※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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怪しい影と爆発魔の力!?

荼毘Side

 

 

「上手いこと“計画通り”に進んでるな……あの情報屋が馬鹿で助かったぜ。」

 

 

 俺があいつらに黙って“1人”で動いた事で、あの芸術家気取りの馬鹿……岩城 砕賀を動かせた。しかも、まさか一尾と九尾の連中が釣れるとは思ってなかったぜ。

 

 

 俺の視線の先では、一尾の奴の側に奴の女と太刀を持った学生がおり、芸術家気取りを水城 春輝が相手している。お友達を傷つけられてキレたのか、かなり荒っぽく戦っているが、前よりもどこか雰囲気が違う。

 

 

「(まぁ俺にはどうでもいいがな)……あ?」

 

 

 気配を感じて背後を向くと、そこには以前に仲間になったヤイバとかいう奴がいた

 

 

「荼毘、ここで何をしている。」

 

 

「織鶴野郎、何でここにいる?」

 

 

「貴様が怪しい気を放っていたのでな……貴様、まさか尾獣を独り占めする気か?」

 

 

 ヤイバの言葉と向けられた刀に、俺は手を挙げて降参という意思を示す。

 

 

「おいおい、疑うなんて酷ぇな……まぁけど、疑われても仕方ねえか。けど、信じてくんねぇか?俺は少なくとも冥を裏切ったりしねえよ。」

 

 

「ふんっ……ならば良い。それで?あの男はいいのか?」

 

 

 ヤイバが対魔忍と殺り合ってる岩城の方を指で示すが、もう関係ねえしな。放っておいて良いだろ。

 

 

「構わねぇよ。この北海道に尾獣も宿主もいなかった。だから帰る……あと。」

 

 

 俺はヤイバの方を向くと、嗤って言ってやる事にした。

 

 

「テメェこそヘタな考え起こしたら焼くからな?覚悟しておけよ?」

 

 

「……それは肝に命じておこう。」

 

 

 俺とヤイバはアジトに帰ろうとするが、その際に奴等の戦っている方を振り替えって見やる。

 

 

 まぁせいぜい仲良くやってな、一尾と九尾の。いつかその尾獣、抜き取ってやるからよ……。

 

 

◆◆◆

 

ヤイバside

 

 俺は自分の前を歩く男、荼毘ついて考える。この男ははっきり言って何を考えているのか、まったくわからん。我が組織”冥”の捕獲対象である尾獣をあの岩城という情報屋にリークするのは悪手だ。我々の行動が今まで他の組織の妨害が無かったのはひとえに尾獣という存在が知られていなかったからだ。

 

 

 だが荼毘がリークしたことによって闇社会の組織、特にノマドといった組織に確実に知られるだろう。そうなれば、かの吸血鬼が興味を持ち確実に介入してくるのは目に見えている。未だ行方が分からない残り二体の尾獣の捕獲や五車が保有している尾獣の捕獲に支障をきたす、いやそこに他の組織が加わり尾獣争奪戦が激化するのは目に見えている。

 

 

 この男の事だから漁夫の利をするためと言い訳をするだろうが、俺は納得せん。情報をリークするのであれば五車の5匹と行方不明の2匹だけすればいいものをわざわざする必要がない組織が保有している二尾と三尾そして冥の組織情報をリークしたからだ。それはつまり尾獣を狩る側であった我々が状況によっては狩られる側になるということだ。

 

 

‥‥口では尾獣を独占はしないと言っているが怪しいものだ。もしやこの男、冥の目的である”大いなる果実”はどうでも良く、自分がとった行動で世界がどう混乱するのか見たいだけの破滅主義者なのか?。‥‥だとしたら組織のために即奴が飼っている二尾を抜き取り殺害した方がいいのだが、お館様は何を考えているのかこいつとあの女には甘いから期待はできんな。

 

 

