駄文駄作ですが宜しくです!
ガンッ!ガンッ!!ガギイイィィッン!けたたましい金属同士がぶつかる音が夜の森に響き渡る……。
バリバリッと雷を纏った緋々色金製の忍刀“雷津(いかづち)”を持つ八尾の人柱力であり、対魔忍の中でも実力者に当たる礼導 晃。
その近くには上原 燐と従弟の鹿之助、弟子のケイリー・マイヤーズ。対魔忍を皆殺しにする為にエジプトから来たヒクソスの幹部フェイザー。
その者達の戦闘は激しく、森の一部の木がすべて倒れて広場が出来るほどの戦闘になっているが、圧されているのは、意外にも晃達である。
ガギイイィィィッ!!!
「くっ!!?」
「師匠!?「来るなケイリー!!」っ!?でも師匠!」
弾き飛ばされ、何とか体勢を整えて着地する晃。そんな彼を心配するケイリーに晃は余裕なく叫ぶ。そんな彼を見て嘲笑するかのように薄ら笑いを浮かべるフェイザーに晃は歯噛みしていた。
「何が可笑しい……?」
「いいえ、貴方の武器ですが……業物の様ですが刃零れを起こしてますよ?
そんなモノで私を倒せるのですか?」
「心配、無用。」
晃が自身のチャクラを雷津の刀身に流すと、刃零れは直っていくがフェイザーの薄ら笑いは消えておらず、それを見て晃は舌打ちをするが精神の中から相棒の八尾こと牛鬼が話しかけてくる。
【落ち着け晃!あれは挑発だ、乗るんじゃねぇ!】
「(分かってるっての八っつぁん!けど、気持ち悪いぜ。雷遁が奴に当たる瞬間に霧散しちまう。)」
晃達がいまいちフェイザーに攻めきれない理由……それは、忍術の威力が弱まってしまい大したダメージを与えられないこと。
晃、燐、鹿之助、ケイリーの4人を雷撃、電撃がフェイザーに当たる寸前に静電気レベルにまで下げられてしまい、逆に敵の鋼鉄化した羽で作られた槍の攻撃によって自分達は傷を負い、疲弊してしまう。
さらに心臓や頭を狙ってもフェイザーは空に逃げてしまうため、4人はそれが悔しかった。
「この鳥野郎!!逃げてないで戦え!ひ、卑怯だぞ!?」
「可笑しな事を言いますね。私は自分の武器を使ってるだけですよ。
悔しかったら空でも飛んでみたら如何ですか?
出来ればの話しですが。」
「むぅーーー!ムカつくなぁ!!」
鹿之助はフェイザーの言葉に地団駄を踏み、ケイリーと燐も彼を睨み付ける。
その中で晃はフェイザーの違和感について考えており、精神の中で牛鬼と話していた。
「(八っつぁん、どう思うあいつの余裕な態度?)」
【確かに妙だな……全身ゴムって訳でもねぇが、かといって能力を使ってる気配もねぇ。それにあの野郎に攻撃が当たる際に雷遁がヘタっちまう感じがしやがる。】
「(雷遁が、へたる?確かにそんな感じだが、あれは雷遁や電遁がというより、まるでチャクラや対魔粒子自体が……ん?チャクラや対魔粒子?)……確かめてみるか。」
「師匠、なにを?」
晃が出したのは鉛筆であり、鉛筆自体に雷遁を纏わせてフェイザーに投擲する。しかし、フェイザーはそれを手で弾いてしまう。
「……どういうつもりですか?不意打ちなら見えないようにするべきですよ?」
「バカヤロー、コノヤロウ。分かったぜ、お前の違和感の
「「違和感の正体?」」
「晃、正体とはなんだ?説明しろ。」
「簡単だぜ姐さん……フェイザー、お前“特異体質”だろ?しかも、かなり上位の!」
晃の言葉に鹿之助とケイリーは首を傾げるが、燐は説明を促すように晃を見て、フェイザーも意外そうに頷く。
「今ので分かったんですか?では、聞きましょうか?」
「お前の体質……それは“分散”だ!俺達が使うようなエネルギーや魔力、そういったモノのエネルギー源を分散して攻撃の威力を弱める。だから術が弱っちまう……違うか?」
晃の問い掛けにフェイザーは、ふっ……と笑うと、手をパチパチと叩く。
「正解です。そう、私の体はエネルギー等を散らす“分散体質”であり、この体はどんなエネルギーでも散らしてしまうのですよ。特に貴方達のような発動系の能力者には強いのですよ。」
「そ!?そんなの勝ち目ないじゃないか!?」
「あまりにもズルすぎるわ!」
「愚かなことを……。先ほども言いましたが私は自分の武器を使ってるだけです。
勝てないのは貴方達の実力不足ではないですか?」
フェイザーの挑発に鹿之助とケイリーはプルプルっと怒りで震えるが、晃はニカッと笑い、それを見たフェイザーは目を細める。
「何が可笑しいのですか?」
「お前の分散体質は確かに強い。けど、その体質で
晃は雷津に雷遁を纏わせて、斬りかかるとフェイザーはそれを見て槍で防ぎながら間合いを開けようと翼を広げた瞬間、晃は刃に纏わせた雷遁の圧力を上げつつ超震動させた“超ビブラート雷遁刀”でフェイザーの翼を切り裂く!!
