※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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いよいよ、最終決戦!


“砂漠の王”

春輝Side

 

 

 ヒクソスの幹部達(1人は知らぬ間に倒した)を倒した五車学園は、穏やかな日々を過ごしていた。その中で俺は新しく得た力、怒涛水天の力を完全に会得する為、さくら先生、紫先生の2人に頼んで修行をつけてもらっていた。

 

 

「ハァァァァァァッ!!!」ズオオオッ!!

 

 

「ていやっ!!」シュンッ!シュンッ!

 

 

「くっ!?はぁ!」

 

 

 蹴りで紫先生の斧を弾き飛ばして、距離を取ると紫先生が怒った様子で春輝に斧を向ける。

 

 

「どうした水城!早くあの状態になって見せろ!!その為の訓練なのだぞ!」

 

 

「それが、なりたいけどなれないっていうか……何か、ストッパーが掛かってる感じなんですよ。うまく出せないっていう感じで。」

 

 

 俺は確かに“怒涛水天”を会得はしたが、それを扱うための制限となるための条件を理解出来てないので、己の意思で発動することが出来ないのだ。それを見た さくら先生が腕を組んで考え込むと自分の考えを述べた。

 

 

「う~ん、多分春輝くんがあの状態になるには何か条件があるんじゃないかな?例えば“無”になるとか、神経を研ぎ澄ませるとか、あとは……何だろ?」

 

 

「水城自身の問題ではないのか?やはり会得した本人が使えないのは意味がない。気持ちが入っていないのだろ?……まぁとにかく、水城はその力を制御して使えるようにしろ。でなければ、意味がないからな。」

 

 

「は、はい。」

 

 

「じゃあ私とむっちゃんは授業あるから遅れないようにね♪」

 

 

 2人が訓練所を去っていくと俺も訓練所を後にして、午前の授業を終えた昼休みに校庭にて拳を閉じたり開いたりして感覚を確かめていると……。

 

 

「ほれ。」ぴとっ!

 

 

「っめた!?な、なんだ賢丞か。脅かすなよ。」

 

 

「悪い悪い。カフェオレ飲むか?甘いのは落ち着くぞ。」

 

 

「ありがとう……。ふぅ、甘くて落ち着く。ありがとう賢丞。」

 

 

「どういたしまして。ところで春輝、何か悩み事か?」

 

 

 賢丞の言葉に考え込む。自分の新しい力が上手く発現出来ないことに悩んでいる事を賢丞に話すと、彼は腕を組んで考え込んでいた時、空が急に暗くなった。

 

 

「なんだこれは?」

 

 

「雨でも降るのか?けど、予報じゃ晴れてたぞ。」

 

 

【春輝、何か来るぞ。】

 

 

「?(来るって……)!?」

 

 

「っと!?」

 

 

 ゴゴゴゴゴゴッ!ゴオオオオオオオオオオオッ!!

 

 

 校庭に落雷が落ち、その際に感じた僅かな殺気に俺と賢丞はその場から離れたが、落雷が落ちた場所には、豪勢な身形をした明るく短い黒髪の青年と呼べそうな男が立っており、その男が人間ではないことは即座に感じ取れた。

 

 

 騒ぎを聞き付けた野次馬や先生達が集まってきた。

 

 

「賢丞、こいつ……。」

 

 

「あぁ、かなりヤバいな。肌がピリピリしやがる。」

 

 

「……お前達が、タイマニン、とやらか?我が家臣達を倒し、あの吸血鬼やその家臣達と闘っているというのは。」

 

 

 俺達の事を知っている。しかも、我が家臣達をって……まさか、こいつが!

 

 

「賢丞、恐らくこいつがヒクソスの王だ。」

 

 

「……何でそう思うんだ春輝。根拠とかあるのか?」

 

 

「根拠とかはハッキリとは言えないが、あいつからはラムセスと同じ匂いがする……。しかも、感覚でだからなんとも言えないけど……かなりヤバい。」 

 

 

「まぁ、確かにヤバイってのは何となく分かるな。」

 

 

「春輝、賢丞、下がりなさい!生徒達は校舎から出ないように!!」

 

 

 アサギさんがそう言って落雷から現れた男を睨むが、その男は何やらこちらを睨むと凄まじい殺気を飛ばしてきた。

 

 

「フェイザー、ダンク、ザヒ、アメプ、マハン、そして、ラムセス……我が家臣達はよくぞ戦った。であれば、家臣の忠義に答えねばならん。この小さき島国で最も危険なのが貴様ら、タイマニンだと分かれば、容赦なく一木一草悉く捻り潰そうではないか。」ゴゴゴゴゴゴッ!

 

 

「「「「「「っ!!!!?」」」」」」

 

 

「び、ビビるな!!こっちは多人数だ。多人数でいけば奴を殺れるぞ!!」

 

 

 このヒクソスの王様から感じた殺気で大地が揺れて雷が降り注ぐ。殺気だけで天候を自在に操るなんて普通にあり得ないって!目の前にいるのが、とんでもない怪物だっていうのが分かったが、一部の実力を理解していないのか、多人数なら勝てると思ったのか、良く分からん生徒達が奴に向かっていった。

 

 

 そんな彼らに奴は顔を向けることなく腕を伸ばすと、彼等の体が止まって宙に浮き始めたのだ。しかも、メシメシッと音を経てているらしく苦しそうにしているが、その面々に落雷が落とされるとその場に崩れ落ちた。

 

 

「去れ、哀れ者が。我が名は“砂漠の王”アシュラフ。雄大なるエジプトの王である……。タイマニン、そして、我が友であるラムセスを討ちし者。我が住む宮殿に来るが良い。でなければ、この小さき島国もろとも滅ぼそうぞ。」

 

 

 ヒクソスの王アシュラフはそう言うと、落雷を落として姿を消したのであった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 アシュラフの襲来の後、即座に緊急会議が行われアシュラフ討伐への人員の割り振りが行われ、そこに出向く事になったのは……

 

 

・A班.宗河 賢丞(隊長)、礼導 晃、ケイリー・マイヤーズ。

 

 

・B班.櫛延 澄香(隊長)、水城 ゆきかぜ、大林 あずき。

 

 

・C班.水城 春輝(隊長)、秋山 凜子、秋山 達郎。

 

 

・D班.芳陰 真(隊長)、水城 刀華、熱川 るみ。

 

 

 この者達がメインであり、他はサポートに回るようにとアサギ、時松から指示があった。

 

 

「今回は殲滅戦だ。チームは3人構成、敵との交戦は有るだろうが、何かあった際には援護に廻り、アシュラフを倒す。」

 

 

「アシュラフがどこにいるかは分かるんですか?」

 

 

「それが、奴はエジプトの大ピラミッドの4つ大ピラミッドのどれかに潜んでいることが分かった。距離はさほど離れてはいない。何かあれば援軍を送る。」

 

 

 こうしてヒクソスの王、アシュラフとの最終決戦が始まろうとしていた……。

 

 




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