※この作品はR-18です。

女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵920枚付き   作:RNOVEL

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68.NEVER END〜らんまとの結婚式【最終話】

目が覚めた。

 

 ここはどこだ、宿屋か。固い木のベッドから起き上がり、部屋を出た。階段を降りると宿屋に差し込む光が眩しい。まだ、眠いのに強制的に起こされたみたいだ。宿屋の一階の憩いのスペースに腰をかけたが、誰もいない。宿屋の従業員もいない。すごく静かだ。

 

 テーブルの上にはホットコーヒーが置かれている。淹れたてのホットコーヒー。ここに泊まってるといつも、宿屋のマスターがオレのために淹れてくれるんだよな。ミルク、砂糖なしのブラックコーヒー。マグカップはオレがいつも使わせてもらっていたやつだ。匂いに誘われて、オレはつい、コーヒーを飲んでみてしまった。

 

—らんまはいつもオレより起きるのが遅いんだよな。

 

 

 階段をドタドタと降りる音が聞こえたので、らんまが起きてきたかと思い、階段のほうを見るなり、オレは飲んでいたホットコーヒーを盛大に吹き出してしまった。

 

「ちょ…!らんま、な、なんだよ、その格好!」

 

【挿絵表示】

 

 なんと、らんまがウエディングドレスを着用しているではないか。純白のドレスを身に着けたらんまが口を開いた。

 

「へへへ、どう?似合う。んじゃ、行こうぜ」

「行くってどこへ?」

「結婚式」

「結婚式って誰の?」

「なに、寝ぼけてんだよ。オレと達也のだよ。魔王倒したら結婚するって言ってたろ?」

 

 オレは状況が把握できないまま、街の教会に連れていかれ、タキシードに着替えさせらた。教会には街の人やベリーヌや騎士団の人はもちろん、フレイヤ様やドワーフまで来てくれていた。天道あかねや響良牙もいる。久能小太刀、ムースの横にはシャンプーもいた。

 

—オレ、らんまと結婚するんだ

 

 皆の会話が止まると、教会にウエディングドレス姿のらんまが入ってくる。横にはパンダもいる。玄馬さんか、元の世界の人らは慣れているけど、よくもみんなこの状況を受け入れられるな。

ウエディングドレス姿のらんまがバージンロードをパンダと歩いてくる。オレの元へ着くと神父が儀式をはじめた。

 

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「新郎達也、あなたはらんまを妻とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

 

「はい…」

 

新婦らんま、あなたは達也を夫とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、夫を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?

 

「おう♪ じゃなかった、はい……」

 

 らんまの返事に参列者がクスクスと笑いが起きる。

 

 指輪の交換をする。ドワーフがオレたちのために作ってくれた指輪だった。らんまの指に指輪をはめるなんて初めてのことだったから、戸惑ってしまったけど、なんとか入ってくれた。互いに傷だらけの手が今日までの冒険を物語っている。

 

 それでは誓いのキスを。

 オレたちは言葉を交わさず、誓いのキスを交わした。

 

 そして、オレたちはフラワーシャワーの道を歩いた。元の世界の者、この世界の者、様々な人間が祝福してくれた。分け隔てなく、いろんな人たちの笑顔は平和そのものだった。

 天道あかねがらんまに声をかける。

 

「まさか、らんまのほうが先にお嫁に行くとはね。私たちは今日、元の世界に帰るけど、らんまたちは帰らないのよね?」

「そうだな…オレは勉強苦手だし、こっちの世界で達也と生きていくよ」

 

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 正確な時間はわからないが、元の世界へのゲートは、またそのうち閉じてしまうようだ。おそらくはゲートが閉じるとオレたちが冒険をはじめたときと同じように宝玉が世界各地に散らばるのだろう。

 この世界に来た日からずっと考えていた。いつか戻れるようになったら、どうするかってことを。

 結局、元の世界とか異世界とか、関係ないんだ。どっちもオレにとっては『現実の世界』だ。世界は広い、まだまだ行っていない場所はたくさんある。それをらんまと旅してみたい。それがオレの気持ちだ。

 

 オレとらんまの結婚式から数日後。天道あかねや良牙たちがゲートから元の世界に戻っていって、ゲートは閉じてしまった。オレとらんまは、はじまりの街の宿屋に住ませてもらっている。

 

 憩いのスペースでらんまとコーヒーを飲んだ。オレは砂糖もミルクもなしで飲めるが、らんまの口には苦いらしく大量の砂糖を入れた甘〜いコーヒーをらんまは飲んでいた。

 

「よく、こんな苦いの飲めるよな」

「ふふふ、らんまの舌がいつも子供なんだよ」

「元の世界でのパフェが食べてぇーなー」

「そんなにパフェ好きならさ、この世界で喫茶店でも営むか?」

「あ、それ賛成!それなら、毎日、パフェ食い放題だもんな」

 

オレたちが談笑していると、珍しい人が宿屋に訪れた。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、西の砦にモンスターが現れて、見張りの塔が占拠された。悪いけど行ってくれないかな?」

 

 オレとらんまがコーヒーを飲み干し、テーブルから立ち上がった。

 

「喫茶店よりも、こっちのほうがオレたちにあってるかもな」

「ははは、そうだな♪」

 

 オレは剣を手に取り、ビキニアーマー姿のらんまがマントをひるがえした。この街から旅だったときと同じデザインのビキニアーマーだ。

 

「行くとするか」

 

「行くとしよう♪」

 

 女らんまとの異世界冒険はまだ終わらない。

 

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 -NEVER END-




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語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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美しい女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。

■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。
※毎日、19時に1話ずつ更新しております。

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