女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
夕暮れ時、ウェスティリアのグルメストリートは柔らかなオレンジ色の光に包まれていた。通りには活気に満ちた人々が行き交い、人々の笑顔と話し声が空気に溶け込んでいた。オレは、こんなにも賑わう街で働けることに感謝していた。
らんまはは、相変わらず笑顔でお客さんたちを楽しませていた。
「達也、そろそろ結果発表だよ。緊張するね」とらんまが言った。
オレも心臓がドキドキしていたが、「大丈夫だよ、らんま。僕たちの努力は報われるはずだ」と言って励ました。
いよいよスイーツウォーズの結果発表が始まり、順々に店名が呼ばれていった。隣のらんまはウェイトレスの姿に戻っている。オレたちの店と紅つばさのクレープ屋が最後の2つに残った。
「そして、今回のスイーツウォーズの優勝店舗は…」司会者がドラムロールを切らせ、会場はどよめいた。
息をのむ瞬間、司会者が続けた。「達也とらんまのパフェ専門喫茶店PANDです!おめでとうございます!」
オレとらんまは、喜びに溢れて互いに抱き合った。勝利の瞬間、オレたちの心はひとつになった。
紅つばさは、どこか悲しそうにしていた。負けたほうは店を去らなければならないという約束をしていたため、彼女の店はグルメストリートから去ることになっていた。
「わかったわ……、すっぱりあきらめます。さよならっ」
そういって、木に扮した紅つばさが去っていった。
紅つばさが去る姿を見送りながら、オレとらんまは心配そうに名前を呼びかけるだけだった。
「つばさ……」
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すっかり日が落ち、ウェスティリアのグルメストリートは昼間の賑わいから一転して、静かになっていった。オレたちも店の片付けを始めた。オレはふと、らんまがお客さんたちと楽しそうに会話していたことを思い出し、何故か心にモヤモヤとしたものが残っていた。
「らんま、さっきのお客さんたちとの会話、すごく楽しそうだったね」
「そうかな?まあ、楽しんでるお客さんを見るのは嬉しいよ」
オレは勇気を出して、自分の気持ちを打ち明けることにした。
「実はね、らんまがあんなに露出の高い姿でお客さんと楽しそうに話しているのを見て、ちょっと嫉妬していたんだ」
「え、嫉妬?何で? つばさの店に勝つためだからしょうがないじゃないか?」
「だから、それが嫌なんだよ。らんまの笑顔がお客さんに向かっているのを見るのが、なんだか複雑な気持ちになるんだ」
オレは思わず声を荒げてしまった。らんまは勝つためのことだったけど、どこかで、仲良さそうに楽しく話していたことに嫉妬してしまっていた。頭ではわかってるけど、心の整理が終わっていない。そんな感じだった。
らんまは顔をしかめて反論した。当然の反論だ。
「何言ってんだよ、達也。オレたちが店を守るためには、お客さんを楽しませないといけないんだぞ。それが仕事だろ?」
「わかってる。それでも、らんまが他の人に笑顔を向けているのが、どうしても許せない気持ちがあるんだ。ごめん、らんま、変な事言ってるのはわかってる……」
「達也、そんなに僕の笑顔が大事なのか?」
「うん。らんまの笑顔はオレにとって特別だから、他の人に向けられるのが辛いんだ」
「達也も困ったやつだな。でも、安心しろ。オレの一番の笑顔はいつも達也に向けてるからさ。そうだ、じゃあ、達也、そこに座れよ。接客してやるからさ♪」
と言ったらんまは、バックヤードへ行き、再び、バニーのヘアバンドを付けたマイクロビキニ姿で戻ってきた。
オレは、らんまの言葉に顔が熱くなるのを感じながら、指さされた席に座った。そしてらんまが笑顔で近づいてくるのを待っていた。
「おまたせ、達也。スペシャルな笑顔とサービスを用意してきたよ。それに特別メニューもあるよ」とらんまはにっこりと微笑んで、オレに向かって綺麗なカーブを描くウェイトレスのように軽やかに歩いてきた。
オレとらんまの接客ごっこが始まった。