※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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若き獅子が助けに来た!


若き獅子……翔馬、来る!

 エジプトの某地にある無数のピラミッド、その中にあるもっとも大きなピラミッドの中にでは1人の黒髪に琥珀色の瞳をした煌びやかな服を着た青年と、側には彼のもっとも信頼する金髪褐色肌の筋骨粒々な男が座していた。

 

 

 そんな中、1羽の隼が金髪の男の腕に止まると何かを知らせており、それを聞き終えた男は隼を消すと、青年へと頭を垂れる。

 

 

「王よ、日本に今、マハンが戦闘中との事。さらにマハンはどうやら魔界へ繋がるゲートを見つけたようです。」

 

 

「……そうか。」

 

 

 王と呼ばれた青年は飲み物の入った杯を手に取ると、それを一口飲み、彼は自身のもっとも信頼する彼に命じた。

 

 

「我が剣、日本へ行くのだ。そして、その国でもっとも消すべき者(・・・・・)を見定めて始末せよ。」

 

 

「承知いたしました。必ずや我が剣に掛けまして命を実行いたします。」

 

 

 そう言うと王へと頭を下げた男は剣を携えて外へ出ると、宙を舞うと日本へと飛んで向かうのであった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 その頃、マハンを蹴り飛ばした翔馬にマハンは敵意を剥き出しにしているが、そんな事はどこ吹く風と言わんばかりに翔馬は、春輝の方を向いて手を伸ばす。

 

 

「立てるか?春輝。」

 

 

「あ、あぁ。ありがとう、けど、何でここに?」

 

 

「宗一郎様に頼んで来させて貰った。かなり強い敵らしいからな……。おい芳陰。」

 

 

「なんだ?」

 

 

「ここは俺と春輝でやるから、お前はみんなと先に行ってろ。出口の近くに凪と医療班が待機してる。」

 

 

「分かった。ならそうさせてもらう……春輝、油断するなよ。」

 

 

「あぁ、真やみんなも気を付けて!雷遁、先天雷雨!」

 

 

バリバリバリバリバリバリバリバリッ!!

 

 

 春輝は雷遁の雨で敵兵のみを一撃で全て倒すと、真達は出口へと向かって走っていき、春輝もマハンの方を向くと、マハンは犬歯を剥き出しにして睨んでいた

 

 

「貴様ら……!」

 

 

「翔馬、その、何で助けに来てくれたんだ?来てくれたのは嬉しいけど。」

 

 

「んな事は後回しだ。春輝、手ぇ抜くんじゃねぇぞ。」

 

 

「分かってるよ!」

 

 

トンッ!

 

 

「っ!!?」

 

 

 春輝と翔馬は拳と拳を合わせる“フィストバンプ”をすると、春輝は一瞬翔馬の中に獅子のような獣の気配を感じたが、すぐに切り替えてマハンへと駆けていく。

 

 

 マハンはそれを自身の得物であるオリハルコン製の剣で迎え撃つが、2人はそれを同時に避けるとまるでダンスの様に息の合った連携で、マハンを蹴り飛ばす。

 

 

「はぁっ!!」だぁんっ!

 

 

「ぐっ!!おのれ!?」

 

 

 マハンはその攻撃に振り返ると、剣を一閃するが春輝が土遁で壁を作り、防ぐとそこから翔馬が踵落としがマハンに迫る。しかし、マハンがそれを防ぎ弾き飛ばした瞬間、翔馬が煙となって消えた。

 

 

「なに……っ!?」

 

 

 すると、今度は右から翔馬が暗器を投げてきたが、マハンはそれらを弾き飛ばす。すると、突然マハンは自身の体が通常よりも重くなるのを感じ、背後を見ると、そこには春輝が空に黒い球体を出しており、それが自身を重くしていると気付いた。

 

 

「暗遁、黒縄過重球(こくじょうかじゅうきゅう)!」

 

 

「ぐっ……ぐぐっ……!!お、おのれ……!!!」

 

 

「多重影分身!」

 

 

ボボボボボボボボボボッ……!

