また完成したので、ぜひ!
『そう、紫達が……。そちら2人は無事?』
「はい。俺と春輝は無事です……アサギさん、このまま任務は続行します。内容は救援及び戦闘に代わります。」
『それなのだけど、政府上層部から“あなただけ”戻るように行ってきたわ。』
「は……?何ですかその笑えないジョークは?」
『任務は春輝と後任に任せて、あなたは本家に戻れと言ってきたの。行方が途絶えた“嫁の変わり”』ピッ!グシャ!!!
五車学園に連絡を終えた翔馬が若干乱暴に通信を切って、機器を壊すとその場で深くため息を吐いて俯く。
「(政府上層部、ふざけことを抜かしやがって……!!!)」
彼は怒ったが、同時に悔やんだ。
手を伸ばせば救える距離にいた存在を、彼の中にあった対魔忍としての冷徹さがブレーキを掛けてしまい手が出さずにいた事に。
その上、それを出しに使われた事。
その上、仲間や担当上官も助けられなかったことに、彼は悔やんでも悔やみきれずにいた。
「凪……。(あの時、俺が助ければ凪は助かってた。けれども俺は、手を伸ばさなかった……!くそっ!!!!)」
「翔馬、大丈夫か?」
拳を強く握り、手から血を流す翔馬。
そんな彼に春輝が心配するように声を掛け、歩み寄ってきた。
「っ!春輝……悪い。……大丈夫だ。悪いが影分身で辺りを捜索してくれ。俺はその間「翔馬。」なんだ?」
「みんな、大丈夫だと思うか?」
「……さぁな。正直分からない事ばかりだ。赤い霧も、巨大な女神像も、さっきの白い手の群れも!!解らない事ばかりだ!」
「っ!?」
「……悪いが、少し休息を取りたい。春輝も休んでくれ。」
「……分かった。」
春輝が離れると、翔馬は拳を強く握って近くにあった樹を力任せに殴り付ける。
その目には明らかな“動揺”があり、樹を殴り付けた後にその場に座り込む。
「…………最悪だ。」
◆◆◆
春輝Side
翔馬から離れた俺は近くにあったベンチに腰を下ろすと、頭を抱えて俯く。
きらら、藤志郎、紫さんだけでなく、桃知さんまで拐われて、正直動揺してるが俺以上に苦しいのは翔馬だった筈。
嫁の桃知さんを助けれる位置にいたのに助けれなかった……これは正直言葉じゃ表せないと思う。
対魔“忍”、忍は敵に捕らわれればどうなるかなんて簡単に想像出来るし、紫さんやきらら、桃知さんは美人だ……そう言うことをされる事は目に見えてる。
「(九喇嘛、悟空の気配は?)」
【かなりボヤッとしているな。だがまだ無事らしい。】
「(そうか。)なら出来るだけ急いで……ん?」
その時、辺りが薄っすら赤くなっているのに気付き、手で触ってみるとしっとりした事ですぐに察する事が出来た。
「これは……!!?報告にあった“赤い霧”!!?」
「春輝!!」
翔馬が駆け寄ってくると、俺達は背中合わせになって辺りを警戒する。
「翔馬、これが!?」
「あぁ!報告にあった赤い霧だ。警戒しろよ?」
「分かってるよ!」
俺達は互いに警戒していると、何処からか“ポーン”、“ポーン”っと球を着く音が響いてきて、音のする方を見た。
すると、そこには“分厚い本”を抱いた美しい金髪の神父らしき男が立っていたのだ。
「……翔馬、あいつ。」
「あぁ、明らかに“普通”じゃない。気を付けろ……!」
「……了解。」
俺達が警戒していると、神父は胸元で十字を描く。
「おおおっ!我らが“主”よ!!私は悲しいぃぃっ!!せっかく貴女に捧げる筈だった贄を“2人”も逃がしてしまい、私は悲しい……!」
「何言ってんだ、あいつ。」
「さぁ……。」
「ですが!!ですがですがですがですがですがですが、ですが!!こうして私は極東の贄を見つける事ができました……感謝します。」ゴゴゴゴゴッ……!
「「!!?」」
叩きつけてくるようなおぞましい殺気に眼を見開き構えると、神父は深々と御辞儀をしてくる。
「……お初にお目にかかります。我が名は“シュライヤ”、我が“主”に仕える者で神父をしています。早速で申し訳ないのですが……“主”の贄になってください。」
ドドドドドドドドドドドッ!!!
「っ!!?この“手”は!?」
「我が下僕、その名は“
【オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ォォォォッ!!!】
無数の白い亡霊達が襲いかかってくるのを見て、俺らはその場から離れる。
レイス……授業で習ったが実際にいるとはな。けど、それなら!
「これでも食らえ!火遁、
炎の狐の群れがシュライヤに向かっていき、レイス達を消していくが、奴に触れる寸前で狐達は
「なっ!?どうなってる!?」
「ああ、“主”よ。貴女の加護に感謝いたします……。今、最上の肉を貴女に捧げましょう!」
シュライヤが本を開こうとしたその時であった。
ドオオオンッ!!
「「(槍!?)」」
「……誰ですか?」
「見つけたぜ?霧使い。」
俺と翔馬、シュライヤの間に翔んできた槍……その主と思われる男がシュライヤを睨んでおり、シュライヤはその男を見ると忌々しそうにしながらも慇懃無礼に呼ぶ。
「これはこれは、
コメントなど待ってます!