※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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2つ目です。


動かぬ者と自由な者達(ふうま、真庭&中立Side)

「おい、今なんて言ったんだ?」

 

 

「言葉通りの意味だ。俺達は“何もするな(・・・・・・)”だそうだ。」

 

 

 兇極が静かに“お館様(・・・)”からの言葉を伝えた慎夜に眼を細める。

 

 

 そんな慎夜に征重郎が不思議そうに尋ねた。

 

 

「慎夜さん、本気ですか?これは間違いなく好機ですよ。水城 春輝を捕らえ、お館様の下に連れて行く絶好の。」

 

 

「お館様からのお達しだ。

水城 春輝、芳陰 真、礼導 晃、犬塚 源太、甲河 藤志郎の5人には“今(・)は何もするな”。

天音様からも“何もするな”と言われている。

……大方手柄を取るのに焦った“馬鹿”を見つけるのだろう。」

 

 

「“あの男(・・・)”の考える事はいまいち良く分からんな。だがまぁ、それが命令ならば従うまでだ。」

 

 

「それなら僕も何も言いませんよ。

“お館様の命令(・・・・・・)”なら従いますよ。……そういえば、あの“槍使い(土橋)”は?」

 

 

「あいつなら出た。どうやら“手柄を焦った(・・・・・・)”らしい。

お館様からは“構うな(・・・)”とのことだ。」

 

 

「“虻蜂(あぶはち)取らず”ということか。」

 

 

「なら、僕らも静観しますか。」

 

 

 そう言うと“ふうま”の直属である真庭衆は“静観”する事にしたのであった……。

 

 

◆✺◆

 

 

 その頃、政府のデータベースにハッキング(・・・・・・・・・・・・・・・)し、今回の政府直属の忍を殺害した事の詳細(・・)を知った漢、ケインは葉巻を吸いながらファイルをつまらなさそうに見ていた。

 

 

「はぁ……。やれやれ、つまらない事(・・・・・・)をするモノだ。」

 

 

「ん?おっちゃん、何見てんの?」

 

 

 つまらなさそうにため息を吐くケイン。

 

 

 そこに岩城 砕賀が訪ねてきた。

 

 

「おぉ、砕賀。いやなに、つまらない事をする者がいると思ってね。」

 

 

「ん〜?何々?はぁ!!?水城 春輝、芳陰 真とその仲間達が政府の忍を殺した〜!!?

あいつらがそんな事するか!?」

 

 

 パソコンを見た岩城 砕賀は驚き、声を挙げる中でケインは全くだというと、葉巻を吸い終える。

 

 

「私は春輝に直接会っているし、キミは彼と芳陰 真とも手合わせしているから分かるだろうが、これは明らかな捏造(・・)だ。」

 

 

「けど、一体誰がそんなことを?」

 

 

「大方政府の人間だろ。」

 

 

「旦那!?」

 

 

 部屋に入ってきた糸型 造治に驚きながらも、造治はパソコンを見ることなく、椅子に座ると自分の手を弄っていく。

 

 

「対魔忍の情報を見れて、何より上から弄るなんざ政府しかいねぇよ。奴らはそいつらの何か(・・)を狙って、ありもしねぇ罪をでっち上げたんだ。」

 

 

「うわぁ、まじかよ。」

 

 

 政府の外道っぷりには流石に砕賀も引いており、引き笑いしている。

 

 

「しかし、今回の政府の隠蔽はやる者が探れば簡単に解る。それだけ雑なやり方だが、それならこちらも自由にやらせてもらうだけだ。」

 

 

「え!?お、おっちゃんどこに!?」

 

 

「少し散歩(・・)に出てくるよ。」

 

 

 ケインはそう言うと車に乗り、外へと出かけたのであった……。

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