春輝達が任務に出ていた頃、別の任務で出ていたふうま一派のくノ一、相州 蛇子は任務を終えて、家へと帰っていた。
「ただいまぁ~。」
「あらあら蛇子、お帰りなさい。」
「お婆ちゃんただいま。はぁ、疲れちゃった。」
「お疲れ様。お風呂沸いてるから、先に入って来ちゃいなさい。」
「はぁい!」
蛇子の祖母、相州 洋子の迎えに蛇子は笑みを浮かべた。蛇子は祖母と2人暮らしであり、五車の町で暮らしている。
両親は蛇子が幼い頃に、任務の中で殉職し、幼い蛇子を育てたのは、ふうま 小太郎の育て役の忍びと洋子である。
蛇子は5歳の頃まで、ふうまの屋敷で暮らし、小太郎や骸佐達と共に育ったが、ある日洋子と蛇子は、ふうま小太郎の死を聞き、葬式をする間もなく、小太郎の育て役の忍びと共に屋敷を出て、その中で水城家、獅子堂家、芳陰家に保護された後に五車に移り住んだ。
蛇子と祖母の洋子は育て役の忍びと共に、五車にて暮らしながら祖母と育て役の忍びに鍛えられてきた。
そんな中で育て役の忍びが、五車学園への編入の話を蛇子に持ってきて、五車学園へと蛇子を入学させ、忍びとしての教育を受けさせたが、そこで蛇子は幼馴染である小太郎の仇討ちを胸に秘めていた。
その中で骸佐達と再会した蛇子は、骸佐から共にふうまの忍びとして動くように誘われたのである。
押しに弱い蛇子は断る事が出来なかった上に、幼い頃から知ってる骸佐からの誘いを断れず、祖母や育て役の忍びには内緒で骸佐達と共に活動していた。
しかし骸佐達と共に活動しに行く中で、蛇子は五車でお世話になった者達や、新しく出来た友人達を裏切る事に胸を痛めていたが、骸佐達を裏切る事も出来ずにいたのだ。
「(ふうまちゃん、蛇子はどうしたら良いの?ふうまもだけど、五車も大事だからどっちも裏切れないよ。ふうまちゃんならこんな時どうするの?)」ぶくぶくぶくぶく……。
蛇子はこの世にいない親友にどうするべきかを尋ねるも、その答えは決して返ってくる事はなく、蛇子は悶々とする日々を送っていた。
誰がふうま小太郎を殺したのか、何故殺したのか、その理由は何なのか。蛇子には分からない事の方が多すぎる。
さらに、ふうまの御館様という存在からの指令に疑問を持ちながらも、骸佐達と共に動いていかねばならない。
蛇子はそんな現状に頭を抱えていたが、祖母達には話す事が出来ずにいたのだ。
「(お婆ちゃんやみんなを巻き込むわけには行かないし、かといって骸佐ちゃん達を裏切るなんて事も出来ない。そもそも、裏切ったら何されるか分からないし……。)あ~~もう、どうしたら良いの?」
蛇子は悩みながらも、顔をザバッと洗って風呂から上がると、祖母と共に夕飯を食べるのであった……。
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