「甲河、アスカ……。」
「久しぶりね。隣にいるのは彼女?あんた、幼女趣味なわけ?」
「な!?だ、だだ、誰が彼女よ!?私は妹よ!!てか、誰が幼女よ!!!?」
叫び怒鳴り声を挙げるゆきかぜ、しかし、そんなゆきかぜを無視してアスカは春輝を鋭い眼光で睨み付ける指差す。
「ハルキだったわね?あんた、あたしと闘いなさい。」
「「はぁ!!?」」
春輝とゆきかぜの2人が同じ驚き方をする中、アスカは構わずに春輝に話始めた。
「あんたはアサギさんのお気に入りの1人なんでしょ?その力、あたしが見てあげるわ。」
「何でそんな事しないといけないんだ?悪いけどお前の相手なんて「“これ”見ても、それが言える?」っ!?」
アスカはゆきかぜの首筋に腕から現れた対魔ブレードを押し当てており、その目には断ったら殺すから?という意思が浮き出ている。
「おい、何のつもりだ?ゆきかぜを離せ!」
「なら、あたしと闘いなさい。あんたの事は調べて知ってるわ。確かお父さんが魔族に殺されたのよね?それでお母さんとこの子と2人暮らしだって。断ったら……大事な妹さんの首が飛ぶわよ?」
「……分かった、相手をする。だからゆきかぜを解放しろ。」
「ふふっ。物わかりが良くて助かるわ。着いてきなさい。風神飛翔!」
「お兄ちゃん……!!ど、どど、どうしよう!」
アスカはゆきかぜを解放すると、春輝と共に山の方へと飛んでいったのを見て、慌てるゆきかぜだったが、兄を助ける為に動くのであった……。
◆◆◆
その頃、春輝とアスカは五車から数キロ離れた所にある山、そこに着くと互いに睨み合う。
「さぁ、やろうかしら?」
「……何でそこまでアサギさんを恨むんだ。弟さんの事も昔何があったかも聞いた。けど、どうしてそこまで。」
「ずいぶんおしゃべりな奴がいたものね?どんな事を聞いたか知らないけどね、あの人は家族とかよりも任務を優先する偽善者よ!!そのせいで浩介は殺されのよ!!!だから……!」
アスカは対魔ブレードを展開すると、春輝を睨み付ける。
「今度はあたしが奪ってやる……!浩介を殺しておいて、暢気に過ごしてるあの人から大切なものをね!!」
そう言うとアスカは春輝に向かって接近し、遠慮なしに対魔ブレードを振るうと、首を切り裂こうとするも春輝は彼女からの攻撃を避けるだけで反撃等は一切しようとせず、春輝はアスカから距離を取る。
そんな春輝に対してアスカは苛立ちを募らせながらも、攻撃は激しさを増していく。
周囲の木々は切り刻まれていき、山肌が少しずつ見えてしまう程に山は切り裂かれていく。その攻撃は小さな台風のようであった。
「何よ、さっきから逃げるだけ?アサギさんの教え子の癖に情けないわね!!」
「こっちはあんたと闘う理由なんて無い!」
「……へぇ?アサギさんとそっくりね?そういう、偽善者の吐く台詞とか!!!!“風神陣刃”!!」
「ちぃっ!スゥーーーッ!!風遁、真空大玉!」ゴオオオオオオッ!!!
アスカが風を圧縮して刃と成す、風神陣刃を放つと春輝はダンゾウが使っていた風遁、真空大玉を使って相殺すると、爆発が起こり、周囲に砂埃が舞う。
春輝は木の上に跳ぶと、アスカも木の上に現れた。
「へぇ?ビックリしたわ、そんな術も持ってるなんてね?でも、あたしには勝てないわよ!!」
「……。」
好戦的な視線を向けるアスカに、春輝はどうすべき戸惑っていると九喇嘛が話しかけてきた。
【なに戸惑ってやがるんだ春輝。あの小娘はお前を殺そうとしてるんだぞ。だったら、ぶちのめしてやれば良いだろうが。】
「(けど九喇嘛。俺、あんな事件の話を聞いた後に、それなのに闘うだなんて……。)」
【確かに同情は出来るな。だが、だからどうした?所詮は赤の他人だ。お前の護りたい者、家族や恋人、ダチや仲間には入ってねぇ。つまりコイツは“線の外”だ。……少しは甘ったるい考えや情けは捨てておけ。さっさと倒せ!】
そう言うと、九喇嘛は春輝にそう言うと、春輝も少し俯きながらも頷いて、ボクシングのような構えを取って、アスカの方を見る。
それを見たアスカは楽しげに笑みを浮かべる。
「へぇ、やっとやる気になったみたいね。そうじゃないと面白くないわ!」
春輝とアスカは互いに格闘戦を始め、春輝は彼女の腕から現れる対魔ブレードを避けていき、その中で春輝は拳に力を溜めて、その一撃を放つ。
「金色神楽!!」
ドゴォッ!!
「がはっ!?」
春輝の放った金色神楽を防いだが、それによって吹き飛ぶアスカ。木に叩きつけられて止まったが、両腕はバチバチッと音を立てており、アスカも流石に動けそうになかった。
そんなアスカに春輝が近付く。
「はぁ、はぁ……。とんだ、馬鹿力ね?アンドロイドアームがイカれたわ。流石は、アサギさんの“新しい後継者”ね。」
「なぁ、その“新しい後継者”ってのは何なんだ?そんなこと誰から聞いた?」
「……1年くらい前よ。浩介の墓参りの帰り道で変な“ピエロ”みたいなのに会ってね。そいつが言ったのよ。“アサギは新しい後継者を見つけた。死んだ奴の事を忘れられる位の奴をね”ってね!あの人からしたら、あたしや浩介なんて何とも思ってないのよ……!!」
「ちょっと待ってくれ!!……なぁ、アスカ?さっき、変なピエロって言ったか?」
「だったらなに?何でそんな事を聞くの?」
アスカの話を聞いた春輝。その中で話に出てきた“ピエロ”という言葉に春輝がもしかしてと、考えているとアスカと自分に向かって丸く囲むように数多のナイフが飛んできたのである。
「なっ!!?」
「くっ!!風遁、突破!」ビュオオオオォォォォォォォォッ!!
春輝が起こした突風によってナイフは全て吹き飛び、辺りいったいに散らばって落ちる。するとその内の1つを拾った春輝は気配を探ると、自分達を見ている者がいる場所にナイフを投げる。
「さっきからそこにいるんだろ?出てこい……“サギー”!!」
「サギー?」
「……ケケケッ!いやいや、バレてやしたか?流石に驚きやしたね?ケケケッ!」
「あんた、あの時の!!!?」
「ケケケッ!これはこれはお久しぶりですねぇ、鋼鉄の死神さん♪」
春輝とアスカがいる山に現れたのは、何と冥に属しているピエロ“闇・道化師”のサギーであった……。
コメントなど待ってます!
それと、しばらくは今書いている他の小説書きます。
所謂気分転換。