ズバアアアアアッ!!!
「があああああああああああっ!!!?」
翼を切り裂かれ、あまりの痛みにゴロゴロ!バタバタ!とのたうち回るフェイザー。
「バカな!?なぜ斬られた!?なんで散らすことができなかった!!?」
信じられないようで切り裂かれた翼を見ながら自問していると、晃が答えた。
「簡単だぜ、フェイザー。自慢の特異体質にはエネルギーを散らす限界があったということだ。今までの戦闘と先、お前に投げたビブラート鉛筆で確信できたぜ。」
そう、晃の言う通りフェイザーの"分散体質"には散らすエネルギー量には限界があったのだ。本来だったらそのことをフェイザー自身が気づいていなければいけなかったのだが、今まで戦ってきた相手には自身と互角、それ以上の実力者と戦った経験があまりなかったため特異体質の弱点を気づくことができなかったのだ。鉛筆に纏わせた雷遁に通常の倍のチャクラを込めてフェイザーに投げ、その散り具合と今までの戦闘との比較し分散の限界値を割り出したのだ。
「そんな、バカな。たったあれだけで見つけたというのですか、私も知りえなかった欠点を。」
狼狽するフェイザーをよそに晃はトドメを刺そうと右腕に雷遁を纏わせて駆けていくと、フェイザーは晃を足止めしようと残った片方の翼を拡げようとしたが、後ろから気配を感じて振り向くとそこには……もう1人の晃がいた右腕を伸ばしていた。
「な!?なにを……」
ダアアアアアンッ!!!
「「
フェイザーの首が雷遁を纏わせた晃と晃の影分身による、まさに必殺の技によって宙を舞い、最後にはゴロゴロ……と地面を転がり、体はその場に力なく倒れたのであった。
「や、やった……!勝った!勝ったあああっ!兄貴すげぇ!!!!」
「師匠カッコイイイイイイイイッ♡♡♡!!」
「ほう、やるじゃないか。」
鹿之助とケイリーが歓喜し、燐が感心していると晃達は右手の小指、人差し指、親指を立てて高らかに叫ぶ。
「「ウィーーーーーーー!!八尾がサビの俺様だぜ!イッエーーーーイッ!」」
「「イエーーーーイッ!」」
晃の叫びにケイリーと鹿之助が同じように指を立てると、燐は頭を抱えるのであった……。
◆◆◆
その頃、百愧龍宮の里にいる春輝ときららに、家にいる不知火から連絡があり、すぐに戻ってくるように言われ、春輝、きらら、そして百愧龍宮に所属する芳廼 薫は急いで五車に戻ることにした。
3人は修行を無事終えて、新たな力を持ったのだ。
「不知火さん、なんて?」
「五車にヒクソスが来たらしい。晃達が倒したらしいけど皆集まるようにってアサギ様から言われたそうだ。」
「このバスならすぐに到着するから大丈夫だよ。春輝くん。」
「そうか。(九喇嘛、どう思う?牛鬼達は無事かな?)」
【心配しすぎだ。あの八尾が殺られるかよ。あいつはわしの次に強いんだからな。】
春輝が尋ねると九喇嘛は鼻を鳴らして答え、その言葉に一応は安堵する春輝であったが、何か違和感を感じていた……。
その頃、地中を超高速で掘り進む怪物が日本に着いたのであった……。
「やっと……着いた……。対魔忍……殺す……。」