女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
翌朝、オレとらんまは抱き合ったまま目を覚ました。窓から差し込む朝日が眩しい。今日はいい天気になりそうだな……と思いながらも、オレはまだ眠かったので、まだ、ベッドから起き上がれずにいた。
すると、突然部屋のドアが開き、誰かが入ってきた。
アレックスだ。必死の形相のアレックス。顔中汗まみれで、息もあがっている。
「はぁはぁはぁ……はぁはぁ、この部屋だったか……」
「なんだ、なんだ、朝っぱらから」
「た、たいへんなんだ、ナディアが……ナディアが、拐われた……!」
「「拐われたぁ……?!」」
アレックスは一瞬で呼吸を整えようとして、額の汗を拭いながら話し始めた。「昨晩、僕たちが寝ているところに何者かが侵入して、ナディアを連れ去ったんだ。目が覚めたとき、彼女の方のベッドはもう空で、このメモだけが枕元に残されていた。」
彼は震える手で折りたたまれた紙を差し出した。らんまがそれを受け取り、広げながら俺にも見せた。メモにはぎこちない字で、「彼女を取り戻したければ、指示に従え」と書かれていた。
「誰がこんなことを……? そして、何の目的でナディアを?」
俺が問いかけた。
「じつは……」
涙を浮かべながら、オレたちに頭を下げ始めるアレックス。
「この楽太郎ってやつに……達也とらんまが憎ければ、公演中にモンスターを放てと、僕らをそそのかしてきたんだ……」
やはり、あの公演中に突如、現れたグリーンドラゴンはアレックスたちの仕業だったか。
「本当にごめん……」
「いいんだよ、顔をあげろよ、アレックス。今は、そんなことを責めるつもりはない、とにかく、一刻を争う。ナディアを助けよう」
オレとらんまは、アレックスの話を聞いた後、すぐに行動を開始した。ナディアを助け出すことが最優先だ。そして、楽太郎との再会も避けられない戦いになるだろう。かつての戦いを思い出しながら、オレは準備を整えた。
「楽太郎か……またあいつとやり合うのか。」
らんまは真剣な表情で言った。
「でも、今度はナディアを助けるためだ。絶対に負けられない。」
「そうだな。前回の戦いで学んだことを生かさなきゃ。あいつの筆技は読みにくいが、一瞬の隙を見逃さないようにしないと。」
楽太郎は八宝斎と同じく100歳超えの老人だ。特殊な墨と筆を使った雷神猛筆拳の使い手で、実力はオレたち以上。性格や容姿は八宝斎と同レベル。かつて八宝斎に奪われた錦の蝶(にしきのちょう)を取り返そうと、「童子溺泉」に入り子どもになった。その子供状態の名は楽太郎。 もしも、やりあったら、多彩な筆技の前にオレとらんまが力を合わせても、簡単な相手ではない。
「それで、その指示というのは……?」
「それが、こういうことなんだ……」
楽太郎が提示してきた条件。それはオレたちの想像を越えるものだった。