「なんだ、あれは……?」
「何か青いオーラ、出てないか?」
晃達は雰囲気の変わった春輝を見て驚いていた。水の渦が春輝を包み込んだと思えば、その水の渦から春輝が青いオーラを纏って出てきた上に、雰囲気がどこかいつもと違っていた。
そして、そのオーラを見ていたラムセスも“何かを”感じ取ったのか、警戒心を露にする。
「なんだ、その力は……?」
「一刀流……居合い、“水切り”。」
「!?『ズバアアアアアッ!!』ぐっ!!?」
春輝の放った居合いの技、水切りという技がラムセスの体を大きく切り裂き、後ろにふらつかせる。剣で防いだ筈の一撃は、まるで
「一刀流……」
「(また居合いか!?今度は防せ)」
「“
「っ……?なんだ、切られていな……『ズバアアアアアッ!!』ぐはあああっ!?」
「「「「!!?」」」」
ラムセスはただ通りすぎただけに思えた春輝を見た瞬間、水切りで出来た傷と交差するように出来た傷と背中から凄まじい痛みを感じ叫び膝をつく。その背中には右肩大きく切り裂かれた刀傷があり、痛みに悶え苦しむ。
「なんだ、ありゃあ……?」
「あんな技、あったか?」
「いいや、逸刀流にもあんな技はない……恐らく“春輝独自の技”だ。」
藤孝達が驚く中、春輝は深く深呼吸をすると止めを刺そうとラムセスに駆け出すが、ラムセスは待っていたとばかりに地面に手を着くとスカラベの群れを春輝に向かわせた。
「はぁ、はぁ……馬鹿が!!!貴様が来るのを待っていたわ!!スカラベ共、そいつの肉を食い散らかせ!!」
「あの野郎!!」
「くそっ!?何が俺が相手をしようだ!!卑怯な真似を!!」
「お兄ちゃん!!!!?」
スカラベが春輝に群がり、ガサガサと音を立てているがラムセスの表情はひきつっていた。それは……“
「(どうなっている!?何故、何故膝をつかない!?スカラベの大群に群がられて、生きているモノなど!!?)「おい。」っ!!?」
「どこ見て立ってるんだ?」
ラムセスが背後を見ると、そこには春輝が立っており飄々した様子で自分を見ていて、後ろに飛び退くが、春輝の方が早かった。
「“水竜の鉤爪”!!!」
春輝の太刀から放たれた斬撃が5枚の爪のようになり、ラムセスをさらに切り裂いていく。
「ぐはっ!!?貴様、なぜ生きて!?」
「水遁で水の道を作って、そこから通ってきた。それと後ろ。」
ラムセスが後ろを見ると、そこにはスカラベ達が水の玉の中に包まれて、苦しそうに蠢いているのが見えた。
無事な春輝を見て仲間達も安堵の声をあげる。
「お兄ちゃん……!良かったぁ……!」
「あの馬鹿、心配かけんなよ……。」
「っしゃああああああああああっ!!やっちまえ!!春輝!!!」
「そのつもりだよ!」
春輝は仲間達からの声援を受けて剣を横に構えると、ラムセスに止めを刺そうと駆けていくと、ラムセスもボロボロになりながらもロングソードを構える。
「俺は王の剣!!こんな所で敗れはせん!!!」
「一刀流……“蒼天の霹靂”!」
春輝は水とそして無意識に出した雷を合わせた斬撃で、ラムセスを一刀で切り裂くとラムセスは膝をつき、春輝の方を見る。
「ハルキ、とやら……。この戦いら貴様の、勝利………………だ。だが、生き恥は、曝さぬ……スカラベ!」
ラムセスはそれだけいうと、己の死体をスカラベ達に食わせる。最後には骨も残さず食らわれたラムセスのロングソードだけが残ったのであった。
「ふぅ……。」
春輝は深呼吸をしてオーラを消した。
【倒したみてぇだな?】
「(九喇嘛!?話せるようになったんだ!)」
【他の連中も同じみたいだぜ。ったく、わしの人柱力ならあと10分は早くやれ。】
「(お前なぁ……。)「お兄ちゃん/春輝!!?」」
憎まれ口を叩かれながらも、九喇嘛と精神世界でハイタッチをする春輝にゆきかぜ、きららが駆け寄って抱き着いてきた。
2人を抱き止めて駆け寄ってきた仲間達と笑い合う春輝。
五車に迫った危機は一時的に去ったのであった……。
◆◆◆
一方でエジプトの大ピラミッド、そこにある玉座であるラムセス達の王である青年が顔を手で覆っており、哀しげに嘆いていた。
「フェイザー、ダンク、ザヒ、マハン、ラムセス……我が家臣達を次々と……。タイマニン…………この恨み、必ずや晴らしてくれん!!!」
そう言うと青年の体から金色のオーラが背後には、巨大なスフィンクスが現れたのであった……。
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