女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
「「このたびは、ありがとうございましたっ!!!」」
宿の部屋で、オレとらんまに頭を下げて平身低頭するアレックスとナディア。
「本当になんて言ったらいいか・・・」
「感謝の言葉もありません!」
ナディアはブルブルと震えながら泣いている。余程心細かったのだろう・・・。
「いいってことよ!オレ達の性愛パワーの素晴らしさがわかったか!!」
らんまは快活に笑う。楽京斎を打ち破ってナディアを救ったオレ達の性愛パワー!オレ達のドスケベロミオとジュリエットに否定的だったアレックスとナディアも見直してくれたんじゃないだろうか?
「は、はい。最初は神聖な演劇場であんなことするなんてと思ったけど・・・」
「達也さんとらんまさんのバトルを間近で拝見して、素晴らしさがわかりました!」
アレックスとナディアは目を煌めかせている。
「躍動感溢れるらんまの演舞、力強い達也の魔力!素敵な肉体美だった!」
「それに、途中で楽京斎を騙した演技力!らんまは素晴らしいアクターだわ!」
こんなに手放しで賞賛されると、しかもオレ達を敵視していたふたりから褒められると悪い気分ではない。らんまも得意気に鼻の下を擦っている。
「あの演劇場で主役を張ってたふたりにそう言われると嬉しいぜ」
アレックスは首を横に振る。
「僕達なんて、らんま達に比べたらまだまだだ。僕達はこれでも役者を志して、この道1本でずっと二人で頑張ってきたんだ。でも・・・」
「お客さんウケはらんまさんと達也さんのロミオとジュリエットの方がずっと良かったわね。この通り、あっという間に抜かされてしまったわ」
悲しげな顔を見せるナディア。らんまは励ますように声を掛ける。
「元気出せよ、二人とも!そりゃーオレの身体は天下一だぜ!エドワルディア中の注目のマトになっちまうのもしょーがねーぜ!でもよ、お前らだって今まで演劇で頑張ってきたんだろ!?それなら自信持って胸張ったっていいだろーが!!!」
らんまはかつて敵意を向けられた相手とも和解すればすぐにすぐに温かい関係を築き、心から相手を思いやった優しい言葉を掛けられる人間だ。オレはらんまのそんな寛大さが大好きだ。らんまに鼓舞され、アレックスもナディアも幾分元気を取り戻したようだ。
アレックスとナディアとの出会いは確かに良くなかった。彼らはオレとらんまの特別公演に文句を付けてきて、エドワルディアの大通りで喧嘩を売ってきた。当初の印象は最悪だった。しかし、実際にこうして膝を突き合わせて話してみると彼らも決して悪い人間ではないということがわかる。アレックスもナディアも演劇に真摯だったからこそ、オレ達に厳しい意見を投げつけたのだ。
「・・・そうだ!」
声をあげたオレに3人の注目が集まる。
「アレックス!ナディア!オレとらんまに力を貸してくれないか?」
「達也、僕達に何かできることがあるのか?
「私たちにできることなら、助けてもらったお礼に何でもするわ!」
「達也?なんだ?何考えてんだ?」
協力的な姿勢を見せるアレックスとナディア、頭にクエスチョンマークを浮かべながら何が何だかわからんという顔をしているらんま。
「アレックス、ナディア、オレとらんまに演劇について教えてくれ!」
◆◇◆◇
オレとらんまはアレックスとナディアから演劇の手ほどきを受けた。彼らの稽古は時に激しく時に厳しく、しかし情熱的で演劇への愛に溢れていた。特にアレックスの指導は知識豊富でわかりやすく、オレとらんまは必死で二人から演劇について学んだ。
オレ達はどうしても、あの劇場の観客達にポルノ以外の魅力を見せつけてやりたかった。オレとらんまの愛情は、確かにエロい。エロのないオレとらんまのラブストーリーなんて考えられない。でも、オレとらんまの愛はエロだけじゃない!オレとらんまの間の絆、信頼、思いやり、そして何人たりとも壊せない相思相愛の不滅の愛情!!!このオレとらんまの育んだ愛情をあの大勢の観客に伝えずして、何が芸術だ!オレはエドワルディアに愛の証を刻み、伝説を残すんだ!オレとらんまは演劇に燃えた。