女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
密林は厚い緑で覆われ、日差しはわずかしか地面に届かない。湿気と熱が交じり合い、息をするのも一苦労だ。オレたちは茂みをかき分け、足元に注意しながら歩く。
島の内陸部へと足を踏み入れるにつれ、周囲の風景はさらに密生した緑に覆われていった。天然のアーチを作るように絡み合った古木や蔦が道を阻み、自然が作り出した迷宮へとさらに深く入り込んでいく感覚。木々の厚いキャノピーが空を覆っており、陽光は断片的な瞬間にのみ地面に届く。
湿度はほとんど雨林に近く、呼吸するたびに湿った空気が肺を満たす。地面は苔むした岩と腐葉土で覆われており、足が沈むほど柔らかい。奥に進むにつれて、大小さまざまな植物の葉が顔や腕に触れる度に、野生の本質が身にしみる。
「しっかし、蒸し暑いったら、ありゃしないぜ。ここは南の島かもしれないな?」
らんまが不思議そうに言った。
その疑問に、オレも頭を巡らせる。エドワルディアから船が出航して、オレたちの家があるソイツェストへは、通常なら一週間もかからないはずだった。しかし、船が難破したのは出発してから3日目のこと。記憶の中の地図を頼りに、エドワルディアとソイツェストを結ぶ。その航路の半分手前の位置にこの島はあるのではないだろうか。しかし、その地点に島などはない。
やはり、方角的に考えると、オレとらんまはそこから、大きく南に流されてしまったのかもしれない。しかし、あれだけの嵐の中、よくも生き延びれたものだ。オレとらんまの強運に感謝しなければならないな。
「まぁ、これだけ暑ければ、赤道に近いんだよ、きっと。時間はかかるかもしれないけど、この島の大きさや形がどんなものかを調べて、記憶の中にある地図と照らし合わせてみるべきかも」
「そうだな、そうするしかないよな」
この謎の孤島に漂流したときから、らんまは妙に落ち着いていた。助けがこない島にいる恐怖よりも、なんとかなるといった楽観的な価値観で過ごしているようだ。やはり、幼い頃から父・玄馬との旅が壮絶だったのかもしれない。
大抵のモンスターなら、オレとらんまが力を合わせれば、なんなく倒せるだろう。そもそも、オレたちは魔王や魔皇も倒した勇者と武闘家であるのだから。
湿度の高い密林を抜けると、突如として景色が変わった。目の前には整備されたようなヤシの木が並ぶ道が現れる。その様子は突如開けたリゾート地の入り口のようでもある。少しの驚きと共に、オレたちはその道に踏み入れた。
道の両脇には緑豊かなヤシの木が整然と並び、それがまるで歓迎してくれているかのようだった。しばらく進むと、木製の看板が現れた。「新婚さんいらっしゃい」と大きく書かれている。その隣にはさらに「Welcome 羽和井島」と彫られている。オレとらんまは互いを見て、驚きと戸惑いの表情を交わした。
「Welcome 羽和井島……?」