※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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今回は短く纏めすぎましたね。

決して疲れてるわけじゃないですよ?


獅子との修行

 朝日が登ると同時に照らされた獅子堂の道場、そこではボロボロになった春輝が横たわっており、その前には宗一郎が座っていた。

 

 

 春輝が宗一郎と道場に来てから、宗一郎は素手で春輝は木刀で稽古をしているのだが、宗一郎は攻撃してくる春輝の全てを避けてみせ、ほとんど春輝だけが転げさせられている。

 

 

「はぁ、はぁ……!!?」

 

 

「どうした?もうへばったか?」

 

 

「……いいえ、まだまだ、やれま、す……!!」

 

 

 木刀を杖にして何とか立ち上がると、呼吸を整えて一気に踏み込んで技を出す。

 

 

「(壱の型!水面斬り!)」

 

 

「……。」

 

 

 真横に避けられるが、即座に次の技を出す春輝。

 

 

「(水面斬りから漆の型!雫波紋突き!)」

 

 

「ほぅ?突きか、悪くない選択だが甘いな!」

 

 

 宗一郎が距離を取るために後ろに飛び退き、それを見た春輝は全集中の呼吸を行い、必殺の型を放つ為に宗一郎に近付く。

 

 

「(拾の型!生生流転!!)」ゴオオオオオオオオオオッ!!

 

 

「悪くない技だ。だが、やはり甘い!ふんっ!」

 

 

「っな!?うわぁ!?がはっ!?」

 

 

 宗一郎に背負投をされ、視野が一回転して木刀を落とす春輝。全ての空気が肺から漏れ出し、くらくらっと目眩を起こしてしまう。

 

 

 けれども、体勢を立て直して立ち上がり、木刀で一閃するも、宗一郎には届かず躱されるが距離を開ける事ができた。

 

 

「はぁ、はぁ……!くっ……!」

 

 

「う~ん。筋は悪くねぇんだが……なぁんか硬いんだよな。春輝、その型みたいなの何でやってるんだ?」

 

 

「何でって、教わった型だし、使いやすいので。」

 

 

「う~ん、使いやすいねぇ……。」

 

 

「失礼します。宗一郎様、水城くん、お風呂の用意と朝食が出来ましたので、1度お休みになってはどうでしょうか?」

 

 

「お、もうそんな時間か。春輝、風呂入って飯行くぞ。」

 

 

「は、はい。ありがとうございます。」

 

 

 道場を尋ねて知らせに来た奈々華の言葉に宗一郎は頷くと、春輝も共に風呂場へと向かった……。

 

 

 

 獅子堂家浴場

 

 

 

 獅子堂の浴場、大勢の門下生を持つ獅子堂家は大・中・小と浴場があり、春輝はその内の1つにである個人用に入っていた。その中で型についての事を考えていた。

 

 

『なぁんか硬いんだよな。』

 

 

『その型みたいなの、何でやってるんだ?』

 

 

「……(型、呼吸の技は白嶺さんから習った物で一から拾まで使えるんだが、何か問題あったかな。硬いってのは、動きが硬いのか?力み過ぎってこと……?こんな時、刀華義姉さんや凜子になら聞けるんだがなぁ……。)あれ……なんか……───」

 

 

 突然春輝の意識は暗転し、そのまま風呂の中へと沈んでいったのであった。

 

 

◆◆◆

 

 

春輝Side

 

 

「あれ?俺どうなったんだ?確か獅子堂さん家の風呂で考え事してて、それで」

 

 

 あれ、思い出せない。けど何だろう、ここは物凄い居心地の良い感覚がする。

 

 

 それに何だ?この感じ、ふわふわしてるんだけど……嫌な感じがしない。このままゆっくりと沈んでいくのも悪くないのかもしれないなぁ……。

 

 

 ごぽぽ……!

 

 

「何だ?何かあるのか……?」

 

 

 近くにあった湖に近づくと、ごぽぽ……!と泡立っており、湖の中から黒い布地の巻物が出てきた。巻物はこちらに近付いてきて、俺もその巻物を手に取り、中を見ようとした時……後ろから凄い力で引っ張られた。

 

 

ゴオオオオオオオオオオッ!!

 

 

「な、なんだこれ!!?う、うわああああああっ……──────!!!」

 

 

◆◆◆

 

 

「うわああああああっ!!?あれ、ここは?」

 

 

 春輝が目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋で自分は浴衣を着せられており、現状が掴めなかったが、そこへ奈々華が入ってきた。

 

 

「あら、水城くん。目が覚めた?」

 

 

「仲森先輩?ここは?」

 

 

「獅子堂の客間よ。あなた、お風呂で逆上せて風呂に沈んでたのよ?宗一郎様が助けてくれたけど、本当に焦ったんだから。」

 

 

「それは……すみません。」

 

 

 恥ずかしくなって頭を掻く春輝に、奈々華は微笑むと湯飲みに入った水を渡してきた。

 

 

「あとでご飯持ってくるから、ゆっくり休んでね。徹夜で宗一郎様も休んでるから。」

 

 

「ありがとうございます……あの、仲森先輩。ありがとうございます。」

 

 

「気にしないで。これでも先輩ですから。」

 

 

 春輝は渡された水を飲むと、その後持ってこられた食事(鯖の味噌煮定食)を食べた春輝はゆっくり体を休めていた時であった。外が騒がしくなり、聞き耳を立てた。

 

 

『おい聞いたか!?五車を襲った奴がまた来たってよ!?』

 

 

『あぁ。しかも本気で潰す気らしいぜ。』

 

 

「!?」

 

 

 話を聞いた春輝は客間を飛び出すと、綺麗に洗濯され整えられていた自分の服に着替えて外に出ると、そこには宗一郎の祖父の源一が立っていた。

 

 

「源一、さん。」

 

 

「五車へ行くのかね?今行ったところで殺されるかもしれんぞ。修行も終えてはおらんじゃろ?」

 

 

「……分かっています。」

 

 

「分かっていて行くのかね?今度は本当に殺されるかもしれんぞ。」

 

 

「家族や友達、大切な場所が無くなる方が嫌です!!」

 

 

 春輝がそう言いきると、源一はその場から退いて椅子へと腰掛ける。それを見て首を傾げる春輝に源一は優しく告げる。

 

 

「お前さんは昔の徹ちゃんに似とる……己の大切なモノを失う位なら命を掛ける所がな。」

 

 

「え?それって……。」

 

 

「行くと良い。そして、己の大切なモノを護ってみると良い。」

 

 

「っ!はい、ありがとうございます!!宗一郎さんにもお礼を言いに来ます!!」

 

 

 春輝は風遁を纏うと即座に五車へと翔んでいき、それを見送った源一は屋敷へと戻っていったのであった……。




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