※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

283 / 480
〜これまでのあらすじ〜

サラトバでは、魔皇軍の奇襲が各地で起こっていた。その対策として行われた四カ国遠隔魔法会議では、魔皇軍の拠点を特定し、なおかつ誘拐された娘たちを救助するため、戦闘力のある女性戦士をわざと誘拐されるように仕向ける作戦が提案された。その中で、らんまが任務を受けると名乗りを上げた。そして、達也は、身体が小さくなるアイテム「妖精の粉」を用いて、らんまに同行する。二人は見事、魔皇軍の基地への潜入を成功させたのだった。


9-7.看守に変装

オレとらんまは魔皇軍の基地の中をさまよっていた。

 

石畳の床や石でできた壁が続く、暗くて湿った通路を進んでいくと、遠くにはかすかな光が見えた。しかし、その光がどこに続いているのか、どうやって辿り着くのかは、全く分からなかった。

 

「この魔皇軍の基地、広すぎるんじゃないか?こんなに広い場所で、囚われた娘たちがどこにいるかなんて見つけられるのか?」

 

らんまは胸元にいるオレと会話をしながら、足を進める。急いで娘たちを解放したいところだが、音を立てすぎれば、魔皇軍に見つかってしまう。

 

「この基地は広いだけじゃなく、迷路みたいになってるな。わざと敵が入り込んでも、中々抜け出せないようにしてるんだろうな」

 

こういった入り組んだ基地というのは常套手段だ。しかし、攫われたときにスムーズに牢獄まで連れていかれたことから推測されると、なんらかの地図がどこかにあるかもしれない。

 

その時、遠くから足音が聞こえてきた。どうやら、魔皇軍の看守が近づいているようだ。オレとらんまは隠れる場所を探したが、この通路には隠れる場所がなかった。それならば、戦うしかない。

 

「らんま、聞いてくれ。看守が近づいてくる。オレたちには戦うしかない。だが、オレは小人でお前の胸にいるため、直接戦うことはできない。だから、お前にはぶりっ子や色仕掛けを使って看守を油断させ、その隙をついて倒してもらいたい。あまり騒ぎにならないようにな」

 

らんまは少し困った顔をしたが、すぐにその表情を変えた。

 

「ったく、仕方ねぇな……」

 

魔皇軍の看守がすぐそばまで来た時、らんまは大胆にも胸元を強調するポーズをとり、看守に媚びるような声で話しかけた。

 

「ちょっと、ここで道に迷っちゃって……。もしも、また、元にいた牢獄まで連れていってくれるなら、私、なんでもしてあげるわよ〜??うふふ」

 

「えっ……なんでもって、エッチなことも?!」

 

看守は一瞬戸惑ったが、すぐにらんまの色仕掛けに騙され、油断して近づいてきた。

 

「その前に、一生、眠ってやがれ!!」

 

らんまはその隙を見逃さず、看守の急所を狙って瞬時に一撃を放った。看守は気絶し、地面に倒れた。

 

らんまは看守のポケットを調べると、ちょうど良いサイズの地図が入っていた。これで基地の構造が分かるだろう。

 

気絶した看守は小柄な体型で、少し大きめだが、らんまが着ても、さほど、問題のなさそうな服のサイズだった。ここは、魔皇軍の基地だ。看守の姿に変装して、娘たちの居場所を探すのが一番効果的だろう。

 

「よし、らんま。ドレスから、こっちに着替えてもらってもいいか?」

 

「へっへへへ、スパイ映画みたいで、けっこうワクワクするな。変装って!」

 

【挿絵表示】

 

らんまは素早く看守の服を脱がせ、自分の服と交換していった。

 

着替えが終わったらんまは、小さなオレを再び、胸元のポケットにいれた。

 

「へぇー、めっちゃくちゃ似合うじゃないか。女看守みたいだ」

 

「ふふ、まぁな♪オレってこういうのも似合っちゃうんだよな。よし、達也。これでオレたちも魔皇軍の一員に見えるだろう。地図を見ながら、娘たちが囚われている場所を探し出そう」

 

らんまは看守に変装して、オレを胸元に隠しながら、魔皇軍の基地を探検していった。

 

【挿絵表示】

 

 

少し歩くと、別の看守と遭遇した。らんまは緊張しながらも、看守に話しかけた。

 

「あのさ、ちょっと教えてくれる?囚われている娘たちがどこにいるか、知ってる?」

 

「おいおい、新米か?囚われた娘たちは、東の牢獄にいるぜ。もう少し慣れてから、そんなことも知ってるはずだがな」

 

らんまは内心ホッとしながらも、さらに情報を聞き出そうとした。

 

「そうだよな、ありがとう。んで、この魔皇って奴は一体何者なんだ?」

 

「まさか魔皇についても知らないのか?魔皇はこの世界を支配しようとする強大な魔族の王だ。八宝斎様がジャマールの霊魂石で復活させた。魔皇様の力は計り知れないほど強大で、我々魔皇軍は彼のために戦っているんだ」

 

「なるほどね。魔皇のために戦っているのか。でも、なんでそんなに強力な魔皇が、娘たちをさらってるんだ?」

 

「おいおい、それも知らないのか?ホント、教育係りはどうなってるんだ。魔皇は娘や姫たちを誘拐することで、サラトバの国々が簡単に、ここを攻めてこないようにしているんだ」

 

「なるほど、ありがとうな……!んじゃ、オレ、じゃなかった、私は東の牢獄を警備いってくる」

 

らんまとオレは、看守から得た情報を元に東の牢獄へと向かった。地図にも書いてあるから、間違いないだろう。薄暗い通路を進むうちに、だんだんと空気が変わってきた。緊張感が高まり、らんまの足取りも速くなった。

 

東の牢獄に到着すると、黒い門が目の前に立ちはだかっていた。らんまは、看守の服を着ているので、すんなりと門が開かれた。門の中に入ると、牢獄が並んでいるのが見えた。

 

「達也、ここだ。さあ、どの牢獄に娘たちがいるか探そう」

 

オレとらんまは、牢獄を一つずつ調べ始めた。幾つかの牢獄を調べた後、ついに娘たちが囚われている牢獄を発見した。

 

「達也、ここだよ。娘たちがいる!」

 

らんまは牢獄の扉を開けると、薄暗い中に怯えた顔をした娘たちがいた。彼女たちは疲弊していて、涙が流れていた。

 

「大丈夫。オレたちは、みんなを助けに来た。四カ国の遠隔会議で決めた作戦でね。だから、もう、安心してくれ。これからみんなを連れて出るから、少しの間だけ我慢してね」

 

娘たちはらんまの言葉に安堵の表情を浮かべ、一縷の希望に縋った。そして、オレとらんまは娘たちを連れ、魔皇軍の基地から脱出するために、再び暗い通路を進み始めた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。