謎の男(八津九郎)に襲われた数日後。
春輝は芳陰家での交流と病院での診察も無事に終わり、回復速度に驚く沙希であったが、春輝は九喇嘛の助けもあって完治し。
初めは驚かれるも、それを『成長期です!』と言って押し通したので、彼女も首を傾げながら頷くしかなった。年のために検査入院で1日病院に留まる事になった春輝だったが、彼は翌日“家族や友達を護る”という思いの為に、そしてその護るために必要な事を不知火に聞くことにした。
「なるほどね、家族や友達を護る……それは良いことだと思うわ。なら春輝のすべき事は“知る事”ね。」
「“知る”って、何を?」
「家族をなんで護りたいのか、そしてどうすれば“護れるのか”……それを知る必要があるわ。」
不知火の言葉に春輝は深く考え込むと、彼女は優しく笑うと息子を抱きしめ、春輝はその暖かさに若干驚きながらも、ドキドキとしてしまう。
「深く考えなくていいのよ春輝。大切なのは“気持ち”。何かを命をかけても護りたいという、強く硬い“意志”が大切なの……春輝、あなたはどうしたい?」
不知火のまっすぐな瞳に春輝は拳を強く握る。
最初の自分にはナルト達のように“夢や目指すモノ”がなかったが、春輝は九郎に襲われた時に、もしも家族や友人が同じように襲われた時にどうするかを考えた。
しかし、彼の中で答えは決まっている。
「俺は強くなって、みんなを守りたい!」
「そう……。なら私もあなたの修行を手伝うわ。だから、何かあれば必ず話してね。」
こうして春輝は不知火指導の元で共に修行をしていくのであった……。
◆◆◆
それから月日が経ち、桜が舞う4月。
春輝、真、凜子、きららは中等部。ゆきかぜ、達郎は初等部に入学しそこには友人達もおり、対魔忍育成機関である五車学園へと入学し、学園理事長であるアサギの話を聞くために体育館に来ていた。
数多の一般生徒がおり、全員が対魔忍の家系の者達であり、彼等は将来の影となる者達であり、ライバルになる者達でもあった。
「すごい人数。」
「これだけの対魔の家系が揃うと壮観だな。」
「まぁ大半は女子が多いが、春輝……彼処を見てみろ。」
真に言われて壇上を見ると、そこには数名の学生がいたがその中でも目を引く1人の男性がいた。
「あの人は?」
「“
春輝……俺達はあの人を越えるつもりで強くならなければいけない……。やれるか?」
「当たり前だ。俺は強くなる……そして、本当の忍になってみせるんだ。」
春輝のその言葉に真は微笑むと、手を差し出してきた。
「なら、共に頑張ろう。」
「おう!」
真と強く握手すると、その後アサギや教師陣が入ってきて演説が始まる。
「みんな、入学おめでとう。あなた達はこれから厳しい訓練、学んでいき立派な忍になることを願うわ。その為のサポートもしていくので申請すれば訓練場も開けます。詳しくはガイダンスの資料を読むように。」
その後、春輝達中等部生やゆきかぜ達初等部生は1度各自のクラスに向かった。
「(中等部、エスカレーター式の学校ってやつなのかここ。)」
「よ、春輝、真。」
「あ、藤孝。」
「藤堂か。お前もこのクラスか。」
話し掛けてきた少年は、
医療忍者を志す少年であり、特異な忍術“異療”に目覚め、剣技も扱える上に頭もいい、春輝達の友人でもある。
「まぁな。まぁけどいない奴もチラホラいるぜ?“特待生”とかな。今回は“獅子堂”が何人かいるらしい。」
「なぁ、獅子堂って、そんなにすごいのか?」
「あぁ、新進気鋭の新興勢力で噂じゃ、かなりの使い手の集まりらしい。どちらかと言うと、体術がメインの一族らしいな。」
「へぇ。(体術か、俺も鍛えないと。)……そう言えば、藤孝は推薦じゃないんだな。」
「まぁな。一般の方が気を張らなくていいし。まぁ今後は一緒の任務に出たりすると思うから、その時はよろしく。」
その後、学園での詳しい日程などを説明しに来た教師の八津 紫から話を聞いた春輝らはそれぞれの家へと帰っていった……。