 

 

 春輝は分身を100体ほど出すと、全員で向かわせるがマハンは黒い玉を切り裂くと重力から解放され、100体の分身を一閃して倒す。しかし、あまりに強い重力から抜け出した事で疲れが出てしまったマハンに翔馬が背後から迫る。

 

 

「はぁっ!!!」

 

 

 翔馬がマハンに肉薄しながら蹴りのラッシュを放つがマハンはそれを避けると、今度は春輝がマハンに覇気を纏った拳で腹を打つ。

 

 

「っ!?くっ!!」

 

 

 衝撃のあまり怯んだマハンに翔馬が春輝の肩を蹴って飛び上がり、その技を放つ。

 

 

「獅子堂流体術奥義“鈴割り”!!」

 

 

 バキィィィィィンッ!!!!

 

 

 翔馬が放った会得した新たな技にして、宗一郎から伝授した奥義、鈴割りが炸裂してマハンは自身の得物が粉々に砕かれるを見て後ろに下がってしまうが、それが、マハンの命運を分けた。

 

 

「風遁!!螺旋手裏剣!!!」

 

 

 飛び上がった春輝の放った風遁、螺旋手裏剣がマハンに迫り、マハンは避けれないと察すると、叫びながら敬愛する彼に叫んだ。

 

 

 ドギュウウウウウンッ!!!

 

 

「わ、わ……!我が王よおおおおおおおっ!!」

 

 

 ドガアアアアアアアアンッ!!!

 

 

 マハンは何千回も風の刃で切り裂かれて、最後はけたたましい爆音が鳴り響き、ヨミハラの地に大きなクレーターが出来たのであった。それを見た春輝はさすがに疲れたのかその場に座り込んでしまうと、翔馬が手を伸ばしてきた。

 

 

「お疲れ。よくやったな。」

 

 

「翔馬こそ、ありがとう。」

 

 

 春輝は立ち上がると、再びフィストバンプをするとゆきかぜ達の下へと戻ったのであった……。

 

 

 けれど、そんな彼らを見ていたザヒの部下が残りわずかな命を振り絞って、何処かへと逃げていくのには気付いていなかった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 その後、凜子達は無事に病院に運ばれ、精密検査を受けた結果、命に別状は無いと診断を受けたが、それでも念のために数日入院することになり、春輝、ゆきかぜ、達郎は凜子達が目覚めた初日に見舞いに行き、無事だったことを喜んだ。

 

 

「凜子、澄香。2人とも無事でよかったよ。あの八雲って子も数日後に退院できるって言ってたぞ。」

 

 

「良かったですね、先輩!」

 

 

「姉さんが無事でよかった。」

 

 

「あぁ、皆には迷惑をかけたな。私たちも早めに退院して学園に戻るよ。」

 

 

「またみんなで学園に行こうね。」

 

 

 互いに笑い会う春輝達……そんな中で、とある魔族の支配する街の路地裏では、大勢の魔族の死体が倒れている中、ザヒの部下が命からがら視た全てを、“エジプト”から来たその男に伝えていた。

 

 

「ザヒ様もマハン様も、お二人とも倒されました……。お二人を倒したこの地に住む“タイマニン”という者達です!その中でも危険なのは数名、おりますが、ザヒ様を倒し、マハン様と戦っていたのは“ハルキ”という奴とそいつに関わっていた者達、です……!!!」

 

 

「そうか。ご苦労だったな、もう休め。」

 

 

 男、ラムセスの言葉にザヒの部下は保っていた意識を手放して倒れると、それを見たラムセスは背中に差した王より賜ったオリハルコン製ロングソードを抜いて、目を細める。

 

 

「タイマニン……そしてハルキ……。我が同胞の仇、取らせてもらうぞ……!!」

 

 

 ラムセスは呟くと、対魔忍のいる地へと向かうのであった……。




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