※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

123 / 324
閑話 自由な怪物は春を探る。

 春輝らが中国の空港に降り立った頃、ケインは自身の暮らす巨大刑務所……ノマド強制労働施設『三途川』の私室にてパソコンを使い、政府の警備システムに侵入し、秘匿レベルの高い対魔忍の情報にアクセスしていた。

 

 

 こんな事をすれば普通は捕まってしまうのだが、ケインは政府の情報システムの穴を見事に見つけ出して、そこをまるで針穴に糸を通すように侵入していった。

 

 

「(むふふっ。存外容易いな……Mr.山本や獅子の一派、アサギらな勘づくだろうが。)おっ♪見つけた、水城 春輝……♪」

 

 

 春輝の情報を見つけたケインは情報を隅から隅まで見ていった。

 

 

「ほほう?あのMs不知火の息子で、母と妹と3人で暮らしている。父親は任務の中でバルトに殺されているのか……。他には……ほう?バルトやシュトロハイムとも交戦して生き残り、A級の任務やS級の任務もこなしているのか。」

 

 

 画面をスクロールしていくケインは次の情報を見る。

 

 

「覚醒した忍術は……風を自在に操る“風遁”と自然系の忍術を扱い、体術は?ほほう!現在はアサギと互角とされているのか!益々興味が湧くなぁ……♪だが、こういうのには隠された情報もあるはずだ。」

 

 

 ケインは春輝の情報を見る中で、さらに下を見る。

 

 

「ふむふむ……。任務時は独断専行する癖があり、何より周囲を下に見ている部分が見られ、何より戦闘を好む傾向が見られる……?ふむ、戦闘優先をしてしまうのか。そこは若さ故だろうが惜しいな。ん?“不思議な力を持つ”?」

 

 

 その情報に目を通していたケインは、葉巻を取り出して吸っていると扉がノックされた。

 

 

「誰かね?今調べ物の最中なんだが?」

 

 

「俺だ。開けてくれ。」

 

 

「造治か。入りたまえ。」

 

 

 扉を開けて入ってきたのは、かつて春輝との戦闘で敗北し、その後から彼を狙っている糸型 造治であった。

 

 

「何かね?今は見ての通りプライベートなのだが?」

 

 

「悪かったな。けど、あんたに……ん?これは?」

 

 

「水城 春輝の資料だよ。今さっきまで見ていたんだが、中々に興味深い男だ……それで?用件は何かね?」

 

 

 造治にそう尋ねると、彼は渋い顔をしてケインに用件を伝えた。

 

 

「……ノマドと違う組織が現れた。名前は“冥”って言うらしい。なんでも尾獣とかいうのを探しているらしい。」

 

 

「“冥”?知らん組織だな。それに尾獣とはなんだね?」

 

 

「俺も知らねえが、尾っぽが関係しているらしい。」

 

 

「それはどこの情報だね?」

 

 

 造治がさらに頭を抱える。

 

 

「“爆発野郎”からの情報だ。なんでも対魔忍がやられたとかいう話で聞いたらしい……。いらねえ情報回しやがって……頭痛え。」

 

 

「はっはっはっ!砕賀は面白い情報を拾ってくるものだ。さて、私は出掛けるとするか。」

 

 

「どっか行くのか?またあの女のところか?」

 

 

「いや、今回は彼女には会いには行かないさ。それに今私は知りたいことがあるからね。」

 

 

 そう言うとケインは三途川の私室を出ると、外にある車に乗り、五車へと向かうのであった……。

 




今回は短いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。