けど、後悔はない!!
春輝達が五車に帰ってきたその日の夜、五車から数キロ離れた森の中、その中を五車学園の臨時講師である暁 桜牙が走っていた。
「はぁ、はぁ……!」
「その怪我でよく走りますね?……“暁先生”。」
「……お前、“
桜牙の背後から現れた黒い影、その正体は葉取 天舟であり、その手には血が滴り落ちる忍者刀が握られている。
桜牙が天舟に襲われたのは、彼が学園から任務を終えて帰っていた時、謎の黒ずくめの一団が桜牙を襲撃した。
桜牙はその一団を返り討ちにして殲滅した時、彼は背後から五車の生徒、天舟に斬られたのだ。
「お前……
事と次第によっては、容赦しねぇぞ?」
「?変なこと言いますね。俺の方が追い詰めてるのに、まだ余裕のつもりなんて。
まぁどうでも良いですけど……暁先生、鬼影の爺さんから預かってる“記録媒体”ありますよね?」
「……何のことか分からないな。」
「あくまで惚けますか。なら、こうしましょう。
“
好きな方を選んでください。面倒嫌いなんで。」
そう言って天舟は忍者刀を構えると、桜牙は愛用の銃を構える。
それを見た天舟は頭を抱えて嗤い出す。
「くっくっくっ……!」
「……何がおかしい?」
「ん〜?あぁ、すみません。いやぁ、それにしても先生、あんたといい、獅子堂といい、銃を突きつけた程度でビビると思ってます?
その構えた姿とか……くっくっくっ!あ〜、腹痛い!」
「あまりナメるなよ……!」
ダンッ!ダンッ!
桜牙の銃から放たれた弾丸、それは的確に天舟の眉間と心臓に迫っていた。
しかし、その銃弾を的確に躱し、木の上に逃げた天舟に桜牙は動こうとする彼の足下に放つ。
「おっと危ない!流石は暁先生……遠慮ないなぁ?
けど先生、“
「なに?何が終わって『ドスッ!!』がふっ!!?
な、なに……!?お、お前は……!?」
桜牙が背後を向くと、そこには1人の薄紫の髪をした対魔忍らしき少女が、自分の背中に忍者刀を貫いていた。
「お、お前……は……!?
は、葉取 星舟……!!?」
「初めまして、暁 桜牙。貴方のことは良く知ってる。
かなり厄介だそうだし、確実に殺しておくわ。」
ぐっ……ズブブッ!!!
「がはっ……!!?な、ナメる………な……!!」
桜牙は星舟を蹴ろうとするも、容易く躱されてしまうが、それを見た桜牙は出血を抑えながら、星舟と天舟を警戒する。
「(葉取 星舟の忍術は“星遁”……。特別なステップを踏むことで様々な術を出す忍術。奴が動いた瞬間に頭を吹き飛ばす!!)」
桜牙が落ちているマグナムを拾おうとした瞬間、星舟が口を妖しく三日月のように歪める。
「あなた、私の術を知っているらしいけど、
「……何言ってるんだ?」
「……“
「!!!?(邪遁!!?何だこれは!?こんな術、知らな―――)」
その瞬間に桜牙が見たのは、星舟の背後から現れた“
◆◆◆
「良かったんですか?暁を始末しなくて。」
とある廃工場、そこでは天舟と数人の星舟の部下達がおり、天舟の目の前には桜牙から奪った記録媒体を持った星舟がいた。
「今の対魔忍には解らないわ。それに……如何に十二宗家の乙女崎の小娘でも、○○が付けた傷は治せないわ。
あぁ、それと……天舟、あなたは五車に通い続けなさい。」
「?それは何故?」
「あなたには水城 春輝の監視と、彼を監視している“ふうま”の小娘の始末をお願いしたいの。
出来るわよね、天舟?」
「……承知しました、星舟様。」
そう言うと天舟は五車へと戻るのであった……。
良ければ感想など。