は艶やかに輝いていた。気品に満ちたその姿に、オレは心を奪われてしまった。オレは、らんまという妻がいるのに、こんな美しい女性と知り合えたらと思ってしまった。声をかけてみたくなったが、申し訳なさで躊躇してしまった。
「で、でも……、べつに声をかけるぐらい、問題ないよな」
オレはその美しい女性に惹かれている自分を抑えきれず、つい最低な考えが浮かんだ。あとで、らんまには謝ればいいかと考え、その女性に近づいた。
「すみません、あなたの美しさに見惚れてしまいました。こんな素晴らしいパーティに招待され、さらにあなたと出会えて幸せです」
オレは、緊張しながらもその女性に声をかけた。すると、女性は振り返り、微笑んでオレを見た。
「へぇー、こうやってナンパするんだ? 達也って」
その瞬間、オレは驚愕した。その声、その笑顔、どこかで見たことがある。そして、オレは気付いた。その女性は、なんとらんまだった。
「ら、らんま!?どうしてこんな格好に…?」
オレは、驚きとともに照れくささで顔が真っ赤になっていた。らんまは、苦笑しながら答えた。
「陛下からのリクエストで、こんな格好をしてみろって言われたんだ。まさか達也にこんな風に話しかけられるなんて思わなかったけどな」
オレは、恥ずかしさで言葉が出なかった。らんまは、オレの様子を見てにっこり笑った。しかし、その笑顔は作り笑顔で、鬼の形相が見え隠れしていた。
「てめぇー、オレという妻がいながら、ナンパしただろー!このドスケベ野郎」
オレはらんまの怒りを感じ、恐ろしくて言葉が出なかった。しかし、らんまがこんな姿で現れるなんて予想もしていなかったし、正直、らんまのことは可愛いとは思っていたけど、ドレスを着ると、ここまで美しいだなんて……。
「らんま、ごめん! 本当にらんまだとは思わなかったんだ。めちゃくちゃ綺麗な人がいるなって。だけど、本当に美しい。すごいよ、らんま!」
ここは、もう謝罪よりも、誉め殺しだ。らんまのナルシスト心をくすぐるしかない。でも、オレの言葉は本心でもあった。
らんまは、まだ怒りながらも、オレの言葉に少し照れたような表情を見せた。
「まぁ、そんなに褒められたら、ちょっとは許してやるか。でも、他の女をナンパしたりしたら、絶対に許さないからな!」
浮気どころか、ナンパしただけでも命の危険を感じた。
オレは、らんまに改めて謝罪し、彼女と踊り始めた。その時のらんまの笑顔は、これまでにないほどに輝いていた。
「らんま、本当に美しいよ。オレは、こんな素晴らしい妻に恵まれて幸せだ」
らんまは少し照れながらも、嬉しそうに微笑んだ。
「お世辞でも受け取っておくぜ♪ ありがとう、達也。でも、オレはいつもの姿のほうがいいな。こんな格好よりも、一緒に戦っている時のほうが自分らしいと思うんだ」
オレは、らんまの言葉に心から同意した。
「そうだね。らんまと一緒に戦えることが、オレにとって最高の喜びだ。これからもずっと一緒にいような」
二人で笑顔を交わし、その後のパーティを楽しんだ。ウェスティリアの人々も、らんまの美しさに驚きつつ、その姿を祝福した。
ウェスティリア王も前に出てきて、オレたちを称える言葉を述べた。
「達也よ、らんまよ。お二人の勇敢な戦いのおかげで、我が国は平和を取り戻せました。今宵は、お二人に感謝の気持ちを伝えるためのパーティだ。どうか心から楽しんでほしい」
そして、オレとらんまにウェスティリアの勇者の称号を与えてくれた。
「達也よ、らんまよ、これはお前に与える勇者の称号だ。二人の勇気と力を讃えるものだ。これからも、この国を守ってほしい」
オレは、感激してその称号を受け取った。そして、らんまと改めて誓った。これからも、二人で力を合わせ、ウェスティリアの人々のために戦っていくことを。