‥‥最悪のことを想定し冥離脱も視野に入れておいた方が無難かもしれん。まぁ、下手な動きをしたら粛清されるのがオチだ。離脱する、しないは今後次第だ。

 

 

今は命令に従って行動するのが得策か……今は、な。

 

 

◆◆◆

 

 

 その頃、春輝、藤孝、かなめは砕賀と戦っていた。正確には春輝が砕賀と戦闘をしており、藤孝が真の傷の手当てをしており、かなめは真の手を握っている。

 

 

 3人は真が帰ってきていない事を不思議に思い探しに行こうとした時、遠くの方で砂が暴れているのを見て、3人が駆けつけると真が背中を負傷しているのが見え、遅れながらも助けに来たのだ。

 

 

「しっ!!」

 

 

「うおっ!!危ねぇ!(金髪のガキ、こいつまさか……。)お前、水城 春輝か?」

 

 

「だったらなんだ?どこの誰だか知らねぇが、好き勝手やってんじゃねえよ!」

 

 

「(なるほど、こいつが糸型の旦那をぶっとばしたっていう……。こいつも体になにか宿してやがるのか。面白い!)お前ら4人、纏めて相手してやるよ!」

 

 

 砕賀は起爆粘土を取り出すと、それを手で捏ねていくと春輝達は怪訝そうに見ていた。

 

 

「何してんだあれ。」

 

 

「真さま、あれは?」

 

 

「春輝、藤堂、かなめ、気を付けろ!奴は起爆粘土を使う。」

 

 

「「起爆粘土!?」」

 

 

 春輝と かなめが驚く中、藤孝が驚きながらも話し始めた。

 

 

「おいおい!?起爆粘土って闇ルートでしか手に入らない危険な代物じゃねえか!授業でやってたが、使用者の意思で爆発させられるって!?」

 

 

「そうだ……。だが奴の起爆粘土はギャングとかが抗争で使うのよりも強力だ。それに恐らく、奴は爆遁を使う。」

 

 

「危険な爆発物に爆遁って……爆弾マニアかよ!?」

 

 

 春輝の言葉に砕賀は手で捏ねながらも、笑いながら返答した。

 

 

「爆弾マニア?はははっ!違うね!俺は……芸術家だ!」

 

 

「「「げ、芸術家?」」」

 

 

「おうよ!形ある時はただの造形物に過ぎない!だが、これは爆発する!その爆発によりその存在を昇華させて初めて本来の作品になる!俺はその一瞬の昇華にこそアートを感じてならない!芸術は爆発なのだァア!!」

 

 

・・・

 

 

「な、なんか変な奴……。」

 

 

「変な人。」

 

 

「(うわぁ、なんかデイダラそっくりだなぁ。)」

 

 

 藤孝、かなめ、春輝がなんとも言えない表情になり、真も呆れていた。それを見た砕賀はブチッと軽く怒りを露にする。

 

 

「おいお前ら!!変とか言うな!ったく、センスの欠片も無え馬鹿には芸術ってもんが分かってねーか……なら……体で教えてやるよ!」

 

 

 そう言うと捏ね終えた起爆粘土は大きな竜のような形となり、それは1人でに飛翔する。 

 

 

「こいつは“C2”だ。言っとくがこいつ自体の威力はさっきまで使ってた“C1”とは比較にならねえぜ!喰らいな!!」

 

 

 ドラゴン型の起爆粘土は春輝達に真っ正面から向かってくる。春輝が忍術を使おうとしたその時、起爆粘土の危険性を知った藤孝が春輝と かなめを自分と真の近くに引き寄せる。

 

 

「「藤孝/藤堂くん!?」」

 

 

「一旦離れるぞ!ROOM!シャンブルズ!」

 

 

 サークルが拡がり、現れると4人はその場から姿を消して代わりに小石が4つ現れた。

 

 

「あ!?なんだ今の力!?」

 

 

 ドラゴンは地面にぶつかることなく、着地すると砕賀はその上に乗ると4人を探し始める。

 

