女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
らんまは驚きと怒りの表情を浮かべながら、オレをさらに強く押さえつけた。その怒りは一瞬にして倍増し、許すつもりだった気持ちが一気に吹き飛んでしまった。
「達也、お前…この状況で何を考えてるんだ!?」
「いや、違うんだ、らんま!これはその…本当に無意識で…!」
オレは焦りながら言い訳をするが、らんまの怒りは収まらない。怒りに満ちた顔でオレを睨みつけ、その手がさらに強くオレを押さえつける。
「ふざけるな!こんな時に…こんなことするなんて…!」
らんまの声は震えていて、その怒りは一層激しさを増していた。オレはその怒りを前に、言葉を失ってしまった。
「達也、本当に…許さないからな…!」
必死に力を振り絞って、オレはらんまの身体を押しのけ、再び逃走を開始した。背後かららんまの怒声が響く中、オレは全力で走り続けた。どうやら、この追いかけっこはまだまだ終わりそうにない。
オレは獣道を走り抜けながら、必死で隠れ場所を探してた。息は荒く、背後からはらんまの足音がどんどん近づいてくる。枝をかき分け、低く垂れた葉を払いながら、オレは小さな岩の陰に身を隠した。そこは川のそばで、水の流れる音がオレの息遣いをかき消してくれるかもしれない。
岩の陰に潜り込むと、オレは息を潜める。林の中は太陽の光で少しずつ明るくなってきており、木々の間には小鳥たちのさえずりが響いている。一見穏やかな森だが、オレの心臓の鼓動だけが異常に速く、どきどきと胸を打つ音が耳につんざく。
しばらくの間、らんまの怒声や足音が聞こえていたが、やがてそれも遠のいていった。しかし、安心するにはまだ早い。らんまは賢く、またオレを見つけ出すかもしれない。あのしつこい性格が、簡単にあきらめるとは思えない。そのため、オレはできるだけ小さくなって、岩と同化するようにじっとしていた。
「達也!出てこいよ!もう許すからさ!」
遠くかららんまの声が聞こえる。声には怒りよりも、もう一抹の疲れが混じっているようにも聞こえた。それでも、オレは動けなかった。この隠れ場所がバレたら、また追いかけっこが始まる。それに、らんまの「許す」という言葉が、本当に信用できるとも思えなかったからだ。本気で怒ったらんまには、どんな仕返しをされるかわからない。
風が吹き、木々がさらさらと音を立てる中で、オレはじっと時間が過ぎるのを待った。心の中で、らんまがどんな顔をしているのか、どんな気持ちでオレを探しているのかを想像してみる。もしかしたら、もう笑っているかもしれない。オレのいたずらに対する怒りも、少しは冷めているのかもしれない。でも、やはり、仕返しは怖い。
今はまだ出ていく勇気が持てず、オレは岩陰で時間を過ごすことにした。安全が確認できるその時まで、ひたすらに待つしかなかった。
岩陰に隠れながら、らんまの声が遠ざかるのを耳を澄ませる。風が葉を揺らし、そよそよと心地よい音がしている。そんな自然の音に紛れて、らんまの言葉がオレの心に刺さる。
「あ〜、残念だなぁ、今すぐ出てきてくれたら、達也にぱふぱふしてあげようと思ったんだけどなぁ、残念だなぁ」