そして、ようやくあの子が出せ……ん?
???「遅いのよ!!!どんだけ待たせんの!?さぁ、いよいよこのa──」
はいそこまで!!ではどうぞ!
獅子堂の屋敷での修行から2日が経った頃、春輝は仲間達と穏やかな学園生活を過ごしていたが、そんな中で春輝はアサギに呼ばれて、理事長室へと向かっていた。
「何だろう。俺だけなんて、本来なら誰かと一緒の筈なのに。……まぁ、何かあるんだろうな。」
理事長室に春輝達が着くと、そこにはアサギがおり、理事長室で言い渡されたのは、とある人物を誅殺する任務であり、春輝を呼んだのであった。
「春輝。貴方には今回、私と一緒にある政治家の“誅殺”を行くわ。資料はこれよ。」
アサギが春輝に渡した資料。
そこには恰幅のいいスーツを着た中年男性の写真があった。スーツを着ている事から政治家であるだろうと春輝が察していると、アサギが説明を始める。
「その男が今回の誅殺の対象よ。名前は“
「財政面かぁ。かなり嫌な相手ですね?」
「えぇ。しかもその着服した金と持っている権力で女を抱くのが趣味らしいわ。その為に何人もの女性が被害に遭っているらしいわ。中には心が壊れるまで犯された人もいるみたい。」
「……そうですか。分かりました、受けます。」
春輝はその夜、アサギと共にオークこと大蔵 大甚の誅殺を行うために大甚が隠れ家としている東京キングダムの屋敷へと向かう事となった。
そして、大甚の屋敷に潜入した春輝とアサギを待っていたのは護衛の魔物……ではなかった。
「何だ、これ……?既に
春輝とアサギを待っていたのは、バラバラにされ血の海に沈んでいる護衛のオーク達であり、その死体と血の痕は屋敷の奥へと続いていたが、春輝とアサギは辺りを警戒しながら進んでいく。
すると、春輝は何やら“違和感”を感じて奥の部屋へと進んでいき、ゆっくりと扉に手を当てて中の様子を探ると、。
「春輝、どうかしたの?」
「……誰かいます。」
春輝は警戒しながら扉を開けると、そこにはバラバラに切り刻まれた大蔵 大甚の死体と、パリパリッ……と、静電気の走る刃が“腕”から出ているピンク色の対魔スーツを着ている明るいライトブラウンの長髪の同い年くらいの少女であった。
「(対魔忍?いや、あんな武器見たことない……。誰だ?)」
「アスカ!?」
春輝が目の前にいる少女を見ていると、アサギが少女の名前らしきモノを驚いたように言った。すると、少女……アスカは2人の方を向く。
そんな中、アサギは背中に背負った忍者刀に手を掛ける。
「これは、貴女の仕業なの?どこでこいつの情報を知ったの?」
「……はぁ、
アスカは春輝の方に視線を流すと、爪先から頭の天辺まで見る。
「彼が
「っ……!アスカ「気安く名前を呼ぶな!!」っ!」
アスカが物凄い速さで動き、アサギの首に向かって腕の刃を振ろうとする。
しかし、その刃はアサギには届かなかった。
ガギィィィンッ!!
「春輝……!?」
「何のつもり?そこを退きなさい。」
アサギの首筋、そこには薄い紅色の結晶の刃……晶遁“翠晶刀”で刃を防いでいる春輝の姿があった。
「あんた、なに考えてんだよ?あんたがどこの誰でアサギさんと何があったか知らないけどよ……。“これ”は無いんじゃないか?」
「部外者がしゃしゃり出てこないでよ。殺すわよ?」
「やってみろよ。やる気ならこっちも手を出すぞ!」
互いに睨み合う春輝とアスカ。まさに一触即発であり、このままでは戦闘が始まるかもしれないと思われた時、アスカは刃を仕舞うと懐に仕舞っていた連絡用の端末を取り出す。
「何ですか?今取り込み……はぁ!?戻れ!?ふざけないでよ!なんで今……はぁ、分かったわよ。戻れば良いんでしょ、戻れば。」
アスカは大きなため息を吐くと、アサギと春輝の方を見る。その目には敵意がありありと浮かんでいる。
「アサギさん、私は貴女が大嫌い。いつか貴女を殺す。それとアサギさんの新しい後継者さん?覚えておくといいわ。その女は“最低最悪の偽善者”だってことをね?」
「?それはどういう意味だ。あんたいったい何が」
「風神飛翔!」
アスカは風遁らしき術を使うと、風に紛れて姿を消していたのであった。
「何だったんだ?あいつ。アサギさん、あのアスカっていうのは知り合いですか?」
「えぇ、まぁね。それよりここから出ましょう。五車に戻るわよ。」
「あ、はい。分かりました。」
春輝はアサギに着いていくと、五車へと戻っていくのであったが、その時のアサギの悲し気な表情を見たのであった。
そして、あのアスカという人物とまた会うことになるのだが、その事を春輝は知る由もなかった……。
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