指摘とかも遠慮なく!
宜しくお願いします!!
「ソウマよ、春輝の容態は?」
春輝の容態を見たソウマに柱間が尋ねると、ソウマは渋い顔をする。
「……何とか無事、と言った所だ。だが“栄養失調”の上に“身体の機能が“限界値以上”に低下”、その他諸々……まぁ纏めれば予断を許さない。幸い、持ち直して峠は越したが、このままだと死ぬな。」
「そうか……。不知火殿や家族には?」
柱間の発言にソウマが、渋い顔をしながら頭を抱えて答える。
「……伝えられるか?不知火さんに?下手したら卒倒するっての。あんな、ガリッガリッに痩せた春輝を見たら……ゆきかぜなんて泣き崩れる。」
「そ、そうだな……すまん。」
「落ち込むな。あんたが落ち込んでも解決しねぇだろ?」
落ち込む柱間に頭を抱えるソウマが視線を横に移すと、そこには柱間と戦い、春輝を半死に追いやった彼女がいた。
「………………それで?どんな言い訳を聞かせてもらえるんだ?ここまでの事をしたんだ。何かあるんだろ?」
「ええ、勿論。今の
「
「NONSENSE!!!今どき、昔流のやり方なんて流行りません!そんなの時間と体力、何よりも本人にとって無駄、無駄!!大無駄です!!それなら手っとり早くやるに限ります❤」
「何をぞ。」
「簡単です。もっとも単純かつ効率的に……………………“
「「!!!?」」
柱間とソウマは驚くが女性は最早構わずに続けた。
「春輝くんには私特性のスムージーを摂取させ、断食をさせ、毎日毎日!丁寧に丁寧に!それこそシチューを煮込むように、
「……あんた、見た目は良いが頭の医者に架かった方がいい。流石にやりすぎだ。」
「あら?こうでもしなければ、彼、遅かれ早かれ死んでましたわ。彼には今後死なずにいてもらう為に努力をしてもらっただ~け❤……では、私はこれで。こう見えてビジネスウーマンですので。Bye❤」
そう言うと謎の女性は去っていき、その態度に柱間は理解できず頭を抱えた。
「何なんだ。あの娘は!?あのような存在、頭が痛くなるわ。」
「……気持ちは分かるが、まぁ今は春輝の回復を待つしかない。栄養は流して行ってるし、ここでは待つしかないからな。」
◆◆◆
その頃、春輝は真っ暗な暗闇の中を九喇嘛と進んでいた。
「九喇嘛、ここは……?」
【さぁな。だが、前に比べれば幾分マシだな……。しかし、儂もお前も無様に敗けたモノだな。】
「ははは……。そう、だな……。」
謎の女性に初めて出会ってから1658戦中 1658敗……。
春輝の心は敗北という黒いコンクリートで塗り固められた。
学んだ忍術や体術、外し、九喇嘛の力や怒涛水天などの力も通じず、負けて負けて負けて……最早今まで勝ってきた事が“奇跡”と思えるほどであり、1000戦目からは立ち上がれずに、一撃で伸されて終うほどであった。
さらに尋常ならざる飢餓、吐き気を催すほどのスムージー、日時が分からない空間での極度のストレス……それらが春輝を暗闇の中へと叩き落としていた。
「(俺、本当にここで死ぬのかな……。このまま、何も掴めない中で……。あの人に勝てないま………………。いや、だ………………!死にたくない…………!俺は、生ぎる…………!!生ぎて……帰るんだ…………!!)九喇嘛…………!!」
【っ!?春輝?】
「俺、生きたい……!!生きて、みせる……!!走るよ……!!九喇嘛!!」
【ったく、死にかけの癖にタフな野郎だ!良いぜ!なら、付き合ってやるよ!!あの女が出てきたら、また】
「心配せずとも居ますよ。」
「【っ!!?】」
春輝と九喇嘛の眼前に現れる女性、その瞬間に動いていた。
「あああああああっ!!!!!!」
だあああんっ!!!!
