※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

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9-23.グランゼン王宮〜希望を背負って

オレたちはついにグランゼンに到着した。この土地は魔皇軍の奇襲を受けつつも、復興の兆しを見せていた。オレとらんまは以前、グランゼンの火山には来たことがあるけど、街自体には足を踏み入れたことがなかったんだ。

 

街に入ると、黒い建物が立ち並ぶ光景に目を奪われた。まさに軍事国家といった風情だ。でも、そんな厳しい環境の中でも、人々は懸命に生きている姿が印象的だった。ウェスティリアと対抗していた頃のグランゼンのイメージとはまるで違う光景が広がっていた。

 

「へぇ、グランゼンってこんな感じなんだ。意外と活気があるな」と、らんまが驚きの声をあげた。

 

「うん、確かに。オレもこんな風に元気になってるとは思わなかったよ」とオレも同意しながら、街の様子を見ていた。

 

クレオも興味津々で周りを見回していた。「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ここってすごいとこだね!オイラもがんばらなきゃ!」

 

そんな中、オレはグランゼンの王に挨拶するべきかどうか悩んでいた。遠隔会議で一度、彼と話したことがあるから、挨拶に行くべきかなと考えた。

 

「らんま、オレたち、グランゼンの王に挨拶しに行くべきだと思うんだけど、どうだろう?」オレはらんまに意見を求めた。

 

らんまはちょっと考えて、「うん、いいんじゃない?せっかくだし、一度、顔を見せておいた方がいいかもね」と同意してくれた。

 

そこでオレたちは、グランゼンの王宮へ向かうことにした。街を歩いていると、復興作業が活発に行われている様子があちこちで見られた。人々は力を合わせて、街を取り戻そうと努力している。その姿には感動させられるものがあった。

 

オレたちが王宮の黒門に到着すると、予想通りの厳重な警備が敷かれていた。緊張感が漂う中、オレたちは進むことに躊躇した。

 

警備兵に気づかれると、手をあげさせられ、じっとその場で監視された。オレたちも危険人物ではないことを伝えるため、武器を一時的に置くことにした。

 

「お前たち、本当にウェスティリアの者か? 魔皇軍が化けてたりしないだろうな?」警備兵が疑いの目で問い詰めてきた。まあ、確かにそう聞かれて、魔皇軍が化けていたんだぜと正体を明かす魔皇軍もいないだろうけど。

 

「全然怪しいもんじゃねぇよ。見ての通り、どこにでもいる冒険者だろ?」

 

【挿絵表示】

 

 

堂々と答えるらんまの横でクレオはイタズラっぽい笑みを浮かべて、続けた。

 

「まぁ、こんな大きなおっぱいの女戦士はらんま姉ちゃん以外、いないけどな!はっははは」

 

ボカンッ!!

 

クレオの言葉に、らんまは大きくげんこつで彼を殴った。それを見た警備兵は、「らんま」という名前に聞き覚えがあったのか、顔色が変わり、思い出したようだった。

 

「あぁあーー、そういえば、魔皇軍への潜入作戦を成功させた女戦士らんま様と、勇者達也様でしたか。これはこれは、失礼しました。ささ、お通りください」と、警備兵は礼を述べて道を開けてくれた。

 

オレたちはほっとした表情で、黒門をくぐり、王宮の中へ進んでいった。

 

「痛ててて……、らんま姉ちゃん、そんなに強く殴らなくても……」

 

「ふんっ……なんとでも言いやがれ。達也の発情期が収まってきたかと思ってきたら、こんなスケベガキと冒険なんてな?」

 

オレたちが王宮の中を進むと、美しい彫刻や絵画が飾られた広々た廊下が広がっていた。王宮の壮大さと威厳に圧倒されながら、オレたちは王の間へと向かった。

 

クレオはまだ頭を押さえながら、「らんま姉ちゃん、本当におおげさだよな。オイラ、ただ冗談を言っただけだし……」と言いながら、足早に進んでいた。

 

らんまはクレオを睨みつけながら、「お前も、そんなこと言ってる場合じゃないんだぞ。ここはグランゼンの王宮だ。失礼のないようにしないと、問題起こしちまうぜ」と釘を刺した。

 

オレは二人のやり取りを笑顔で見ながら、心の中で思った。クレオもらんまも、お互いに気に入っているのかもしれない。こんなやり取りができるのは、お互いに信頼し合っているからだ。それに、いつも失礼な態度を取っているのは、らんまのほうだけどと思ったけど、それは心の内にとどめておいた。

 

とうとう王の間に到着し、大きな扉が開くと、豪華な内装と装飾に圧倒されるほどの空間が広がっていた。かなり頑丈な造りなので、魔皇軍の攻撃もここまでは及ばなかったのだろう。真ん中には大きな玉座があり、その上にグランゼンの王が座っていた。周りには彼を取り巻く家臣たちが並んでいた。

 

オレたちが膝をついて頭を下げると、グランゼンの王は優しく微笑んで言った。

 

「勇者達也様、そして女戦士らんま様。この度は、我が国の姫や娘たちを魔皇の基地から無事に救出してくださり、心から感謝申し上げます。おかげさまで、民たちの士気も下がらずに、こうして復興を目指して取り組んでおります」

 

オレは頭を上げて答えた。「いえ、グランゼン王。これも私たちの使命です。しかし、まだ魔皇がこの世に存在している限り、安心はできません。私たちは再び魔皇と戦うことを決意しました」

 

王は眉をひそめて言った。「それは重い決意だ。しかし、おそらくそれが正しい道だろう。何か私たちにできることはあるか?」

 

「実は、そのためにお願いがございます。魔皇城は雲の上にあり、陸路ではたどり着けません。ですので、グランゼンとエルフェアルの間にあるタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟の奥にある転移エーテルをお借りしたいのです」

 

王はしばらく考え込んだ後、うなずいた。「そうか、その転移エーテルを使えば、確かに雲の上へ行くことができるだろう。しかし、それは我が国の宝であり、簡単に貸すわけにはいかない。だが、お前たちが姫たちを救ってくれたことを考えると、その願いを叶えるのも我が国の義務だろう。よろしい、転移エーテルをお貸ししよう」

 

「ありがとうございます、王様。この恩は必ず返します。そして魔皇を倒し、このサラトバに平和を取り戻すことを誓います」

 

王はにっこり微笑んで言った。「その言葉を信じている。勇者達也様、女戦士らんま様、そして若き冒険者クレオ君、皆の期待と祝福を背に、魔皇を倒すための旅に出発するのだな。我がグランゼンの民も、そして他の国々の民も、お前たちに希望を託している。どんな困難に遭遇しても、決して諦めず前進してほしい」

 

「ありがとうございます、王様。我々は決してその期待に応えるため、全力で戦います」

 

らんまも力強くうなずいた。

 

「オレたちにできることは何でもやるぜ。魔皇を倒して、この世界に安らぎを取り戻すまで、絶対に諦めねぇ」

 

「オイラも全力で応援するぜ、達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん!一緒に魔皇をぶっ倒そうぜ!」

 

そんなオレたちの決意に、王と家臣たちも力強くうなずいてくれた。そして、王は家臣に指示を出した。

 

「転移エーテルへ案内してくれ。そして、彼らが無事に雲の上へ行けるように、全力でサポートするのだ」

 

家臣たちは「はっ!」とうなずき、オレたちをタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟へと案内してくれる事となった。

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