加筆させていただきました。
源太と共にヒクソスの幹部ダンクを倒した春輝達は、少し休憩を挟んでから五車学園へと向かうと、それぞれのクラスには集まられた能力上位の学生達が大勢いたが、春輝達が校舎に入ろうとした時だった。
「お、春輝達も来たのか。」
「ん?賢丞!」
声を掛けてきたのは、春輝と仲の良い覇遁使いの宗河 賢丞であり、側に賢丞の篁 斗慚や彼女達も近くにいた。
「みんなも呼ばれたんだな。」
「あぁ、ここにいるのはアサギさんから呼ばれた連中さ。俺や斗慚達も任務の帰り道に呼ばれたんだ。」
「そうだったのか。」
「春輝はどこで何してたんだ?」
「ん?きらら達と修行してた。かなり大変だったけどな。」
「その帰り道にヒクソスの幹部と一戦交えて帰ってきたのよ。春輝と犬塚の2人が多少怪我したけど倒したわ。」
「ヒクソスか……。礼導達も別のヒクソス幹部とやり合ったって言ってたからな。けど親玉がどこにいるかはまだ解ってないらしいが、その内解るだろう。それよりアサギ様の所行くぞ。」
春輝達は春輝と賢丞、源太、凜子がアサギのいる理事長室へと向かうと、そこにはアサギと獅子堂 時貞、そして、上原 燐と礼導 晃がいた。
「上原先生、それに晃!」
「ウイィィィィィッ!みんな集まり、ここに集まり「喧しい。」『バチンッ!』アウチッ!!?」
騒ぐ晃を力一杯平手うちする燐、その様子を見て春輝達は苦笑する。
「痛そう……。」
「確かに……。」
「馬鹿がすまない。アサギ、続けてくれ。」
「え、ええ……こほん……。賢丞、源太、春輝、晃達もお疲れさま。今の所、ヒクソスによる被害はこちらは軽微と言って良いわ。けど、未だに情報が少ない相手であることは間違いないから勝手な行動は慎むように……!」
「それと、今後は念のための対策としてチームで動いてもらう。数はサポーターを混ぜての
「サポーター?誰か外部から協力者が来るんですか?」
「ああ。だが暫く掛かるらしいから今の内に組分けをしておく。組分けとしては“戦闘”、“諜報”、“行動”、“判断力”を総合して判断した班で、大体5班に分けてる。組分けは近々知らせるが……まずはこれを見てくれ。」
そう言うと時貞はプロジェクターを起動して、1人の男の写真を見せた。
「こいつは……斥候部隊の忍ですか?」
「そうだ。情報をいくつかもって帰ってきたんだが……仲間の部隊とはぐれてしまってな。そこを敵に襲われて命辛々逃げ延びたが……殺られてしまった。」
「そう、ですか……。けど、それなら別に変なところは無いんじゃ?」
「“死因”が問題なんだ。」
「「死因?」」
春輝と源太が首を傾げると、時貞がパソコンを操作して映像を切り替えると、次の映像には体に“あるべき臓器”が無い映像が写っていたのだ。
「これは……心臓が、無い?」
「そう、心臓が無いのだ。代わりにあばらの周りには風船が破裂したような心臓の肉片が付着していた。……これは“呪殺”による殺し方だ。」
「呪殺?」
「呪いの一種のような物でな、特別な道具や忍術や魔法とは異なり、相手を視認できれば確実に殺せる殺せる術……世間では“呪術”と呼ばれている。」
一同が驚いていると、賢丞が顎に手をおいて訝しげに尋ねた。
「まさか、ノマドですか?」
「いや、ノマドの手による物ではない。恐らくこれもヒクソスの手によるものだと思われる。みんなには班に分かれてこの敵の討伐と呪物の回収も任務とする。」
「あの、質問があります。」
「何だ、秋山。」
「敵の討伐は分かりますが、なぜ敵の道具を回収するのでしょうか?別にそのまま放置しても問題ないのでは?」
「ああ、その件に関しての説明をしていなかったな。」
時貞はアサギに視線を向け、向けられたアサギは説明するように頷く。
「呪物は途轍もなく厄介な代物でな。呪物単体でもかけた相手の家系を根絶やしにするほどの恐ろしい呪いが込められている。正しく読んで字のごとくだ。」
「それでしたら破壊してもいいのでは?そんな危険な物を回収など、そちらの方が危険だと思いますが。」
至極真っ当な疑問にアサギが答える。
「呪物を破壊してしまえばいいという簡単な話じゃないの。時貞先生が言った様に呪物には一つの家系を根絶やしにする呪いが何重にも込められていたりするのよ。……過去に戦闘中誤って呪物を破壊し、込められていた呪いが辺りに四散してしまいその場にいた対魔忍と敵対していた者たちは即死、その周辺の土地は呪われてしまい、呪いが祓われるまで人が住むことができない土地になってしまった実例もあるの。」
それを聞いた一同は驚愕し顔を青くしてしまう。まさか呪具を破壊しただけでそんな事態になるとは思わなかったのであろう。
「破壊したらそんなことになるということは‥‥放置も駄目ですよね?。」
「無論だ。ある意味、破壊するより拙い。」
その質問に当たり前のように答える時貞、その理由をアサギが代わりに答える。
「呪物は銃と同じで種族人種等問わず誰にでも使えるのよ。放置してあった呪物が一般人に拾われ正体も知らず、ただ所有しているだけだったら問題ないけど、もし正体に気づいて所有者が嫌っている人間に対して使用したら……言わずとも分かるわよね?」
アサギの言葉に誰ともなく嫌われている人が呪殺されるっと答え、それを聞き頷きながらアサギは話を続ける。
「一般人に拾われるならまだしも、もし、ノマドといった連中なんかに拾われたら非常に危険よ。確実に呪いも強化されて碌なことになるのは目に見えているわ。」
「だからこそ回収するのだ、誰にも悪用されないよう五車の機密金庫で厳重に封印し保管する。」
「あの、もしかして待機するのは。」
「ああ、休息も含めて呪殺に対抗するための物を作るためだ。それができ次第と出動要請あるまでは待機。良いな?」
「「「「はい/っしゃあああああっ!!!」」」」
一時的な小休止を持って休むことになったのであった……。
そんな中、センザキ市の担当をしていた対魔忍が次々と不審死をしていたが、そこには黒い影の細身の男がいたのであった……。
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