「…………痛い、ですね?ですが、顔とみせてお腹を狙ったのは良かったですよ。そして、漸く合格ラインです。」
「はぁ……はぁ……。」
「そのお狐さんのではなく、怒涛水天と“外し”。それを上手く使ってよくぞ当てました。身体を水のごとく流し、流れを掴ませない……まさに水。」
「や…………。やった………………。」
「そして、私はあなたに求めていたのは、難しいものではありません。たった一つ、とてもシンプルな物です……………生きること、“生”ですわ。」
「せ、い…………。」
「……この先に行きなさい。そこに在る物を獲れば終わりですわ。」
それだけ言うと、謎の女性は完全に消えた。
その言葉を聞いた春輝と九喇嘛は先を急ぐために足を進める。その中で春輝は以前に出会ったオーク……ケインの言葉を思い返す。
『“力と闇に溺れるなよ。例え苦しい事が有ったとしても、諦めなければ“光明”はある”。』
「(光明……か。今の俺には、その光がこの先に……。)ん?」
【あれは……?】
春輝と九喇嘛は視線の先に大小2つの杯が浮いており、その中には透明な液体が入っていて、静かに揺れている。
「九喇嘛。これって。」
【明らかに“罠”っぽいな?これ毒か何かか?】
「……。」
春輝は目の前にあるその杯の水の匂いを嗅ぐと、とても香しく、しかしどこか妖しい雰囲気がしていた。しかし、最早闇しかないこの空間で“妖しい”物など、恐ろしくはあっても怖くない。
「……九喇嘛、恐い?」
【は!あの化け物女に比べれば怖かねぇよ!!】
「それじゃ……んぐ!!!!!!」
【んぐ!!!!!!】
春輝も杯を手に取って、その中身を全て飲み干すと、彼らの目の前に“朱と黄”、“蒼と緑”、“茶と紫”の光が現れ、その3つの光は形を変えると3人の男女に姿を変えた。
「「「……。」」」
「え……?誰?」
【春輝、こいつらは人間じゃねぇ。それぐらいは分かるか?】
「まぁそれぐらいは。……えっと、俺は春輝って言います。こっちは九喇嘛。それで、あなた達は?」
「ほう?“礼儀”は弁えているようだな。人間のわりに我らを見ても怖れないとは……!」
「中々イイ子みたいね♪」
すると、3人の内の1人……黒い巫の服を着て、背中に翼の生えた黒髪の美少女がぐいっと顔を近付ける。
「……。」じぃっ。
「あ、あの?」
「うん♪合格!ボクは“
「我は
「
「大天狗?鵺?土蜘蛛!!?ぜ、全部大妖怪の!?」
流石にそれぞれの存在の正体に驚いた春輝に、赤毛の初老の男……焔呪がカラカラと笑う。
「かっかっかっ!!普通は我らの気配に気後れするんだが……なるほど、この九尾が。」
「そ、それで……。その大妖怪達が何で俺に?」
「実はボクたちはある人に殺されて、魂だけになっていた所をキミの中に容れられてね。魂の残りカス……残骸みたいなモノなんだ。それでキミを見たらかなり強いみたいだから、どうせならボクたちの力も渡しちゃおうって♪」
「そ、そんな簡単にあげてイイのか?」
【どうせだ、貰っとけ。力の助けになるだろ。】
九喇嘛にそう言われて、春輝は驚きながらも頷くと春輝は3人に頭を下げた。
「えっと……宜しくお願いします。」
「そんな緊張しないで♪……あ、ボクのは“怒涛水天”、焔呪のは“電光石火”、鐵河のは“不動土闇”。これで使えるようになるから♪……じゃあ行くよ。」すううぅぅっ……。
【上が……!!?】
その後、3人は春輝と一体になり、上から現れた光に包まれて春輝と九喇嘛も一体となった……。
◆◆◆
「……。」
某所にある、高層ビルの一室。そこでは例の女性がもの憂い気に外を見ており、手元には小型の端末が握られて遊ばれていた。
すると、背後に気配を感じた女性は後ろを見ることなく、話し掛ける。
「部屋に入る時くらいはノックしたらどうですか?マナーがなってませんよ?」
「あんた相手にマナーっているか?バ会長?」
そこにはヒクソスの長であるアシュラフを容易く討った青年がおり、気だるげに壁に寄り掛かっていた。
「……あんた、後輩痛め付けて死なせかけた癖に何で笑ってんだ?マジで頭湧いてんの?蛆。」
「口の悪い人ですね?あれはあの子が面白いから手を出しただけ。そこらの弱すぎる人じゃなくて彼だからこそ、丁寧に丁寧にちょっかいだしただけですよ。」
「尚分かんねぇな?なら獅子堂でも、アサギとか「お馬鹿。あんな勝ち確定で遊んで楽しいものですか。」……楽しい、ねぇ。んじゃ聞くが、水城 春輝を選んだのは?妹じゃダメなのか?それか母親とか?」
青年の言葉に女性は椅子に深く座る。
「簡単です……“器”です。」
「器ぁ?なんだ器って。」
「春輝くんに飲ませたスムージー。あれは妖怪達の妖力とかも入ってて、普通の人間や対魔忍が口にすると、ぱぁんっ!!て弾けるんです。でも、春輝くんは耐えた上に受け入れた。九尾ありきでも、普通はnothing。」
「なら、対魔細胞か?」
「彼、邪眼持ちですよ?つ・ま・り?」
「…………ふうま?だが100%水城なんだろ?」
「ええ。病院の出生届では“100%”水城……。で・す・が、100%?あり得ます?」
女性の言葉に青年は首を傾げるが、“ある可能性”にゾッと背筋を震わせる。
「おいおい……。まさか……?いや、流石に……。」
「NO!これは……あくまで可能性の段階。決めつけはNG。細かいことは……2週間後の会合。“十二会議”で話しますよ。」
女性はそれだけ言うと笑みを浮かべ、その頃の春輝は母不知火とゆきかぜ、きらら、凜子らと再会して笑みを浮かべているのであった……。
感想などあれば宜しくお願いします。