※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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最新話完成!!


黒い魔の手 

 その日、ローマは赤黒い“霧”に包まれた。

 

 

 ローマ全体が赤い霧に包まれ、世界から孤立した状態となった事で美しい街には、醜い死体の魔物、グールや下級の吸血鬼などが街に溢れる。

 

 

 そんなローマを解放しようと聖十字騎士団の聖兵達は怪物達と戦っている。

 

 

「うおおおおっ!!我らに敗北は許されない!!隊長達が必ず敵の首魁を討つ!!」

 

 

「我々でこやつらを討つ!!隊長達の邪魔をさせるな!!!」

 

 

 聖兵部隊長達が兵を鼓舞し、グールや下級吸血鬼を討つために奮闘する……。

 

 

◆◆◆

 

 

 その頃、第零席レイヴェルト・クラウスを筆頭に一から九までの騎士団長達が目的地である“サン・ピエトロ大聖堂”へと来ていた。

 

 

「ここも変わったなぁ……。前は沢山人がいたんだが。」

 

 

 聖十字騎士団、第一席“四大騎士(アークナイト)”。

・“剣聖(ソードマスター)”、ジークハルト・アストレア。

 

 

「今は閑散としてますね……。寂しいです。」

 

 

 聖十字騎士団、第二席“四大騎士(アークナイト)”。

・“聖少女(セイントメイデン)”、アリスティリア・アストライア。

 

 

「嫌な静けさですね……。油断するな。」

 

 

 聖十字騎士団、第三席。

・“剣乙女(つるぎのおとめ)”、剣倚(つるぎ) 環那(かんな)。

 

 

「我々が首魁を討てば、必ずまた人は来ますよ。」

 

 

 聖十字騎士団、第四席。

・“鋼鉄騎士(アイゼンリッター)”、レスティア・ヴィクトリアス。

 

 

「そうすればまたショッピングしよう!」

 

 

 聖十字騎士団、第五席。

・“炎髪灼眼(フレイムヘイズ)”、クレアルージュ・ヴェルドローゼ。

 

 

「緊張感ねぇな……。」

 

 

 聖十字騎士団、第六席。

・“飛将(ひしょう)”、李(リー) 破狼(はろん)。

 

 

「がっはっはっ!!女子は元気が一番だ!!」

 

 

 聖十字騎士団、第七席。

・“重装騎士(グランドナイト)”、エルガルド・ゼフィルス。

 

 

「じゃじゃ馬過ぎるのは頂けんがな……。」

 

 

 聖十字騎士団、第八席。

・“隻眼(せきがん)”、オズワルド・ヴァルケンハイン。 

 

 

「おいおっさん、“それ”オレに言ってるのなら殺すぞ?」

 

 

 聖十字騎士団、第九席“四大騎士(アークナイト)”。

・“守護輝士(ガーディアン)”、クロリンダ・エーデルワイス。

 

 

「おいおい、クロ。オズを睨むな。元気なのは良いって事さ。」

 

 

 聖十字騎士団、第零席兼総司令“聖騎士(パラディン)”。

・“双剣双銃(カドラ)”、レイヴェルト・クラウス。

 

 

 以上の面々がサン・ピエトロ大聖堂への潜入に選ばれた者達であり、いずれもが実力者である上に高い能力を持っている。

 

 

 そんな中、クラウスに破狼が問い掛けた。

 

 

「レイ、あいつ(第十席)を置いてきて良かったのか?

まだ新人だろ?対魔忍の監視なら兵にやらせれば良いだろうに。」

 

 

「いや、彼らからこちらに連絡する際に兵だと上手く伝わらない可能性がある。

それに……第十席はまだ新人だが、何かあった際に動けるようにしておかなければならない。」

 

 

「なるほどねぇ。」

 

 

『くっくっくっ……。ずいぶんと余裕ではありませんか、聖十字騎士団のみなさん。』

 

 

 その聞こえてきた男の声にレイ達は円陣を組むと、その声の主は感心したように声を漏らすが、それ以上に全員が臨戦態勢を取ったことに驚く。

 

 

 そんな中、ヴァルケンハインが片眼を動かしながら声の主を探す。

 

 

「姿を見せずに語りかけるとは、ずいぶんとマナーのなっていないな?

顔を見せたらどうだ。」

 

 

『くっくっくっ……。その手には乗りませんよ。

貴殿方の危険度は魔族(我々)の間でも有名ですからね……。

下手を打って殺されるのは、願い下げです。』

 

 

「ケッ!!ビビってねぇで掛かってきやがれ!!」

 

 

『脳みその少ない半天使の遠吠えなど、怖くもありませんよ。』

 

 

「んだとっ!?ぶっ殺」

 

 

「?……!?待て!クロ!!」

 

 

 レイがエーデルワイスを止める。

 

 

 その視線の先には薄っすらと青く光る壁らしきモノが周囲をまるで箱のように囲っており、その壁に嫌なモノを感じていた。

 

 

 すると、声の主はくすくすと笑う。

 

 

『くくくっ。よく理解(わか)っているようですね?その壁はただの壁ではありませんよ。

攻撃すれば反射されますし、解除するには術者本人でなければ解除できません。』

 

 

「んだとっ!?」

 

 

「その程度の術なら私が!」

 

 

『話を理解できないのですか?

術者本人ではないと解けない……そう言ったではないですか。』

 

 

 声の主の言葉に術を解除しようとしたアストライアが杖を構えたときにそう言う。

 

 

 さらに畳み掛けるように声の主は告げる。

 

 

『ローマから世界が壊されていく様をそこで見ていなさい。

それと、貴殿方の本部にある聖なる宝……“聖宝”は頂きますので。

失礼します。』

 

 

 それだけ言うと声は聞こえなくなった。

 

 

 クラウスは即座に本部に連絡をしたが、誰も応答しない……。

 

 

◆◆◆

 

 

 その頃、聖十字騎士団本部に向かっていた魔物の軍勢は、本部に続く道を探すために進んでいた。

 

 

 その時に数人の聖兵達が襲われ、喰われそうになった瞬間……。

 

 

「風遁!螺旋手裏剣!!」

 

 

ギュオオオオオォォォォォォッ!!!

 

 

ドゴオオオオォォォォォッ!!!

 

 

「「「ぎぃああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」」」

 

 

「大丈夫か!?」

 

 

「は、はい!?ありがとうございます!」

 

 

「ここは俺がやるから早く逃げろ!」

 

 

 本部から外に出てきた春輝が兵達を避難させる。

 

 

「さぁて……ざっと200って所か!」

 

 

「春輝!!?ったく、お前は勝手に動くな!!」

 

 

 後を追ってきた翔馬が春輝にそう言う。

 

 

 本来であれば春輝と翔馬には本部にて待機するようにクラウスから言われていたが、春輝は外から感じた悪意を察し、1人飛び出してきてしまったのだ。

 

 

 それを流石に翔馬も止めようとしたが、春輝に頼み込まれて渋々許可した。

 

 

「全く……。少しは考えて無茶しろよな?」

 

 

「分かってるよ。無茶はしな……?……!!?」

 

 

「春輝?どうし…………!!?」

 

 

 春輝と翔馬が正面に視線を移すと、そこには目隠しのような機械を着けた紫、きらら、凪が立っていた……。




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