※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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やっと完成です。


四尾と追う“泣き男”

 とある町の路地裏、そこでは1人の男がいた。顔には黒いフェイスペイントを引いており、着用している黒い道着は袖が破れている。

 

 

 更に犬のように口から舌をしており、目は焦点の合っておらず、ゴリラのような四足歩行に近い姿勢で、更には顔から“血液”が滴っていた。

 

 

 そんな彼の足元には数人の若い男女が倒れていたが、皆が“頭から落ちたように潰れていた(・・・・・・・・・・・・・・)”。

 

 

「はぁ……はぁ……!あぁ、楽しいなぁ……♪

本当に楽しいなぁ……♪

あぁ、そうだ……遊んでる暇なかった……。

お仕事しなくちゃ……。お父さん(・・・・)に怒られちゃうや。」

 

 

 そう呟くと道着姿の男、尼村 (あまむら) 宗忌(しゅうき)は、のそり……のそり……と歩いていった。

 

 

 赤い雫を落としながら……。

 

 

◆◆◆

 

 

藤志郎Side

 

 

「……ここなら一休みできるか。」

 

 

 俺は疲れた体を休める為に建物の物陰に隠れ、一息吐くと辺りを見渡すと、追ってくる人影はない。

 

 

「追ってきてはいないか……。はぁ……疲れた。」

 

 

 ここまで来るまでに、数十人の五車学園の対魔忍、そして数百人の謎の集団を相手にしていたが、多すぎる敵に撤退をしていた。

 

 

 そして、五車の町から数十キロ離れた町中にある路地裏で身体を休める事にしたが、ここに来るまでに五車学園の対魔忍を十数人、謎の忍集団百人程度を往なしながら、進んできたが……体力はともかく、精神的には参りそうだ。

 

 

【大丈夫か?藤志郎。】

 

 

「(悟空……まぁ、なんとかなぁ。

しかし……まさか五車からも追っ手が来るとは。)」

 

 

【奴ら、“報酬がどうの”と言ってたな?

今回のお前達を襲撃した奴らと関わりがあると思うか?】

 

 

 確かに悟空の言う通りだ。

 

 

 俺や真、源太や晃に春輝達が謎の忍達に襲われたのと、今のこの現状……あまりにも“出来すぎてる(・・・・・・)”。

 

 

 それに襲撃してきた対魔忍の1人が言ってたな……。

 

 

『お前らの誰かを捕まえれば、莫大な報酬が約束されてる(・・・・・・・・・・・・)んだ!!』

 

 

 莫大な報酬(・・・・・)ってのが、何を指すかは分からないが、“報酬(・・)”って事は誰かが指示をしたってことになる。

 

 

「(考えられるのは3つ……。

一つめは“ノマド”だが……この線は薄い。

奴らなら俺達を殺しに来るだろうし、報酬なんて渡しはしないだろう。

 

二つめは“冥”だが……これも若干弱い。

冥の奴らは春輝と源太から聞いたが、どうにも手が込み過ぎてる。

 

三つめ……最も意外な面で考えれば、“日本政府”だが誰が何のために俺達を?)っ!?」

 

 

 思考をしていると、遠くから足音が聞こえ物陰に身を潜めて、音のした方向を見るとそこには五車の対魔忍達がいた。

 

 

「(ここまで追ってきてるのか。仕方ない、ここから離れるか。)」

 

 

 壁を三角飛びで飛び上がっていき、建物の屋上に出ると、そのままなるべく人気のない場所に向かう。

 

 

 すると、背後から追ってくる気配を感じた。

 

 

「(……着けられてるか。悟空、何人だ?)」

 

 

【ざっと5人程度だ。どうする、暴れるか?】

 

 

「(そうだな……。悟空!すまないが、力を借りる(・・・・・)ぞ!)」

 

 

ダァンッ!!