 

「(今の術、空間系能力か。いや、さっきのからしてあの太刀使いの奴は医療忍者か?回復されると厄介だな。なら……。)“こいつ”で炙り出すか。」

 

 

 そう言うと、砕賀はさらに起爆粘土を捏ねると、それはまるでハリセンボンのような形になり、数は50体ほど造るとそれを地上に向かって投げていく……。

 

 

◆◆◆

 

 

 その頃、春輝達は砕賀から距離を開けてかなり離れた場所に避難していた。

 

 

「藤孝、ありがとう。大丈夫か?」

 

 

「あ、ああ。大丈夫だ、俺の術は体力を削るからな。だからあんまり使わねえんだ。それより佐久さん、真は?」

 

 

「背中の傷は癒えたみたい。真さま、痛む?」

 

 

「少しな。だが、大丈夫だ。」

 

 

 真の怪我が癒えた事に3人が安堵のため息を漏らしていた。しかし、同時に砕賀の実力を見くびっていたと反省する4人はどうすべきか考えていた。

 

 

 その時であった。空から何かが落ちてきているのを春輝と真が見た。それは白い塊であった。

 

 

「あれは……?まさか!!砂遁、砂防壁!」

 

 

「みんな集まれ!!?土遁、土牢!」

 

 

 真が砂のドームを、春輝がその上から土遁のドームを作った瞬間に爆発したのであった……。

 

 

 

「喰らいな!爆遁・拡散爆裂!!」

 

 

 砕賀の放った白いハリセンボン、それ自体が強力な爆弾であるが、爆破で飛び散った針の粘土を周りに埋め込み、一斉に爆発させるという2段攻めの爆弾であった。

 

 

 さらに砕賀の邪眼“心音探知”スコープで隠している左目の能力であり、瞳には心音図のような模様が現れる

 

 

 周りの心音を探知し、さらにこの能力は起爆人形にも共有され、聞こえた心音に向かって走り出し、相手に体当たりしながら爆発させる。使用時は右目を閉じ、左目だけ開けた状態になり、すでに4人の居場所を掴んでいた。

 

 

「まだまだいくぜ!爆遁・潜地魚雷!」

 

 

 砕賀は飛び魚の粘土を投げると地面に潜り込ませるように放ち、地中を泳ぐように相手に近づき、射程距離に入った瞬間、地中から飛び出し爆破する。この術は心音探知と組み合わせ追尾魚雷として使える。

 

 

 そして岩のドームに飛び魚が近付いた瞬間に、ボボボボボボッ!!と連鎖的に爆発がおき、岩と砂のドームはボロボロに崩れていった。

 

 

「あ~らら、少し殺りすぎたかね?けどま、俺の芸術を肌で感じれたんだ。良いもんだったろ。「おい。」っ!!?がはっ!!」

 

 

 砕賀は声のした背後を見た瞬間、思いきり殴られ地面に向かって落ちて激突すると、痛めた肩を押さえながら立ち上がる。すると、そこには外しをした春輝と回復しきった真が立っていて、砕賀は驚いた。

 

 

「お、お前らなんで!?」

 

 

「お前の起爆粘土、雷遁を流したらただの粘土になってな。軽く防がせてもらったぜ。」

 

 

「何!?」

 

 

 驚いていた砕賀に真が怒りを露にして、顔を歪ませる。その背後では藤孝と かなめが気絶していた。

 

 

「好き勝手やってくれたな。お前のせいで かなめや藤孝まで怪我をした。許せるものではない。」

 

 

「友達や仲間を傷つけたんだ。無傷で済むと思うなよ?」

 

 

 真と春輝は力を発現していき、尾獣の力を露にする。

 

 

「覚悟しろよ?」

 

 

「楽には殺さん。」

 

 

 春輝と真……九尾と一尾の2体の姿を目にした砕賀は冷や汗を流すのであった……。




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