女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
翌朝。
「号外!号外だよー!」
新聞屋がエドワルディアの街のメインストリートで声を張り上げている。
「号外だって?」
「なんだなんだ」
人々は撒き散らされた号外を手に取る。一面にはこんな見出しが踊っている。
『速報!!らんまと達也のドスケベロミオとジュリエット、パワーアップ大型公演!!!』
男たちは沸き立った。いまや、エドワルディアの男の間でらんまと達也が演じている恋愛劇のウワサを知らない者はいない。
「ただでさえあんなにエロいらんまと達也の劇がパワーアップだって!?」
「らんまほどの女のセックスなんて、一生拝めないくらいなのに・・・これ以上いったい何が起きるっていうんだ?」
「いくらでも出すぜ!この公演を見逃したら死んでも死にきれないぜ!」
ロミオとジュリエット大型公演当日。エドワルディア中の店は休みになった。それもその筈、仕事とらんまだったら誰もがらんまを取るだろう。仕事なんかやっている場合では無い。今、世紀の公演が始まるのだ。劇場は鮨詰めだった。普段の2倍、3倍の料金でチケットを売っても飛ぶように売れた。エドワルディアのみならず、遠方からも人々が押しかけているようだった。劇場では始まって以来のこんなに大勢の観客に驚き喜び、特例として立ち見の観客の入場を許したために普段の数倍以上の人数が来場していた。
「ひゃ~、たっくさん客が入ってるな!」
舞台袖から観客席を覗き、嬉しそうな声を上げるらんま。
「で、マネージャー。あの話、本当だろうな?」
「ああ!もちろんだとも」
オレがマネージャーに確認すると、マネージャーはニコニコと機嫌良く答えた。
「全ての観客を満足させることができたら、今日の収入の半分はお前たちのものだ!」
この劇場始まって以来の大入りにマネージャーは笑いが止まらない。オレ達はニヤリと笑った。これだけの客なのだ。チケット代の半分を貰ったとしても、十分な路銀に余りある金額だ!
「任せとけよ、マネージャー」
「今まで以上に過激なオレ達のドスケベロミオとジュリエットを見せつけてやるぜ!」
◆◇◆◇
らんまが舞台上に姿を現した瞬間、観客が一斉に歓声を上げた。清楚なデザインのジュリエットの衣装。いつもなら優雅なドレスがらんまの上品さを引き立てているのだが・・・。今日のジュリエットの衣装は改造されている。胸部分は大きく切り取られ、らんまの豊かな乳房が露出している。ドレスはスリット入りミニスカートに改造され、らんまのムチムチの太ももが衆目に晒されている。そして・・・。なんと、らんまは既にパンティをつけておらず、堂々とオマンコを人々に見せつけていた。
「こ、こんなにエッチな姿、いいのかよ!!!」
「最初っからこれじゃ、今日はいったいどうなるんだ!?」
騒ぎ立てる観客が幾分静かになったところを見計らって、らんまは咳払いした。
「お前ら、今日の公演は一味違うぜ」
なんだなんだ、何をする気なんだと期待に溢れるか観客達。らんまの次の言葉を聞こうと一気に静まり返る。
「オレはこれでも武闘家だ!今日はこの舞台上で、オレとやる気のある挑戦者とこのドスケベジュリエットの衣装で戦ってやるぜ!」
観客達から歓声が上がる!
