今回は短いので、バラして投稿します。
これはその一つです。
対魔忍に下された指令。
それは水城 春輝、芳陰 真、礼導 晃、犬塚 源太、甲河 藤志郎の5名の対魔忍の捕縛指令……。
その指令が下った際に、アサギは憤慨し政府に対して怒鳴ったが、政府からは……。
『政府所属の忍を殺害した5名、水城 春輝、芳陰 真、礼導 晃、犬塚 源太、甲河 藤志郎を即座に捕縛し、政府に引き渡せ。
これは最高レベルの指令だ。……断れば五車の存続も危ういと思え。』
その言葉にアサギは拳を強く握った。
爪が食い込み、血が滴り落ちる程に強くであり、それがどれほどの屈辱と悔しさであったか……。
「アサギ、お前自分が何言ってるか分かってるのか……!?
お前は自分の生徒達を人柱にする気なのか!!!?」
「紅!!アサギ様の気持ちも「だったら、殺人犯にされてる連中の気持ちは無視かっ!!?」っ!?それは……。」
紫はアサギの気持ちを察するように言うも、それに対して気持ちをぶつける紅の言葉に押し黙ってしまう。
その言葉に時松が落ち着くように手で遮る。
「紅、私たちも気持ちは同じだ。水城、芳陰、礼導、犬塚、甲河の事件の詳細は今も調べている。だから冷静になれ。」
「〜〜……っ!!分ぁったよ……!」
アサギから手を離した藤十郎は乱暴に席に座り、その中で不知火は静かに涙を流していた。
その中でアサギは教師達に補足説明をする。
「……今回の指令だけど、あくまで“受けとった”だけよ。正式に“受けて”はいないわ。
この任務に関しては、“箝口令”を敷くつもりよ。
今回の件は“
アサギの言葉に教師達が頷く。
その時、理事長室の扉が勢いよく開き、さくらが駆け込んできた。
「みんな大変だよ!!」
「さくら?こんな時にどこへ行っていた!?」
「今、こんな
さくらがそう言ってアサギ達に見せたのは、目を疑う内容であった。
『五車学園の対魔忍達へ。
政府より“特殊任務の発令”
内容は捕獲。
ターゲットは水城 春輝、芳陰 真、礼導 晃、犬塚 源太、甲河 藤志郎の5名。
捕獲に成功した者には、政府直轄の忍への進級及び多大な報酬あり。
“※
その文面を見た瞬間、藤十郎の身体から炎が巻き起こった。
「おい、さくらぁ。こんな巫山戯た指令……何処の誰が流したぁ……?
何が“生死を問わず”だぁ!!!?」
「ふざけてるなんて物じゃない!!
コレは明らかに“おかしい”!!
さくら先生、生徒達は!?」
「い、
コレを知った時には、もう……。」
「クソがぁぁぁっ!!!」
紅が怒りに燃え上がり、拳を握り締める。
他の教師達も巫山戯た指令出したであろう政府に、怒りを隠さずにはいられなかった。
◆◆◆
その頃、五車学園の教室の一つ。
春輝達がいたクラスには僅かばかりの生徒が残っていた。
残っていたのは、凜子、きらら、藤孝、薫達4人であり、3人とも暗い表情を浮かべている。
「……。」
「もう何なのあいつら!?
何が“手柄は俺の物だ!”よ!!
春輝達が何したっていうの!?」
「鬼崎、落ち着け。怒ったってどうしようもないだろ。」
「何よ藤堂、あんたは平気なわけ!?」
「んなわけあるか!
あんな巫山戯た指令、知るかよ!?
けど、今俺らが慌てて何が出来る!?」
「2人ともやめろ!!!
言い争ってる場合じゃないだろ!!」
きららと藤孝が言い争う中、薫があわわと戸惑っていると凜子が大声で2人を止める。
しかし、一番驚いたのは凜子であり、好いた男が捕縛対象になっている事に傷付き、しかも生死を問わずということに、酷く落ち込んでいた。
「秋山、お前……。」
「凜子……。」
「……どうしたら良いのか、私だって知りたいんだ。
でも、どうしようもない……!
どうする事も……。」
3人の雰囲気が悪くなる中、コンコンッと教室の扉がノックされた。
廊下の方を見てみると、そこには宗河 賢丞と篁 斗漸がおり、賢丞は軽く手を挙げる。
「よぉ、このクラスは4人だけか?
てか、お通夜みたいな空気だな。」
「宗河に篁、お前ら何しに来た?」
「いや、俺らなりに今回の事例を調べたんだが……。
どうにも“きな臭い”んで、シカトしてたんだ。
んで、この学園で残ってる“まともな奴”を探してたんだ。」
「拙者らが調べ、残っていると分かっている者達には声を掛けている。
体育館に来てもらえるか?」
凜子達は賢丞達の言葉を不思議に思いながらも、体育館へと向かったのであった……。