 

 

 悟空とリンクして両腕を悟空の腕に変えて、バックブローで後ろから追跡してきた奴らを吹き飛ばす。

 

 

 悟空の腕に変える事が出来るのは、春輝の尾獣モードや晃の部分尾獣化のおかげであり、リンクが出来れば俺達も部分的に尾獣化が出来るようになっている。

 

 

 しかし、このモードはかなり疲労感も出るし、なおかつ対魔粒子を消耗するから緊急時以外は使わない。

 

 

「はぁ、はぁ……!くっ!?今回で部分的に尾獣化したのは、3回(・・)、力をかなり消費したな。

(悟空、大丈夫か?)」

 

 

【俺より自分のことを心配しやがれ。

けど、ありがとうよ。】

 

 

 どうやら悟空も大丈夫な様らしい。

 

 

 それに今ので追っ手の奴らも吹き飛ばせたようだ。

 

 

「少しどこかで『ゾゾゾゾゾッ!!!』……!!?」

 

 

 背後から感じたゾッとする気配、それを感じて飛び退いた時、俺がいた所には血涙を流している男(・・・・・・・・・)の手があり、明らかに俺を掴もうとしていたのが分かる。

 

 

「あれ〜?逃げられちゃった。

可笑しいなぁ……バレないように殺る筈だったのに。」

 

 

「(悟空、こいつ……!)」

 

 

【あぁ……!明らかにヤベェぞ。コイツからは血の匂いしかしねぇ!!】

 

 

 目の前にいる男は、犬のように口から舌をしており、目は焦点の合っておらず、ゴリラのような四足歩行に近い姿勢で、更には目から“血涙”が滴っている。

 

 

 その“不気味さ”と“異常さ”に、俺は言い知れない寒気と悪寒を感じていた。

 

 

「あはぁ〜〜♪いいね〜〜♪キミ、良いよ〜♪

どうやって殺ろうかな〜?

折ろうかなぁ……♪

千切ろうかなぁ……♪

締めようかなぁ……♪

投げようかなぁ……♪♪

(見ててよお父さん~?お父さんより上手に殺して見せるから~♪!)」にぃっ♪

 

 

「!!?」ゾワッ!!? 

 

 

 こいつは、ヤバい……!

 

 

 何がヤバいとか、どうヤバいとかなんて関係ない。

 

 

 分かってることは……こいつは生きてたらいけない(・・・・・・・・・・・・・・)って事だ!!!

 

 

「それじゃあ……殺るねぇ♪♪!」

 

 

ガッ!!ダァンッ!!

 

 

「くっ!?」

 

 

 倒された!?こいつ、柔道を使うのか!?

 

 

 そのままマウントを取ろうとしてくるが、なんとか抵抗をするが、力が強いっ!!?

 

 

「くっ!?このっ!?「お父さん(・・・・) が言ってたんだ。」なに……っ!?」

 

 

「“柔道”と“空手”は“最強の格闘技(・・・・・・)だって!!!」

 

 

「黙れ!!」

 

 

ダンッ!ダンッ!ダンッ!ダンッ!

 

 

 血涙を流しながらそう言う男に、対して確実に感じた悪寒(・・)に俺はマウントから逃れようと殴りかかる。

 

 

 けれども相手は不気味な笑みを浮かべて、平然としていた。

 

 

「(こいつ!痛みを感じてないのか!?)「ねぇ……?」っ!!?」

 

 

「本気でやってよ?殺りがいがないでしょう!!!?」ぐぐぐぐっ!!

 

 

「ぐぅっ!!!?(こいつ……っ!!?なんだ!!?)」

 

 

 首を絞めに掛かってきたが、この力は明らかになにかヤバい!!?

 

 

「苦しい?苦しいよね♪♪

あっち(・・・)でお父さんに会ったら伝えてよ?

武術を教えてくれてありがとう(・・・・・・・・・・・・・・)って♪♪!!」

 

 

「ぐっ……ぐぅぅぅっ!!!!?」

 

 

【藤志郎!!?】

 

 

 この男、何かがヤバい!!!?




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