「あ、あんなスケベな衣装で飛んだり跳ねたりする気か!?」
「し、しかもらんまと戦ったりしたら、らんまを間近で見れたり触ったりできるのか!?」
「写真撮影はアリなんだろうな!?」
らんまは声を張り上げる。
「ああ!なんでもアリだ!さぁ、誰か勇気のあるヤツはいないか!?」
一人の男が声を上げる。
「なんでもアリ!?もし、オレが勝ったららんまを犯してもいいのか!?」
らんまは少し驚いたような顔をしたが、すぐにニヤリと笑った。オレは舞台袖で手を握り締めた。らんま、それは流石にマズいんじゃないか!?でも、らんまの性格上、受けた挑戦を断るわけがない。
「おう!いいぜ!もしこの中にオレに勝てるような男がいるならな!」
らんまは言い切った!劇場中の男どもが歓声を上げて舞台に殺到した。
らんまへ挑むために最初の男が前に出た。彼は自信に満ちた笑みを浮かべながら、らんまへとかまえた。多少は武道の経験はあるかもしれない。
「それじゃ、まずはオレ様から手合わせお願いするぜ。泣いても知らないからな」
男が茶化すように言うと、観客からは笑いと歓声が上がった。
らんまは肩をすくめ、挑戦者をじっと見つめている。
「ああ、いいぜ。でも、オレは格闘と名のつくものに負けることはないんだ」
男は軽く笑いながら構え、数歩前に進んだ。オレにはもう数秒後の光景が見えていた。こいつでは、らんまには勝てないだろう。
男がらんまに向かって一撃を放つと、らんまはそれを軽々と避け、すぐに男の背後を取った。
「なんだ、それだけ?もっとちゃんとやってよ!」
らんまが冷やかしながら言う。
男は顔を赤くして再び挑むが、今度はらんまが軽く足を払い、男を地面に叩きつけた。観客からは歓声とともにどよめきが起こる。
「あーっと、ごめんな!もうちょっと持つかと思ったんだけど。誰か、もう少しマシな挑戦者はいないの?」
「ちょっと、らんま。少しは手加減しろって……」
オレの声は、周囲の騒ぎにかき消されて、らんまの耳は届いていなそうだ。
らんまが観客に問いかけると、次の挑戦者が名乗りを上げた。
次の男が進み出る。
「オレがやらせてもらうぜ!」
「あら、どうぞどうぞ。ちょっとは楽しませろよな」
らんまの戦闘狂な振る舞いは、まるでドラゴンボールの悟空のようでもある。
新たな挑戦者は大柄な体を持つ男で、観客も期待を寄せる。男は力強い一撃を繰り出すが、らんまは機敏にそれをかわし、軽く手刀を振るって男の腕を掴み、一瞬で投げ飛ばした。
「へっ……?!うわぁああああ!!?」
男が地面に叩きつけられながら叫ぶ。
「そう簡単にはいかないぜ。早乙女らんまを倒したけりゃ、もっと真剣に来なきゃ」
舞台上では男たちがらんまに挑むも、次々と倒されていった。らんまの身のこなしは、あまりにも素早く、誰も触れることさえもできなかった。らんまの戦闘スキルはこの街の誰にも匹敵しない。
「へっへへ、どんなもんだ。次、次!」
らんまが観客に向かって叫ぶと、舞台上にはさらに興奮の波が押し寄せた。らんまのアグレッシブな姿勢と、その戦い方に、観客は熱狂している。
次々と舞台に上がる男たちも、らんまの足技や投げ技、手刀によって次々に倒されていく。らんまの動きはあまりにも迅速で、一瞬で相手の攻撃をかわし、反撃に転じる。中国武術を自らの格闘スタイルに取り込み、さらに、この異世界での数々のバトル経験もらんまの戦闘力に加担しているのであろう。
「次はオレがーー!」
「その次はオレだぁーー!」
挑戦料は徴収していないため、腕に覚えのない者も挑んでは散っていく。
男たちの挑戦が続く中、劇場の熱気はさらに高まっていった。単にらんまに触れたいだけの者、写真を撮ろうとする者など、様々だった。しかし、どんな挑戦者であれ、らんまは一貫して冷静かつ確実に彼らを圧倒していく。
舞台中央に立つらんまの前に、一際、長身な男が進み出た。手足の長い男だ。
彼の手足は長く、その姿は観客たちの間で一層のざわめきを引き起こす。もしかすると有名な男なのかもしれない。黒衣に身を包み、鼻や口元をすっぽりと隠すマスクをつけているため、その表情は見えない。物静かで、しかし確かな威圧感を漂わせるその姿は、明らかにこれまでの対戦相手とは一線を画していた。
「あいつは、エドワルディアで有名な暗器使い、セラルディだ。たしか、パーティを組んだ女の子を強姦して、ギルドを追放されたんじゃなかったか?」
ざわめく観客の中から、セラルディの過去について知る者がささやく声がさらに広がり、興味深そうにその情報を耳に入れる者たちで劇場は一時的な騒然とした雰囲気に包まれた。しかし、その噂が彼の戦闘能力にどのような影響を与えるかは、見る者すべてが注目しているところだった。
セラルディ自身は、周囲の話題に動じる様子もなく、冷静そのもの。彼はゆっくりと中央の舞台に歩みを進めると、観客に向かって静かに頭を下げた。その動作には、何かを訴えかけるような重々しさがあった。
「私の過去は過去。今はただ、この舞台で技を競う者です。らんまさん、ぜひ、手合わせ願いたい」
彼の声はマスクによって少し抑えられているが、その中にも自信と決意が感じられる。
その冷静さとは裏腹に、戦いへの熱意が感じられた。らんまは一瞬、相手を見定めると、肩を竦めながら応じる。
「おお、ムースと同じ暗器使いか。面白そうな相手だな。オレは相手が誰だろうとかまわないぜ」
らんまと暗器使いセラルディの戦いがはじまった。