女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
そろそろ、ダンジョンがあるとされている温泉へ向かおうとすると、らんまがブラジャーを探し始めた。
「あれ、オレのやつ、どこへ行った……?」
周囲を見回すが、どこにも見当たらない。ふと遠くを見ると、猿が黒い布切れを振り回しながら、密林の中へと消えていこうとしていた。
「あぁ、あいつめ!あのスケベ猿、待ちやがれぇええ!」
らんまはおっぱい丸出しのまま、猿の後を追いかけていった。オレも慌てて立ち上がり、らんまに続いて駆け出す。
密林の中を全速力で逃げていく猿。オレたちの足も早いが、猿はさらに俊敏だ。あっという間に距離を取られ、追いつくことができない。
密林を突き進む足音が響く中、猿はまるで楽しんでいるかのように器用に木々を飛び越え、枝から枝へと跳ねる。そのすばしっこさには驚かされる。オレたちは息も絶え絶えになりながらも、その後を必死で追いかけた。
「くそっ、早いな、この小さな悪魔が!」
「こっちだって見せびらかしやがって!あの猿!」
茂みを掻き分け、猿の後を追い続ける。その猿はときおり振り返り、何かを言いたげな声を発しながら、ひらひらとブラジャーを振る。それがまたらんまの怒りを煽る。
「ああもう!待てっての!それ、大事なんだからな!」
途中で猿が高い木の上に止まり、ちょっとした休憩をするかのように見えた。しかし、オレたちが近づくとすぐにまた動き出す。それを見たらんまはさらに速度を上げ、オレもそれに応じる。
突然、猿がバナナの皮を何枚も投げ始めた。それらは空中で軽く舞い、地面に落ちる。ここで油断大敵というわけだが、さすがにこれには参った。バナナの皮を避けようとするが、滑る地面と、猿の狡猾さが相まって、オレたちは次々と転んでしまう。
「げっ、くそっ…こんな簡単な罠に!」
らんまが地面に手をつきながらも、すぐに立ち上がり、再び猿を追い始める。
オレたちが草木の繁みをかき分けながら猿を追い続けるが、その機敏な動きにはとうとう追いつけず、目の前の茂みが揺れるのが見えたかと思ったら、それも次第に静まり返ってしまった。
「くそっ、見失ったか……!」
オレは肩で息をしながら、辺りを見回す。どこにも猿の姿は見えない。
「ったく、あのやろう、絶対許せねえ!」
らんまも同じく息を切らしながら、拳を握りしめて怒りを露わにする。その表情は真剣そのもので、さらにはおっぱいが丸出しの状態だから、なんとも言えないコントラストだ。
一瞬、オレたちの間に静寂が流れる。熱い空気が肌を焼くような密林の中、途方に暮れる感じだった。オレは深呼吸を一つして、らんまの肩を軽く叩いた。
「らんま、もういい。ここは諦めよう。ブラジャーなくても、とりあえずダンジョンの目的を果たそうぜ。」
「あー、そうだな。でも、くそっ、あのスケベ猿には次会ったら絶対に仕返ししてやるからな!」
らんまはまだ憤慨しているが、徐々に冷静さを取り戻し始める。せっかく、ブレス防御耐性のついたブラジャーだったが、仕方がない。オレたちは元来た道を戻りながら、この島の目的を再確認する。猿を追いかけたせいで、目的地である温泉はずいぶんと遠くなってしまった。
「なんだかんだで、あいつのおかげでアドレナリン出たな。オレ、もうすっかり目が冴えちまったぜ」
「ああ、俺もだ。じゃあ、気を取り直して、温泉へ向かおう。日が暮れる前にはダンジョンに入らないと。今日はもうこれ以上のトラブルはごめんだぞ」
互いに苦笑いを交わしながら、今度は少し慎重に足を進める。この島には未知の危険が多く潜んでいることを改めて実感したからだ。猿にブラジャーを取られたことは不本意だが、それが冒険心をかき立てたのも事実だった。そんなわけで、オレたちは心を一新して、目の前の冒険に集中することにしたのだった。