件の銅鏡を発見した春輝達は、同じく銅鏡の回収に来ていた百愧龍宮の幹部“八愧将”の“黒彪”黒牙と“絡新婦”叢雲 唯糸、この2人と睨み合っていた。
するとそこに、2つの組織と同じように銅鏡を狙ってきたノマドの幹部、“豪魔”バルトと中国に跋扈する魔族のチンピラ200人が加わり、研究所の有った場所は騒然としていた。
「さて、対魔忍、ハ愧将。その“時空を渡る銅鏡”、こちらに渡してもらおうか?」
「時空を……渡る?この銅鏡にそんな力が?」
「それは我々ノマドが持ってこそ価値がある。貴様らのような者達が持っていてもなんの意味もない。」
「……こいつを使って何をする気だ?まぁどうせ良からぬことだろうけど。」
「貴様らが知ることではない。だが、これ以上の問答も不要……奴等を殺せ。報酬分の仕事はしろよ?」
チンピラ達は武器を持って一同に襲い掛かっていき、6人も臨戦態勢を整えて200人の敵を相手に応戦していく。敵は数を活かした人海戦術で襲い掛かってきており、
「春輝、お前は銅鏡を持って空港に走れ!俺らで足止めするから、銅鏡を優先しろ!ここは俺達で足止めする!」
「けど!……はぁ!!」
藤志郎の言葉に春輝は頷けずにいると、賢丞が春輝に向かって語気を強めに言い放つ。
「春輝走れ!!お前は甘すぎんだよ!時には仲間を切り捨てて、任務を優先しろ!終わったら追い付く。銅鏡を護るのが仕事だ!!」
藤志郎と賢丞の言葉に春輝は、悩んだが頷くとその場から駆け出して空港へ走っていく。それを見ていたバルトは戦闘をチンピラに任せて後を追い掛ける。
「あ!待ちやがれ!!あれ!?」
「宗河!どうした!?」
「あの野郎、真庭がいない!何も指示してないのに消えやがった!?」
「何!?」
◆◆◆
その頃、春輝を追っていたバルトだったが、その前には慎夜が現れた。
「止まれ。」
「貴様、対魔忍の……いや、確か“ふうま”側の忍か。」
「真庭だ。聞いたことくらいはあるだろ?」
「真庭……。真庭といえば真庭“段蔵”の餓鬼か。確か真庭といえば、尚茂だったか?。」
「それは死んだ兄の方だ。俺はその弟だ。」
バルトは慎夜を頭の天辺から爪先まで見ると腕を組む。
「真庭忍軍の生き残りか……。一族の顛末は聞いているぞ。
ふうま一族との抗争に敗れ、真庭忍軍は1人を除いた全ての男の忍は殺害され、くノ一は陵辱された後に殺されたとな。確か生き残りは邪眼を開眼してことにより、ふうまの頭にその力を見込まれ、ふうまの傘下に入ったと聞いたが……お前がその生き残りか。」
「……。」
「沈黙は肯定か……。まぁいい、用件はなんだ?」
バルトの言葉に慎夜は静かにフッと笑うと言い放った。
「お前の仕事を手伝ってやるよ。あの銅鏡を奪うのをな。」
◆◆◆
春輝は空港へ向かっていた。人気のない道を駆けながら急いでいた。
「みんな……大丈夫か?くそっ、連絡できれば。【九喇嘛、悟空は何か言ってこないのか?!】」
【四尾の奴、力を使ってるのか連絡が出来ねぇ。あいつらは実力者だ、お前は自分の任務を優先しろ。】
「【分かってるけどよぉ……。】!?」
春輝が九喇嘛に返そうとした瞬間、空から感じた殺気に反応して後ろに急いで飛び退く。すると、春輝のいた場所にはバルトが立っていた。
「バルト!?なんでここに!?」
「“そいつ”が連れてきてくれたんだよ。」
「そいつ?……うお!?」
背後から殺気を感じて避けると、そこには異形の怪物がいた。
「グルルルルッ!!」
「なんだ……こいつ、鵺か!?」
その生き物は古代種の魔物“鵺”に似た融合生物であり、鋼鉄をも切り裂く黒い虎“魔彪”、
鋼糸(こうし)のような強度を持つ銀毛を持つ狼“銀毛狼”、鬼の双角と龍の翼と尻尾を持っている。
「ガルルルルルルッ!!」
「……殺れ。」
「ごああああああああっ!!!」
鵺が春輝に向かって襲いかかる。牙と爪で春輝に襲い掛かり、建物を軽々と噛み砕き、切り裂き、その攻撃を春輝は避けるので手一杯であったが、何とか応戦しようとするも鵺の体毛は硬く、中々破ることが出来ない。
「ちぃっ!!硬いっ!!「余所見してて良いのか?」なっ!?うわっ!?」
背後から迫っていたバルトの蹴りを寸前の所で避ける。しかし、足を鵺の尻尾で巻き取られ、動けずに倒れてしまい、そのまま踏みつけられてしまう。
「ぐっ!?」
「グルルルルッ!!」
「このっ……!離せ!」
鵺が牙を剥いて春輝に噛みつこうと口を開く。そして、牙を突き立てようとした……その時。
「
「っ!!?」
聞こえてきた透き通るような声と共に響く轟音と雷鳴、そして、鵺は自分に向かってきたその“一撃”を寸前の所で身を翻して避けると、現れた人影を睨み付け、バルトも警戒心を露にする。
「避けられたか。相当に手強い敵のようだね。」
「誰だ?」
「誰?」
その人物は春輝の方を見ると、ゆっくりと手を差し伸ばした。
「キミが春輝だね。キミにとても会いたかった!」
「え?」
着物から見えるスラッとした体とメリハリのある体、頭には角があり髪は白だが毛先は水色になっていてウェーブが掛かっている。整った顔立ちに琥珀色の瞳の“金棒”を持った“女性”が春輝に笑みを浮かべている。
「え?えっと、え?あの、ど、どちら様!?てか、女の人!?」
「ん?あははっ!ビックリした?いや~~ここまで来るのに迷い迷っちゃって!2人ともはぐれちゃって大変だったよ!それで、キミが春輝だよね?」
「え、あ、いや、その前に誰?!」
春輝は混乱しながらも目の前の女性に尋ねる。
「ん??あぁ、ボク?これは失敬!!ボクは“鬼徹 真琴”!!兄貴の……鬼徹 暁冥の妹さ!春輝!!ボク、キミに会いたかったんだ!!!」
「ムギュッ!?」
真琴は春輝を抱き締めると、豊満な谷間に春輝の顔が埋まる。
「ボク、キミを初めて見た時から何だかワクワクしてたんだ!話す機会もなかったから、どうしようかと思ったけど会えて嬉しいよ!でも、この国に来たら迷子になって、あちこち探してたら会えるなんて思わなかったよ~~!!」
「ん~~~~っ!!?ぷはっ!!あ、あの真琴さん?!「真琴で良いよ!ボクも春輝って呼ぶから。」いや、今それどころじゃ!!?」
鵺とバルトが真琴と春輝に襲い掛かろうと飛び出した瞬間、真琴は己の金棒に冷気を纏わせ、大きく振り払う。
「
その瞬間に辺り一体が凍り付いたのであった……。
鬼徹真琴のイメージ
ワンピースのヤマトです!
様々なコメント待ってます!