女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き 作:RNOVEL
宿屋へ戻り、らんまに布を渡した後にオレは街を出るなり、バーサク化して、猛ダッシュでフレイヤ様が住む湖へと向かった。全速力で向かったので、2時間程度で着いた、以前なら数日かかる距離を2時間程度で着くとは恐ろしい。バーサーカーの力、いや、スケベ心。
「はぁっ…ああ…はぁっ、フレイヤ様、ちょっと聞きたい事が」
「ふふふ…達也、久しぶりね。らんまとは仲良くしているかしら?」
「はい!あの、その…単刀直入に聞きますけど、誰か他人の姿に変身できる魔法やアイテムってありますか?」
「あるにはあるけど、なんでまた必要なのかしら?事情次第では渡してもいいけど…」
あった!オレの心がざわつく。このスケベでどうしようもないオレの作戦を叶えるアイテムがあるとは神様、女神様…、あ、目の前のフレイヤ様〜!
「どーーーーしても必要なんです。事情は後で説明しますから、どこにあるかだけでもいいです、教えてください」
事情なんて説明できるわけない。ムースに化けて、らんまをひん剥いて、その姿を楽しみたいだなんて。
「ふむぅ……でも、まぁ、達也がそれだけ言うならいいわよ。一つだけあげるわ。」
「え?!ここにあるんですか」
フレイヤ様は湖に生えた一本の木から紫色の実をもぎ取り、口に放り込んだ。するとフレイヤ様の顔が見慣れたオレの顔に変わっていく。
「うわ?!オレ、でも、身体はフレイヤ様のまま」
顔はオレなのに、身体は美女のフレイヤ様のままの気色悪い人物が目の前に現れた。
「そう、この変化の実は顔だけが目の前にいる人物に変わるだけ、身体や能力はそのままなの。」
なるほど。幸い、オレとムースの背丈はそれほど、変わらない。なおかつ、ムースは白い服を着ている。身体のラインの差は隠す事ができる。
「ありがとうございます!それじゃ、一ついただいていきます。それでは、また!」
オレは挨拶もそこそこに、再び、バーサク化してベリーヌの屋敷がある街へと戻っていった。懐に大事に『変化の実』をしまい込み、走る。オレたちの目的は、らんまにムースとの勝負に勝利してもらってベリーヌから宝玉の情報を聞き出す事だ。オレは自分がムースになって、らんまに勝てる可能性を高める事だ。なにも悪い事をしようとはしていないと言い聞かせるのだった。むしろ、言い聞かせないと、この計画を実行する事に怯んでしまう。たしか、試合の時間は20分とか言ってた気がする。残り時間がわずかなところまで粘って……そこからわざと負ければいい……。
街の宿屋についた頃には、もう深夜になっていて、部屋のらんまはすでに眠りについていた。テーブルには明日、着る予定の服が畳んでおいてあった。バニースーツもちゃんとある。紙に「明日はちょっと用事ができた。申し訳ないけど、ひとりで頑張ってくれ。健闘を祈る」と書き置きし、はじめて、らんまに嘘をついて部屋を出ていった。
ここまで準備を整えたんだ。やるしかない。迷う事はない。スケベな身体しているらんまが悪いんだ。誰にクズと思われようが、オレはこの計画を実行する事にした。
翌日。
オレはムースに奇襲をかけ、ベリーヌの屋敷のムースの部屋に閉じ込めた。手錠と縄で拘束した。
こういうときの戦闘力の高さに自分でも驚いた。
「んぐぅう!オラになにするだ、乱馬と大事な試合があるだ」
これ以上、叫ばれて、誰かに部屋に入って来られては困ると猿轡をかませた。もはや、やっている事が悪党そのものだな、オレ。
「ムース、悪いな……。試合が終わるまで、そのままにおとなしくしておいてくれ。終わったら、ちゃんと解放するから」
フレイヤ様からもらった変化の実を口に放り込む。まるでアイスの実のような紫色をした実を口に放り込むと目の前のムースと同じ顔になった。ムースが驚いた顔になるかと思ったが、近眼で見えていないようだった。服をムースのものに着替え、暗器も忘れずに仕込み部屋を出た。
「ムース様、今日の試合、ベリーヌ様のために頑張ってくださいね」
食膳を運ぶメイドに声をかけられる。ムースのやつ、眼鏡していなければイケメン顔だから、人気あるのか。
「あ、ありがとう…だ、オラ、がんばる…だ」
ムースの口調を必死に真似する、いちおう、声色もムースと同じになっていたので、バレる心配はない。これで数時間後にはらんまを裸にひん剥ける…ひひひ。この計画を思いついてから、ずっとチンポは勃起しぱなしだった。ムースの白服の中で痛いほど硬くなっている。
予定どおり、らんまとの試合を行うために中庭には特設リングの設置がはじまっていた。それを廊下から眺めているとらんまと遭遇した。
「ムース、今日もオマエには負けねーからな、お互い、いい勝負しような♪」
厚着をしたらんま、サングラスをかけている。あの日と同じだ。握手をしようと手をだしてくるらんまにオレも手を出し、握手をした。
「あぁ、らんま! オラも負けない……だ! いい勝負しようだ!」
無理にムースの口調を真似したが不自然になってしまった。
「あれ、この手……?」
—なにかおかしかったか?ムースは試合前に握手なんてしないか?
これ以上、らんまの前にいるとバレてしまうかもしれないと危惧したムース(オレ)は、そそくさとらんまの元を去っていった。
怪しまれるといけないので、懐にあったムースの眼鏡をかけて焦る顔を隠そうとしたが、ド近眼メガネすぎて、かけると頭がクラクラした。